
【自動採点一問一答】中学1年社会・地理問題まとめ|無料プリントテストあり
テスト前の確認や復習に使える1年生の社会・地理テスト200問です。ランダムで20問出題されます。ブックマークして何度もトライしてね。
ランダム20問出題!何点とれるかな?
出題範囲:中学1年生の学習範囲
中学1年生の社会科では、主に地理的分野と歴史的分野の基礎を学びます。これから世界や日本のこと、そして昔の人々がどのように生きてきたのかを知る、とても面白い分野ですよ。
1. 地理的分野
地理では、私たちが住んでいる地球や世界、そして日本のすがたについて学びます。
(1)世界のすがた
- 地球のすがた: 地球が丸いこと、緯度と経度を使って場所を表す方法、赤道や本初子午線などを学びます。
- 時差: なぜ国によって時刻が違うのか、その仕組み(経度との関係)や計算方法を学びます。
- 世界の地域: 世界は大きく6つの大陸(ユーラシア、アフリカ、北アメリカ、南アメリカ、オーストラリア、南極)と3つの大洋(太平洋、大西洋、インド洋)に分けられることを学びます。
- 世界の国々: 世界にはたくさんの国があること、国境線や首都など、基本的な情報を学びます。
- 地図の読み方: さまざまな地図(世界地図、地形図など)の種類や特徴、地図記号の読み方を学び、地図を使って情報を読み取る練習をします。
(2)世界の諸地域
世界の各地域(州ごと)について、自然環境(地形、気候)、産業、文化、人々の暮らしなどを具体的に学びます。
- アジア州: 広大な面積と多様な気候(モンスーンなど)、稲作中心の農業、多くの人口、多様な民族・宗教(仏教、イスラム教、ヒンドゥー教など)が特徴です。中国、インド、東南アジア諸国などについて学びます。
- ヨーロッパ州: 多くの国が集まっていること、EU(ヨーロッパ連合)という結びつき、比較的穏やかな気候、キリスト教文化、発達した工業などが特徴です。イギリス、フランス、ドイツなどについて学びます。
- アフリカ州: 広大な砂漠や熱帯雨林、多様な鉱産資源、かつての植民地支配の歴史、発展途上の国が多いことなどが特徴です。エジプト、南アフリカ共和国などについて学びます。
- 北アメリカ州: 広大な平野や山脈、多様な気候、進んだ農業や工業、多民族国家(アメリカ合衆国、カナダ)などが特徴です。
- 南アメリカ州: アンデス山脈やアマゾン川などの雄大な自然、かつての植民地時代の文化(スペイン語・ポルトガル語)、コーヒーや鉱産資源などが特徴です。ブラジル、ペルーなどについて学びます。
- オセアニア州: オーストラリア大陸と多くの島々からなること、独特の自然環境(サンゴ礁など)、イギリスとの歴史的なつながりなどが特徴です。オーストラリア、ニュージーランドなどについて学びます。
(3)日本のすがた
私たちの国、日本について詳しく学びます。
- 日本の位置と領域: 日本が世界のどこにあるのか(アジアの東、太平洋)、日本の領土(北方領土、竹島、尖閣諸島の問題にも触れます)、排他的経済水域などを学びます。
- 日本の地形: 山地が多いこと、火山や地震が多いこと、海岸線が長いことなど、日本の地形の特徴を学びます。
- 日本の気候: 四季がはっきりしていること、梅雨や台風があること、地域によって気候が違うこと(太平洋側、日本海側、内陸、南西諸島、北海道)などを学びます。
- 日本の資源・エネルギー: 日本は資源が少ない国であること、エネルギーを輸入に頼っていることなどを学びます。
- 日本の人口: 人口構成(少子高齢化)、人口分布(都市への集中)などを学びます。
- 日本の産業: 農業、水産業、工業、商業・サービス業など、日本の主な産業について学びます。
2. 歴史的分野
歴史では、人類の誕生から日本の古代までの出来事や人々の生活の移り変わりを学びます。
(1)歴史の学び方
- 歴史とは何か、なぜ歴史を学ぶのかを考えます。
