中学2年の三角形と四角形の無料プリントです。まず診断テストで間違えやすいところを見つけ、そこだけを「ここで間違えやすいこと」で確かめて直し、最後に定期テストの形のまとめテストで仕上げます。二等辺三角形、直角三角形の合同条件、逆と反例、平行四辺形の性質と条件、長方形・ひし形・正方形、平行線と面積(等積変形)、証明の根拠選びと穴埋めまでを扱います。診断テストもまとめテストも答えつきで、印刷かごに入れるとまとめて1つのPDFにできます。
診断テスト(2枚・答えつき)
伸びしろは、×の中にある。
間違えやすいところを1問ずつ集めた20問のテストです。答えの紙に、問題ごとに「よくある誤答」と「やるところ」を書いてあるので、苦手なところだけを選んで直せます。直したあと、1週間後にもう1つの診断テストBを解くと、苦手がなくなったかが分かります。
答えの紙には、問題ごとに「間違えやすいこと」と「やるところ」を書いています。
診断テストのあとにやること
- 1診断テストAを解く20問・20分。分からない問題は空らんのままでOK
- 2答え合わせをする×だった問題の番号に丸をつける
- 3下の表で行き先を見る×の番号から「やるところ」を探す
- 4そのところの「ここで間違えやすいこと」を読む✕の答え方と、○の正しい答え方を見比べる
- 5教科書やワークで同じ形を解き直す直したところを、自分の手でもう一度
- 61週間後に診断テストB×が消えたか確かめる
診断テストで×だった問題→やるところ
| 問題 | 間違えやすいこと | やるところ |
|---|---|---|
| 問1 | 定義と定理の混同 | 定義と定理・用語へ |
| 問2 | 頂角・底角の位置の取り違え | 定義と定理・用語へ |
| 問3 | 等しい角を見誤る | 二等辺三角形の角へ |
| 問4 | 連なる図で等しい角を追えない | 連なる二等辺三角形へ |
| 問5 | 包含関係の逆 | 正三角形と包含関係へ |
| 問6 | 斜辺の取り違え | 直角三角形の合同条件へ |
| 問7 | 直角でないのに斜辺と1辺 | 直角三角形の合同条件へ |
| 問8 | 逆が正しいと思い込む | 逆と反例へ |
| 問9 | 仮定を満たさない反例 | 逆と反例へ |
| 問10 | 対角ととなりの角の取り違え | 平行四辺形の角と辺へ |
| 問11 | 二等分線で二等辺に気づかない | 平行四辺形の角と辺へ |
| 問12 | ひし形の対角線で二等分を忘れる | 対角線の性質へ |
| 問13 | 対角線の性質の割り当て | 対角線の性質へ |
| 問14 | 1組は平行・別の組は等しい | 平行四辺形になる条件へ |
| 問15 | 対角線の片方だけ二等分 | 平行四辺形になる条件へ |
| 問16 | 加える条件の取り違え | 特別な平行四辺形へ |
| 問17 | 等しい角から辺を逆に読む | 証明の穴埋め(二等辺)へ |
| 問18 | 性質で条件を示す(循環) | 証明の根拠を選ぶへ |
| 問19 | 「直角」の1行を落とす | 証明を書く(直角三角形)へ |
| 問20 | 高さに斜めの辺を使う | 平行線と面積へ |
三角形と四角形の流れ
- 定義と定理・用語
- 二等辺三角形の角
- 連なる二等辺三角形
- 正三角形と包含関係
- 直角三角形の合同条件
- 逆と反例
- 平行四辺形の角と辺
- 対角線の性質
- 平行四辺形になる条件
- 特別な平行四辺形
- 証明の穴埋め(二等辺)
- 証明の根拠を選ぶ
- 証明を書く(直角三角形)
- 平行線と面積
- 発展:等積変形
下の小単元は、学校で習う順番を目安に並べています。教科書によって、順番や扱う内容が少し違うことがあります。
定義と定理・用語
診断テストの問1・問2が×だった人はここ
定義は、ことばの意味をはっきり決めたものです。定理は、証明されて、いつでも成り立つと分かった性質です。二等辺三角形の定義は「2辺が等しい三角形」で、「2つの底角が等しい」は定義から証明される定理です。頂角は等しい2辺にはさまれた角、底角は底辺の両端の角です。
ここで間違えやすいこと