- 時代の区分(世紀、年代)、年号(元号、西暦)、年表の使い方など、歴史学習の基本的なルールを学びます。
- 遺跡や遺物、文献資料など、歴史を知るための手がかり(史料)について学びます。
(2)世界の古代文明
- 人類の出現: アフリカで誕生した人類が、どのように進化し、世界へ広がっていったのかを学びます(猿人、原人、旧人、新人)。
- 四大文明: 人類が大きな川のほとりで築いた古代文明について学びます。
- メソポタミア文明(チグリス・ユーフラテス川、楔形文字、ハンムラビ法典)
- エジプト文明(ナイル川、象形文字、ピラミッド、太陽暦)
- インダス文明(インダス川、モヘンジョ・ダロなどの都市遺跡、インダス文字)
- 中国文明(黄河・長江、甲骨文字、殷・周など)
- ギリシャ・ローマの文明: ヨーロッパ文明の源流となった、ポリス(都市国家)、民主政治、哲学、オリンピック(ギリシャ)、共和政から帝政へ、法律、建築(ローマ)などを学びます。
- 宗教のおこり: キリスト教、イスラム教、仏教といった、現代にも大きな影響を与えている宗教がどのように生まれたのかを学びます。
(3)日本の古代
日本の国の成り立ちと発展を学びます。
- 旧石器時代・縄文時代: 日本列島に人々が住み始めたころのくらし、狩りや採集の生活、土器の使用(縄文土器)、竪穴住居などを学びます。
- 弥生時代: 大陸から稲作や金属器(青銅器・鉄器)が伝わり、人々の生活が大きく変化した時代です。ムラができ、クニが生まれ、争いが起こるようになります。吉野ヶ里遺跡などが有名です。
- 古墳時代(大和政権): 邪馬台国(卑弥呼)の時代を経て、近畿地方を中心に強力な政権(大和政権)が誕生します。各地に大きな古墳がつくられたことから古墳時代と呼ばれます。前方後円墳などが有名です。
- 飛鳥時代: 大和政権が「天皇」を中心とする中央集権的な国家を目指した時代です。聖徳太子による政治改革(冠位十二階、十七条の憲法)、仏教文化の導入(法隆寺など)、遣隋使の派遣などについて学びます。
- 奈良時代: 都が平城京(今の奈良市)に置かれた時代です。大化の改新を経て整えられた律令(法律)に基づいて国が治められました(律令国家)。遣唐使が派遣され、唐(中国)の進んだ文化や制度が取り入れられました。東大寺の大仏などが有名です。
- 平安時代: 都が平安京(今の京都市)に移された時代です。初めは律令政治が行われましたが、次第に藤原氏などが摂政・関白として力を持ち、貴族中心の政治・文化(国風文化)が栄えました。『源氏物語』や『枕草子』などが生まれたのもこの時代です。後半には武士が登場し、力をつけていきます。
学習のポイント
- 地図帳や資料集をよく使う: 地理では場所や地形、歴史では遺跡の場所や絵図など、地図帳や資料集は情報の宝庫です。積極的に活用しましょう。
- 「なぜ?」を考える: 単に地名や人名、出来事を覚えるだけでなく、「なぜその気候なのか?」「なぜその出来事が起こったのか?」と理由や背景を考えることが大切です。
- ニュースと関連付ける: 世界の国々のニュースや、日本の自然災害、歴史に関する発見などは、社会科の学習と深く関わっています。ニュースを見る目を養いましょう。
- ノートを工夫する: 図やイラストを入れたり、色分けしたり、年表を作ったりして、自分なりに分かりやすいノートを作るのも効果的です。
中学1年生の社会は、地理も歴史も、これからの学習の土台となる非常に重要な内容です。覚えることも多いですが、私たちの世界や過去を知ることは、とてもワクワクすることだと思います。ぜひ興味を持って、楽しみながら学習を進めてくださいね!応援しています!などを体験的に学んでいきます。これが、3年生から始まる本格的な「社会科」の学習の土台となります。
中学生の一問一答(社会・理科)
一問一答|中学1年生の地理の問題
地球の形に最も近いとされる、少しだけつぶれた球体を何というでしょう?
①完全な球体
②回転楕円体
③立方体
正解は『回転楕円体』
地球は完全な球ではなく、赤道方向にわずかに膨らみ、極方向に少しだけつぶれた「回転楕円体」に近い形をしています。学習上は球として扱うことが多いですが、正確な形を知っておくことも大切です。
地球上の位置を表すために、地球を南北に分ける赤道と平行に引かれた線を何というでしょう?
①経線(けいせん)
②緯線(いせん)
③等高線(とうこうせん)
正解は『緯線(いせん)』
緯線は、赤道(0度)を基準として、それと平行に東西方向に引かれた線です。北極・南極に向かうにつれて緯度が高くなり、北緯(N)・南緯(S)で表します。北極・南極はそれぞれ90度になります。緯度は、その地点の気候を知る手がかりにもなります。
地球上の位置を表すために、北極と南極を結び、赤道と垂直に交わるように引かれた線を何というでしょう?
①緯線
②等高線
③経線(けいせん)
正解は『経線(けいせん)』
経線は、北極点と南極点を結ぶように、南北方向に引かれた線です。イギリスの旧グリニッジ天文台を通る経線(本初子午線)を0度とし、そこから東西にそれぞれ180度まで数え、東経(E)・西経(W)で表します。経度は、時差を計算する基準になります。
緯度0度の線のことを特に何というでしょう? 地球を北半球と南半球に分けます。
①本初子午線
②赤道
③日付変更線
正解は『赤道』
赤道は、地球の自転軸に対して垂直な面が地表と交わる線で、緯度0度と定められています。赤道より北側を北半球、南側を南半球といいます。赤道付近は一年を通して気温が高い熱帯気候となります。
経度0度の基準となる線のことを特に何というでしょう? イギリスのロンドン郊外を通ります。
①赤道
②日付変更線
③本初子午線(ほんしょしごせん)
正解は『本初子午線(ほんしょしごせん)』
本初子午線は、経度0度と定められた基準の経線です。イギリスのロンドン郊外にある旧グリニッジ天文台を通る線が国際的に採用されています。この線を基準として、東側を東経、西側を西経といいます。世界の標準時を決める基準にもなっています。
日本が標準時として採用している東経の経度は何度でしょう? 兵庫県明石市などを通ります。
①120度
②135度
③150度
正解は『135度』
日本の標準時子午線は、東経135度と定められています。この経線は兵庫県明石市などを通っており、日本全国でこの時刻を共通の時刻(日本標準時 JST)として使用しています。地図帳で確認してみましょう。
地球は24時間で1回転(360度)します。経度が15度違うと、何時間の時差が生じるでしょう?
①1時間
②2時間
③15時間
正解は『1時間』
地球は24時間で360度回転するので、1時間あたりでは360度 ÷ 24時間 = 15度回転します。したがって、経度が15度違う地域間では、1時間の時差が生じることになります。東経側の方が時刻が進んでいます。
世界で最も面積の大きい大陸は何大陸でしょう? アジアとヨーロッパを含みます。
①アフリカ大陸
②ユーラシア大陸
③北アメリカ大陸
正解は『ユーラシア大陸』
ユーラシア大陸は、アジアとヨーロッパを合わせた広大な大陸で、世界最大の大陸です。非常に多様な地形、気候、文化、民族が存在します。世界の陸地の約3分の1を占めています。
世界で最も面積の大きい大洋(海)は何大洋でしょう? 日本もこの大洋に面しています。
①大西洋
②インド洋
③太平洋
正解は『太平洋』
太平洋は、アジア、オセアニア、北アメリカ、南アメリカの各大陸に囲まれた世界最大の大洋です。世界の海洋面積の約半分を占めています。日本列島はその西部に位置しています。多くの島々が点在し、海洋資源も豊富です。
地球の陸地は、大きく6つの大陸に分けられます。ユーラシア、アフリカ、北アメリカ、南アメリカ、オーストラリアと、あと一つは何大陸でしょう?