- 定義と定理の混同✕二等辺三角形の定義→「2つの底角が等しい三角形」○正しい答え:2辺が等しい三角形なぜ間違えるか:証明される性質を定義として書く
- 頂角・底角の位置の取り違え✕AB=AC・∠A=40°の底角→40°○正しい答え:70°なぜ間違えるか:等しい2辺の間の角が頂角、を図の上下で決める
見直しのコツ「ことばの意味」は定義、「証明で分かること」は定理と分ける。頂角は図の上下でなく、等しい2辺にはさまれた角として決める。
二等辺三角形の角
診断テストの問3が×だった人はここ
二等辺三角形の2つの底角は等しくなります。頂角が分かっているときは、底角を(180°−頂角)÷2で求めます。底角が分かっているときは、頂角を180°−底角×2で求めます。等しい角は、等しい2辺の向かいにある角です。
ここで間違えやすいこと
- 頂角→底角で2でわり忘れ✕頂角40°→底角140°○正しい答え:70°なぜ間違えるか:2つの底角の和を1つの底角とする
- 底角→頂角で1つだけ引く✕底角50°→頂角130°○正しい答え:80°なぜ間違えるか:底角が2つあることを落とす
- 等しい角を見誤る✕AB=BC・∠A=50°→∠B=50°○正しい答え:∠C=50°、∠B=80°なぜ間違えるか:等しい2辺の向かいの角が等しい、を「となり合う角」で選ぶ
見直しのコツ頂角から底角は2でわる、底角から頂角は底角を2つ分ひく。等しい角は、等しい辺の向かいの角を選ぶ。
連なる二等辺三角形
診断テストの問4が×だった人はここ
二等辺三角形が2つ以上つながった図では、等しい2辺がどの三角形のものかを先に決めます。1つの三角形ごとに分けて、等しい2辺の向かいの角を等しいと置き、分かった角を次の三角形へ移していきます。
ここで間違えやすいこと
- 連なる図で等しい角を追えない✕AB=AC・∠A=36°・DはAC上でBD=BC→∠DBC=72°○正しい答え:36°なぜ間違えるか:どの三角形のどの2辺が等しいかを分けずに角を移す
見直しのコツ三角形を1つずつ取り出して、等しい2辺に印をつける。分かった角を次の三角形に移して、順に求める。
正三角形と包含関係
診断テストの問5が×だった人はここ
正三角形は、3辺が等しく、3つの角がすべて60°の三角形です。2辺が等しい二等辺三角形の特別な場合なので、正三角形は二等辺三角形でもあります。1つの角が60°というだけでは、正三角形とは決まりません。四角形でも、正方形は長方形でもひし形でもありますが、長方形は正方形とは限りません。
ここで間違えやすいこと
- 包含関係の逆✕「正三角形は二等辺三角形ではない」○正しい答え:二等辺三角形であるなぜ間違えるか:正三角形は二等辺三角形の特別な場合、を別物とする
- 1つの角60°だけで正三角形✕1つの角が60°の三角形→正三角形○正しい答え:60°・50°・70°もある。二等辺で1角60°なら正三角形なぜ間違えるか:二等辺の条件を落とす
- 包含関係の向き✕「正方形は長方形である」→×/「長方形は正方形である」→○○正しい答え:「正方形は長方形である」→○/「長方形は正方形である」→×なぜ間違えるか:正方形⊂長方形・ひし形の向きを逆にする
見直しのコツ特別な形は、ふつうの形にふくまれる向きで考える(正三角形⊂二等辺三角形、正方形⊂長方形)。1つの角が60°だけでは決まらないので、ほかの角や辺の条件も見る。
直角三角形の合同条件
診断テストの問6・問7が×だった人はここ
直角三角形の合同条件は2つです。斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい。斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい。斜辺は直角に向かい合う辺で、見た目で一番長い辺や下にある辺ではありません。直角が分かっていない三角形に、斜辺の条件は使えません。
ここで間違えやすいこと
- 斜辺の取り違え✕直角をはさむ2辺の一方を斜辺として「斜辺と他の1辺」○正しい答え:直角の向かいの辺が斜辺なぜ間違えるか:直角に向かい合う辺が斜辺、を一番長く見える辺・下の辺で選ぶ