①南極大陸
②アジア大陸
③ヨーロッパ大陸
正解は『南極大陸』
世界の陸地は、一般的にユーラシア大陸、アフリカ大陸、北アメリカ大陸、南アメリカ大陸、オーストラリア大陸、南極大陸の6つの大陸(六大州)に区分されます。南極大陸は、その大部分が厚い氷床(ひょうしょう)に覆われた大陸です。
世界地図の図法の一つで、緯線と経線が直角に交わり、角度が正しく表されるため航海図などに利用される一方、高緯度地方の面積が実際より大きく表示されるという特徴を持つ図法は何でしょう?
①正距方位図法
②メルカトル図法
③モルワイデ図法
正解は『メルカトル図法』
メルカトル図法は、16世紀にオランダの地理学者メルカトルが考案した地図の図法です。緯線と経線が平行かつ直角に交わるように描かれ、任意の2点間を結ぶ直線が等角航路(常に同じ角度で進む経路)となるため、航海図として非常に便利です。しかし、高緯度になるほど面積や距離が拡大されて表示される(特に極地方)という欠点があります。
世界地図の図法の一つで、地図の中心からの距離と方位が正しく表されるため、航空路図などに利用される図法は何でしょう? 中心点の反対側は円周全体で表されます。
①メルカトル図法
②正距方位図法
③モルワイデ図法
正解は『正距方位図法』
正距方位図法は、地図の中心に設定した一点から、他の全ての地点への距離と方位(角度)が正しく表示される地図の図法です。例えば、東京を中心とした正距方位図法では、東京からの最短距離(大圏航路)や方位が分かりやすいため、航空図や国際線のルートを示す際によく用いられます。地図の外周は、中心点の真裏(対蹠点:たいせきてん)にあたります。
陸地の大部分が北半球と南半球のどちらに多く分布しているでしょう?
①北半球
②南半球
③ほぼ同じ
正解は『北半球』
地球上の陸地は、北半球に約7割、南半球に約3割が分布しており、北半球に偏っています。特にユーラシア大陸や北アメリカ大陸など大きな大陸が北半球に集中しています。そのため、北半球は「陸半球」、南半球は「水半球」と呼ばれることもあります。
世界にはいくつの国があるでしょう?(おおよその数を選びましょう)
①約50か国
②約100か国
③約190か国
正解は『約190か国』
2023年現在、国際連合(国連)に加盟している国の数は193か国です。これに加えて、国連非加盟国(バチカン、コソボ、台湾など、国として承認する国としない国がある)を含めると、国の数え方には多少幅がありますが、一般的に「約190か国」あるいは「200か国弱」と覚えておくと良いでしょう。
国と国との境の線のことを何というでしょう? 山脈や河川などの自然の地形を利用したものや、緯線・経線に沿って直線的に引かれたものなどがあります。
①海岸線
②国境(こっきょう)
③等高線
正解は『国境(こっきょう)』
国境は、国家の領土を区切る境界線のことです。国境には、山脈、河川、湖沼などの自然の地形を利用した「自然的国境」と、緯線や経線に沿って直線的に引かれたり、話し合いで決められたりした「人為的国境」があります。アフリカやアメリカなどの国境線には、直線的なものが多く見られます。
アジア州に関する説明として、適切でないものを一つ選びましょう。
①世界最大の面積と最多の人口を持つ州である。
②東部や南部では、季節風(モンスーン)の影響で降水量が多く、稲作が盛んである。
③EU(ヨーロッパ連合)のような強い経済的な結びつきを持つ国々が多い。
正解は『EU(ヨーロッパ連合)のような強い経済的な結びつきを持つ国々が多い。』
アジア州は面積・人口ともに世界最大で、多様な自然環境と文化を持ちます。特に東アジア、東南アジア、南アジアでは季節風(モンスーン)の影響が大きく、夏の高温多湿な気候を利用した稲作が広く行われています。しかし、ヨーロッパのEUのような、州全体にわたる強力な経済的・政治的な統合組織はまだ形成されていません。(ASEANなどの地域協力はあります)
アジア大陸の東部に位置し、世界で最も人口が多い国はどこでしょう?