- 直角でないのに斜辺と1辺✕AB=10・AC=7・∠B=40°が等しい→合同○正しい答え:2通りでき、言えない。直角なら斜辺10・1辺6で残り8に決まるなぜ間違えるか:直角三角形の条件をふつうの三角形に使う(2辺と間にない角)
見直しのコツ先に直角の頂点を見つけ、その向かいの辺を斜辺と決める。直角が書かれていないときは、ふつうの合同条件で考える。
逆と反例
診断テストの問8・問9が×だった人はここ
「AならばB」の仮定と結論を入れかえた「BならばA」が、もとの命題の逆です。もとの命題が正しくても、逆は正しいとは限りません。正しくないことは、反例を1つあげて示します。反例は、仮定を満たしているのに、結論を満たしていない例です。
ここで間違えやすいこと
- 逆が正しいと思い込む✕「x=2ならばx²=4」の逆→正しい○正しい答え:正しくない。反例x=−2なぜ間違えるか:もとが正しければ逆も正しい、とする
- 仮定を満たさない反例✕「a+bが偶数ならばa・bは偶数」の反例→a=1・b=2○正しい答え:a=1・b=3なぜ間違えるか:反例=仮定を満たし結論を満たさない、を「どちらも満たさない例」にする
- 図形の逆を確かめない✕「正方形ならば4辺が等しい」の逆→正しい○正しい答え:正しくない。反例ひし形なぜ間違えるか:定義の向きと逆の向きを混ぜる
- 合同と面積の逆✕「面積が等しい三角形は合同」→正しい○正しい答え:反例底辺4高さ3と底辺6高さ2なぜ間違えるか:合同⇒面積が等しいの逆を正しいとする
見直しのコツ逆は、仮定と結論を入れかえて書く。反例は、仮定を満たす例の中から、結論を満たさないものを1つ探す。
平行四辺形の角と辺
診断テストの問10・問11が×だった人はここ
平行四辺形では、向かい合う角と向かい合う辺がそれぞれ等しくなります。となり合う角は、足して180°です。周の長さは、となり合う2辺の和の2倍です。1つの角の二等分線を引くと、平行線の錯角で二等辺三角形ができ、辺の長さが分かります。
ここで間違えやすいこと
- 対角ととなりの角の取り違え✕∠A=70°→∠C=110°・∠B=70°○正しい答え:∠C=70°・∠B=110°なぜ間違えるか:向かい合う角が等しく、となり合う角は和180°、を逆にする
- 周で2倍し忘れ✕AB=5・BC=8の周→13○正しい答え:26なぜ間違えるか:対辺が等しい→周は2組分、を落とす
- 二等分線で二等辺に気づかない✕AB=6・BC=10、∠Bの二等分線がADとEで交わる→ED=5○正しい答え:4なぜ間違えるか:錯角と二等分線でAE=ABになる二等辺三角形を見落とし、中点とする
見直しのコツ向かい合う角が等しく、となり合う角は和が180°。周は2辺の和を2倍する。二等分線が出てきたら、二等辺三角形を探す。
対角線の性質
診断テストの問12・問13が×だった人はここ
平行四辺形の対角線は、それぞれの中点で交わります。対角線の長さが等しいとは限らず、垂直に交わるとも限りません。対角線の長さが等しいのは長方形、垂直に交わるのはひし形で、正方形は両方の性質を持ちます。ひし形の対角線は、頂点の角を二等分します。
ここで間違えやすいこと
- 対角線が等しいとする✕AC=10の平行四辺形→BD=10○正しい答え:決まらないなぜ間違えるか:長方形の性質を平行四辺形に持ち込む
- 対角線が垂直とする✕対角線の交点の角→90°○正しい答え:決まらないなぜ間違えるか:ひし形の性質を平行四辺形に持ち込む
- 対角線の性質の割り当て✕「長方形の対角線は垂直に交わる」→○○正しい答え:×。長さが等しいなぜ間違えるか:長さが等しい=長方形、垂直=ひし形、を逆にする
- ひし形の対角線で二等分を忘れる✕∠A=70°のひし形→∠OAB=70°○正しい答え:35°。∠ABO=55°なぜ間違えるか:ひし形の対角線は頂点の角を二等分する、を落とす
見直しのコツ「中点で交わる」は平行四辺形どれにも言える。「長さが等しい」は長方形、「垂直」はひし形の性質と割りふる。
平行四辺形になる条件
診断テストの問14・問15が×だった人はここ
四角形が平行四辺形になるための条件は5つです。2組の対辺がそれぞれ平行。2組の対辺がそれぞれ等しい。2組の対角がそれぞれ等しい。対角線がそれぞれの中点で交わる。1組の対辺が平行でその長さが等しい。条件の一部が欠けていたり、別の組になっていたりすると、平行四辺形とは言えません。
ここで間違えやすいこと
- 1組は平行・別の組は等しい✕AD//BC・AB=DC→平行四辺形○正しい答え:等脚台形もあり言えないなぜ間違えるか:「1組の対辺が平行でその長さが等しい」の「同じ組」を落とす
- 対角線の片方だけ二等分✕対角線の交点OでAO=CO→平行四辺形○正しい答え:BO=DOも要る。たこ形の反例なぜ間違えるか:「互いに他を二等分」を一方だけで判定
- となり合う角が等しい✕∠A=∠B・∠C=∠D→平行四辺形○正しい答え:等脚台形もあり言えないなぜ間違えるか:2組の「対角」を、となり合う角の組で判定
見直しのコツ5つの条件のどれに当てはまるかを、言葉どおりに確かめる。「同じ組」「互いに」「向かい合う」が満たされているかを見る。
特別な平行四辺形
診断テストの問16が×だった人はここ
長方形は、4つの角が等しい平行四辺形です。ひし形は、4つの辺が等しい平行四辺形です。平行四辺形に「1つの角が90°」を加えると長方形、「となり合う辺が等しい」を加えるとひし形になります。正方形は、その両方をそなえた形です。
ここで間違えやすいこと
- 加える条件の取り違え✕平行四辺形に∠A=90°を加える→ひし形/AB=BCを加える→長方形○正しい答え:平行四辺形に∠A=90°を加える→長方形/AB=BCを加える→ひし形なぜ間違えるか:角の条件→長方形、辺の条件→ひし形、を逆にする
見直しのコツ角の条件を加えると長方形、辺の条件を加えるとひし形。加える条件が角か辺かを先に見る。
証明の穴埋め(二等辺)
診断テストの問17が×だった人はここ
二等辺三角形では、2つの角が等しいとき、等しいのはその角の向かいの辺です(∠B=∠CならAB=AC)。頂角の二等分線は底辺を垂直に二等分しますが、底角の二等分線には同じ性質はありません。証明の空欄は、根拠の言葉と記号を、どの行の理由かを読んで決めます。
ここで間違えやすいこと
- 二等分線の性質の使いすぎ✕底角∠Bの二等分線とACの交点D→「AD=DC」○正しい答え:言えない。頂角の二等分線だけなぜ間違えるか:頂角の二等分線だけが底辺を垂直に二等分、を底角の二等分線にも使う
- 等しい角から辺を逆に読む✕∠B=∠C→「AB=BC」○正しい答え:AB=ACなぜ間違えるか:2角が等しいとき等しいのはその角の向かいの辺、を取り違える
見直しのコツ等しい角から辺を読むときは、その角の向かいの辺を選ぶ。二等分線の性質は、頂角の二等分線だけ。
証明の根拠を選ぶ
診断テストの問18が×だった人はここ
証明では、示したいことそのものを根拠に使ってはいけません。平行四辺形になることを示すときに「平行四辺形なので対辺が等しい」と書くと、示したいことを先に使っています。合同などから「1組の対辺が平行で等しい」ことを示し、平行四辺形の条件で結びます。
ここで間違えやすいこと
- 性質で条件を示す(循環)✕「四角形ABCDは平行四辺形なのでAB=DC。よって平行四辺形」○正しい答え:合同などでAB=DC・AB//DCを先に示し、1組の対辺が平行で等しいので平行四辺形なぜ間違えるか:証明したい平行四辺形の性質を根拠に使う
見直しのコツ各行の理由が、仮定・定義・定理のどれかを確かめる。結論や、結論から出る性質を理由に使っていないかを見直す。
証明を書く(直角三角形)
診断テストの問19が×だった人はここ
直角三角形の合同条件を使う証明では、まず2つの三角形が直角三角形であることを書きます。垂線の図なら「∠ADB=∠AEC=90°(仮定)」の1行を先に書き、そのあとで斜辺と他の1辺(または1鋭角)が等しいことを書いて、合同を示します。
ここで間違えやすいこと
- 「直角」の1行を落とす✕「AB=AC、∠BAD=∠CAEより斜辺と1鋭角」○正しい答え:∠ADB=∠AEC=90°(仮定)を先に書くなぜ間違えるか:直角三角形の条件を使うのに∠=90°を書かない
見直しのコツ「直角の1行」を先に書く。斜辺は直角の向かいの辺と決めてから、斜辺と他の1辺(1鋭角)の組を書く。