①インド
②日本
③中華人民共和国(中国)
正解は『中華人民共和国(中国)』
中華人民共和国(中国)は、アジア東部に広がる広大な国で、人口は約14億人を超え、長年世界第1位でした(近年インドに抜かれたという統計もありますが、依然として世界最多級です)。多様な民族が暮らし、近年著しい経済成長を遂げています。
南アジアに位置し、人口が急増しており、近い将来世界最多になると予測されている国はどこでしょう? ヒンドゥー教徒が多いことでも知られます。
①パキスタン
②インド
③バングラデシュ
正解は『インド』
インドは南アジアの中心的な国で、人口は中国に次ぐ(あるいは最近上回ったとされる)世界第2位です。今後も人口増加が続くと予測されています。国民の約8割がヒンドゥー教を信仰しており、多様な言語や文化を持つ多民族国家です。近年はIT産業などが急速に発展しています。
東南アジアを流れる川で、インドシナ半島を縦断し、複数の国の国境線にもなっている国際河川は何でしょう?
①メコン川
②チャオプラヤ川
③ガンジス川
正解は『メコン川』
メコン川は、チベット高原に源を発し、中国、ミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムの6か国を流れて南シナ海に注ぐ、東南アジア最長の川です。流域の人々の生活用水、農業用水、漁業、水上交通などに利用され、「母なる川」とも呼ばれています。ダム建設などによる環境問題も指摘されています。
東南アジア諸国連合の略称は何でしょう? 経済や文化の交流、地域の平和と安定を目指す組織です。
①EU
②APEC
③ASEAN(アセアン)
正解は『ASEAN(アセアン)』
ASEAN(アセアン)は、東南アジア諸国連合(Association of Southeast Asian Nations)の略称です。1967年に設立され、現在10か国が加盟しています。経済成長、社会・文化の発展、地域の平和と安定などを目的として、協力関係を深めています。近年、経済共同体としての統合も進んでいます。
西アジアや中央アジアに広がる、降水量が極めて少なく、植物がほとんど育たない地域を何というでしょう?
①熱帯雨林
②砂漠
③ステップ
正解は『砂漠』
砂漠は、年間降水量が非常に少なく(一般的に250mm以下)、乾燥が激しいため、植物がほとんど生育できない地域です。西アジア(アラビア半島など)や中央アジアには広大な砂漠が広がっています。砂漠では、オアシスでの農業や、遊牧民による牧畜が行われてきました。
西アジアで産出量が非常に多く、世界の経済にも大きな影響を与える地下資源は何でしょう?
①石炭
②鉄鉱石
③石油
正解は『石油』
西アジア、特にペルシャ湾岸地域(サウジアラビア、イラン、イラク、アラブ首長国連邦など)は、世界有数の石油産出地帯です。世界の原油埋蔵量の多くがこの地域に集中しており、石油の生産・輸出はこれらの国々の経済を支えるとともに、国際政治や世界経済に大きな影響力を持っています。
アジア大陸の中央部に位置し、ヒマラヤ山脈など標高の高い山々や高原が連なる、「世界の屋根」とも呼ばれる地域はどこでしょう?