平行線と面積
診断テストの問20が×だった人はここ
底辺が共通で、残りの頂点が底辺に平行な直線の上にある三角形は、面積が等しくなります。高さは平行線の間の距離で、斜めの辺の長さではありません。台形ABCD(AD∥BC)の対角線の交点Oでは、△ABD=△ACD、△ABC=△DBCが言え、共通な部分をひいて△ABO=△DCOも言えます。
ここで間違えやすいこと
- 高さに斜めの辺を使う✕AD//BC・BC=6・高さ4、DB=5→△DBC=15○正しい答え:12なぜ間違えるか:高さ=平行線の間の距離、を三角形の辺の長さにする
- 等しい組を挙げもらす✕台形ABCD(AD//BC)の対角線の交点Oで△ABC=△DBCだけ○正しい答え:△ABD=△ACD・△ABO=△DCOも。△AODと△BOCは等しくないなぜ間違えるか:共通部分をひいてできる組(△ABO=△DCO)を見落とす/形が違う組まで挙げる
- 点Pの三角形で1/4とする✕面積40の平行四辺形→△PAB+△PCD=10○正しい答え:20なぜ間違えるか:平行四辺形内の点Pで△PAB+△PCDは全体の半分、を4等分と思う
見直しのコツ高さは底辺に垂直に測る。面積が等しい三角形は、底辺を共通にして、平行線の上にある頂点の組を探す。共通な部分を引く組も見落とさない。
発展:等積変形
面積を変えずに、四角形を三角形に直す方法が等積変形です。四角形ABCDの頂点Dを通って、対角線ACに平行な直線を引き、直線BCとの交点をEとすると、△ACD=△ACEなので、四角形ABCD=△ABEになります。引く線は、動かす頂点を通って対角線に平行な線です。
ここで間違えやすいこと
- 平行線を引く頂点の取り違え✕四角形ABCDを△にするのにDを通りABに平行な線を引く○正しい答え:Dを通り対角線ACに平行な線なぜ間違えるか:等積変形で、動かす頂点を通り「対角線に」平行な線を引く、を別の線に平行に引く
見直しのコツ動かす頂点を決めて、その頂点を通り「対角線に平行」な線を引く。対角線を底辺として共通にし、頂点が平行線の上にあるから面積が等しい、と理由もそえる。
まとめテスト(定期テストの形・2枚・答えつき)
ヒントなしで、いろいろな間違えやすさが混ざったテストです。50点満点・25分。時間を計って解きましょう。答えの紙には、採点のめやすと考え方の途中の式、「×だったらここ」を書いています。
①で間違えたところを直してから②に取り組むと、伸びたかが分かります。
学校のワークで間違えたら
学校のワークやテストで間違えた答えの形から、どこでつまずいたかと、やるところを探せます。
| こう間違えた | つまずき | やるところ |
|---|---|---|
| 二等辺三角形の定義→「2つの底角が等しい三角形」 | 定義と定理の混同 | 定義と定理・用語 |
| AB=AC・∠A=40°の底角→40° | 頂角・底角の位置の取り違え | 定義と定理・用語 |
| 頂角40°→底角140° | 頂角→底角で2でわり忘れ | 二等辺三角形の角 |
| 底角50°→頂角130° | 底角→頂角で1つだけ引く | 二等辺三角形の角 |
| AB=BC・∠A=50°→∠B=50° | 等しい角を見誤る | 二等辺三角形の角 |
| 底角∠Bの二等分線とACの交点D→「AD=DC」 | 二等分線の性質の使いすぎ | 証明の穴埋め(二等辺) |
| ∠B=∠C→「AB=BC」 | 等しい角から辺を逆に読む | 証明の穴埋め(二等辺) |
| AB=AC・∠A=36°・DはAC上でBD=BC→∠DBC=72° | 連なる図で等しい角を追えない | 連なる二等辺三角形 |
| 「正三角形は二等辺三角形ではない」 | 包含関係の逆 | 正三角形と包含関係 |
| 1つの角が60°の三角形→正三角形 | 1つの角60°だけで正三角形 | 正三角形と包含関係 |
| 直角をはさむ2辺の一方を斜辺として「斜辺と他の1辺」 | 斜辺の取り違え | 直角三角形の合同条件 |
| AB=10・AC=7・∠B=40°が等しい→合同 | 直角でないのに斜辺と1辺 | 直角三角形の合同条件 |
| 「AB=AC、∠BAD=∠CAEより斜辺と1鋭角」 | 「直角」の1行を落とす | 証明を書く(直角三角形) |
| 「x=2ならばx²=4」の逆→正しい | 逆が正しいと思い込む | 逆と反例 |
| 「a+bが偶数ならばa・bは偶数」の反例→a=1・b=2 | 仮定を満たさない反例 | 逆と反例 |
| 「正方形ならば4辺が等しい」の逆→正しい | 図形の逆を確かめない | 逆と反例 |
| 「面積が等しい三角形は合同」→正しい | 合同と面積の逆 | 逆と反例 |
| ∠A=70°→∠C=110°・∠B=70° | 対角ととなりの角の取り違え | 平行四辺形の角と辺 |
| AC=10の平行四辺形→BD=10 | 対角線が等しいとする | 対角線の性質 |
| 対角線の交点の角→90° | 対角線が垂直とする | 対角線の性質 |
| AB=5・BC=8の周→13 | 周で2倍し忘れ | 平行四辺形の角と辺 |
| AB=6・BC=10、∠Bの二等分線がADとEで交わる→ED=5 | 二等分線で二等辺に気づかない | 平行四辺形の角と辺 |
| AD//BC・AB=DC→平行四辺形 | 1組は平行・別の組は等しい | 平行四辺形になる条件 |
| 対角線の交点OでAO=CO→平行四辺形 | 対角線の片方だけ二等分 | 平行四辺形になる条件 |
| 「四角形ABCDは平行四辺形なのでAB=DC。よって平行四辺形」 | 性質で条件を示す(循環) | 証明の根拠を選ぶ |
| ∠A=∠B・∠C=∠D→平行四辺形 | となり合う角が等しい | 平行四辺形になる条件 |
| 「正方形は長方形である」→×/「長方形は正方形である」→○ | 包含関係の向き | 正三角形と包含関係 |
| 「長方形の対角線は垂直に交わる」→○ | 対角線の性質の割り当て | 対角線の性質 |
| 平行四辺形に∠A=90°を加える→ひし形/AB=BCを加える→長方形 | 加える条件の取り違え | 特別な平行四辺形 |
| ∠A=70°のひし形→∠OAB=70° | ひし形の対角線で二等分を忘れる | 対角線の性質 |
| AD//BC・BC=6・高さ4、DB=5→△DBC=15 | 高さに斜めの辺を使う | 平行線と面積 |
| 四角形ABCDを△にするのにDを通りABに平行な線を引く | 平行線を引く頂点の取り違え | 発展:等積変形 |
| 台形ABCD(AD//BC)の対角線の交点Oで△ABC=△DBCだけ | 等しい組を挙げもらす | 平行線と面積 |
| 面積40の平行四辺形→△PAB+△PCD=10 | 点Pの三角形で1/4とする | 平行線と面積 |
三角形と四角形は中2のどこで習う?つまずきやすい点と家庭での声かけ
三角形と四角形は、中学校学習指導要領解説数学編では第2学年の「B図形」(2)の図形の合同の中で学ぶ内容です。三角形の合同条件などを基にして、三角形や平行四辺形の基本的な性質を論理的に確かめることが示され、扱う性質として、二等辺三角形の性質、直角三角形の合同条件、平行四辺形の性質、平行四辺形になるための条件、正方形・長方形・ひし形の性質があげられています。用語・記号は、定義・証明・逆・反例・≡で、正方形・ひし形・長方形が平行四辺形の特別な形であることも取り扱います。解説には、二等辺三角形や平行四辺形の性質は小学校で学んでいるので「分かりきっているのにどうして証明するのか」と思いがちだが、同じ条件を満たすすべての図形で成り立つことを明らかにするために証明が必要だ、とあります。このページの診断テストとまとめテストは、そうした間違えやすい点を、誤答の形から集めたものです。なお、平行線と面積(等積変形)は、この解説の第2学年の内容には載っていないため、このページでは発展の小単元として扱っています。
| 学年 | 学校で学ぶこと | つながる先 |
|---|---|---|
| 小3〜小5 | 二等辺三角形・正三角形、平行四辺形・ひし形などの四角形、図形の合同、面積 | 性質を見つけて、図形をとらえ直す土台 |
| 中2(前半) | 平行線と角、多角形の角、図形の合同、証明の必要性と意味及びその方法 | 合同条件と証明の書き方が、この単元の証明の土台 |