①シベリア
②チベット高原
③アラビア半島
正解は『チベット高原』
チベット高原は、アジア大陸の中央部に広がる、平均標高が4000mを超える広大な高原です。ヒマラヤ山脈、カラコルム山脈、崑崙山脈(こんろん)などの高い山脈に囲まれており、「世界の屋根」と称されます。黄河、長江、メコン川、インダス川など、アジアの主要な大河の多くがこの地域に源を発しています。
アジア東部や南部の夏に、海から大陸に向かって吹き、多くの雨をもたらす風を何というでしょう? この風は稲作に適した気候をもたらします。
①偏西風(へんせいふう)
②貿易風(ぼうえきふう)
③季節風(きせつふう、モンスーン)
正解は『季節風(きせつふう、モンスーン)』
季節風(モンスーン)は、季節によって風向きが逆転する風のことです。アジアの東部や南部では、夏には太平洋やインド洋から暖かく湿った空気が大陸に向かって吹き込み(夏のモンスーン)、大量の雨を降らせます。この雨季の高温多湿な気候が、稲作にとって重要な条件となっています。冬には逆に、大陸から乾燥した冷たい風が吹きます。
日本の最西端の島(与那国島)があるのは何という緯度・経度の範囲でしょう?
①北緯・東経
②北緯・西経
③南緯・東経
正解は『北緯・東経』
日本は、すべての領土が赤道より北(北半球)にあるため「北緯」、本初子午線より東にあるため「東経」の範囲に位置しています。日本の標準時子午線が東経135度であることからも分かりますね。地図帳で日本の緯度・経度の範囲を確認してみましょう。
韓国(大韓民国)や北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)がある半島を何というでしょう? 日本の西側に位置します。
①スカンディナビア半島
②朝鮮半島
③マレー半島
正解は『朝鮮半島』
朝鮮半島は、アジア大陸の東部から南東方向に突き出した半島です。日本の西隣に位置し、北は中国やロシアと国境を接しています。現在は、南部に大韓民国(韓国)、北部に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)という二つの国が存在しています。
アジア州の気候に関する記述として、最も適切なものを一つ選びましょう。
①全域が一年中高温多湿な熱帯気候である。
②全域が一年中寒冷で降水量が少ない寒帯気候である。
③非常に広大で地形も複雑なため、熱帯から寒帯まで多様な気候が見られる。
正解は『非常に広大で地形も複雑なため、熱帯から寒帯まで多様な気候が見られる。』
アジア州は世界最大の大陸であるため、その気候は極めて多様です。赤道付近の東南アジアには熱帯雨林気候やサバナ気候、東アジアや南アジアには温帯や亜熱帯のモンスーン気候、中央アジアや西アジアには乾燥帯(砂漠・ステップ気候)、シベリアなど北部には冷帯(亜寒帯)や寒帯気候が見られます。この多様性が、アジアの様々な自然景観や人々の生活様式を生み出しています。
米(稲)の生産量が世界で最も多い国はどこでしょう?(アジアの国です)
①日本
②タイ
③中国
正解は『中国』
米の生産量が世界で最も多い国は中国です。次いでインドが多く、この2か国で世界の米生産量の半分以上を占めています。アジアのモンスーン地域は高温多湿な気候が稲作に適しており、多くの国で米が主要な食料(主食)となっています。
天然ゴムの生産量が世界で多いのは、主にアジアのどの地域でしょう?
①東アジア
②東南アジア
③西アジア
正解は『東南アジア』
天然ゴムは、ゴムの木の樹液から作られます。ゴムの木は高温多湿な熱帯気候でよく育つため、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナムといった東南アジアの国々が世界の主要な生産国となっています。タイヤなどの原料として重要です。
アジアで生まれた宗教で、キリスト教、イスラム教と並び、世界三大宗教の一つとされるものは何でしょう?