| 中2(この単元) | 二等辺三角形・直角三角形・平行四辺形の基本的な性質と条件、逆と反例 | 性質を根拠にした証明、中3の相似や円へ |
| 中3 | 図形と相似、円周角の定理、三平方の定理 | 平行四辺形や平行線の性質も証明の根拠に使う |
定義・性質・条件を取り違える
「底角が等しい」は二等辺三角形の定義ではなく、定義から証明される性質です。「1組の対辺が平行で等しい」は、平行四辺形の性質ではなく、平行四辺形になるための条件です。解説には、正方形・ひし形・長方形・平行四辺形の関係を、定義に基づいて、平行四辺形になるための条件などを手がかりに整理する、とあります。
示したいことを理由に使う・逆を正しいと思う
「平行四辺形なので対辺が等しい。よって平行四辺形」のように、示したいことを先に使うと証明になりません。また、仮定と結論を入れかえた逆は、もとの命題が正しくても常に成り立つとは限らず、成り立たないことは反例を1つ示せば足ります。反例は、仮定を満たしているのに結論を満たしていない例です。
条件の一部が欠けているのに「言える」とする
「1組の対辺が平行で、もう1組の対辺が等しい」四角形は、平行四辺形になるとは限りません(解説も、図の四角形ABEDでこの例を示しています)。直角三角形の合同条件も、直角が分かっていない三角形には使えません。条件がそろっているかを、1つずつ確かめます。
家庭でできること診断テストAで×だった番号を数え、×が多い小単元の「ここで間違えやすいこと」を声に出して読むと、どこで考え違いをしたかを本人が説明できます。図には、等しい辺や角に同じ印をつけ、直角にも印をつけながら考えさせると、等しい角を位置で選ぶ間違いや、斜辺の取り違えに気づけます。直したあと、1週間おいて診断テストBを解くと、直ったかどうかが分かります。
この記事で参考にした資料
- 中学校学習指導要領(平成29年告示)解説数学編(文部科学省・平成29年7月・PDF)…第2学年「B図形」(2)の内容と内容の取扱い(p.110)、反例と逆(p.114)、二等辺三角形・平行四辺形などの基本的な性質を論理的に確かめること(p.114〜115)、正方形・ひし形・長方形が平行四辺形の特別な形であること(p.116)の確認に使いました
リンク先はいずれも公的機関・学術データベースの資料です(最終確認2026年10月13日)。
よくある質問
1日に何枚やればいいですか?
1日1枚(10〜15分)が目安です。テスト前は診断テストで×だったところを1日2つまでにして、残りの時間を見直しに使ってください。
証明を自分で書く練習もできますか?
このページの紙は、証明の型の空欄を語群の記号で埋める問題と、根拠や条件を選ぶ問題です。自分で書くときは、小単元「証明を書く(直角三角形)」の✕と○を見比べ、仮定を先に書いてから、合同条件、結論の順に書いてください。
教科書が違っても使えますか?
使えます。診断テストで×だったところを選んで直せるので、教科書の順番に合わせる必要はありません。
診断テストが全部○でした。
まとめテストに進んでください。
図は定規や分度器で測ってもいいですか?
測らずに、書いてある数と性質で考えます。診断テストの指示文にも、図は測らないと書いています。証明でも、図で見えることは理由になりません。
平行と合同を先に学んだほうがいいですか?
三角形と四角形の証明は、平行と合同で学ぶ合同条件と証明の書き方を土台にします。証明の問題で×が多いときは、先に平行と合同の診断テストで確かめるのがおすすめです。

![診断テスト[A]の問題](https://ichigo-drill.jp/wp-content/uploads/2026/10/sankaku-shikaku-unit-v1-diag-a-a1-question-scaled.png)
![診断テスト[A]の答え](https://ichigo-drill.jp/wp-content/uploads/2026/10/sankaku-shikaku-unit-v1-diag-a-a1-answer-scaled.png)