①ヒンドゥー教
②仏教
③儒教
正解は『仏教』
仏教は、紀元前5世紀頃にインドでシャカ(釈迦)によって開かれました。その後、アジア各地へ広まり、特に東アジア(中国、日本、韓国など)や東南アジア(タイ、ミャンマーなど)で多くの人々に信仰されています。キリスト教(西アジア起源)、イスラム教(西アジア起源)とともに、世界三大宗教の一つに数えられます。
ヨーロッパ州に関する説明として、最も適切なものを一つ選びましょう。
①広大な砂漠が州の大部分を占めている。
②多くの国境線が直線的に引かれている。
③多くの国が集まり、EU(ヨーロッパ連合)という統合の動きが進んでいる。
正解は『多くの国が集まり、EU(ヨーロッパ連合)という統合の動きが進んでいる。』
ヨーロッパ州は、比較的小さな面積に多くの国が存在するのが特徴です。歴史的に国境紛争も多かった反省から、第二次世界大戦後、経済的な結びつきを強める動きが進み、EU(ヨーロッパ連合)が発足しました。EUでは、共通通貨(ユーロ)の導入や、域内での人・モノ・サービスの移動の自由化などが進められています。砂漠はほとんどなく、直線的な国境はアフリカなどに比べて少ないです。
ヨーロッパ西部や南部の気候に大きな影響を与えている、北大西洋を北上する暖かい海流(暖流)を何というでしょう? この影響で、緯度が高い割には冬でも比較的温暖です。
①親潮(千島海流)
②黒潮(日本海流)
③北大西洋海流
正解は『北大西洋海流』
北大西洋海流は、メキシコ湾流から続く暖かい海流(暖流)です。この暖流の上を、偏西風(一年を通して西から吹く風)が吹き、ヨーロッパ西部に比較的温暖で湿った空気をもたらします。そのため、イギリスやフランス、ドイツなどの西ヨーロッパ諸国は、同じくらいの緯度にある他の地域(例えばカナダ東部)と比べて、冬の寒さが厳しくなく、一年を通して降水量も安定した西岸海洋性気候(せいがんかいようせいきこう)となっています。
ヨーロッパの多くの国が加盟している、経済的・政治的な統合を目指す組織「ヨーロッパ連合」の略称は何でしょう?
①NATO(ナトー)
②EU(イーユー)
③OECD(オーイーシーディー)
正解は『EU(イーユー)』
EU(ヨーロッパ連合、European Union)は、ヨーロッパの多くの国々(2023年現在27か国)が加盟する政治・経済統合体です。前身のEC(ヨーロッパ共同体)から発展しました。域内での関税撤廃、人・モノ・資本・サービスの移動の自由化、共通通貨ユーロの導入(一部の国を除く)などを通じて、経済的な結びつきを強め、国際社会における影響力を高めています。
EU(ヨーロッパ連合)の加盟国の多くで使われている共通の通貨(お金)は何でしょう?
①ドル
②ポンド
③ユーロ
正解は『ユーロ』
ユーロ(€)は、EUの経済通貨同盟に参加している国々(ユーロ圏)で導入されている単一通貨です。2002年から流通が開始され、現在多くのEU加盟国で使用されています(一部、導入していない国もあります)。国境を越えた経済活動を円滑にし、ヨーロッパ経済の統合を象徴する存在となっています。
ヨーロッパ北部のスカンディナビア半島などに見られる、氷河によって削られてできた、奥行きのある複雑な海岸地形を何というでしょう?
①リアス海岸
②フィヨルド
③砂浜海岸
正解は『フィヨルド』
フィヨルドは、氷河時代の厚い氷河が、谷をU字型に深く削り取り、その後に海面が上昇して海水が入り込んでできた、細長く奥行きのある湾のことです。ノルウェーなどスカンディナビア半島や、ニュージーランド、チリ南部などの高緯度地域に見られます。断崖絶壁が続く景観は観光資源にもなっています。
ヨーロッパ中南部を東西に横切る、険しい山脈は何でしょう? フランス、スイス、イタリア、オーストリアなどにまたがっています。
①ピレネー山脈
②アルプス山脈
③ウラル山脈
正解は『アルプス山脈』
アルプス山脈は、ヨーロッパ中央部を弓なりに横切る大山脈です。モンブラン(フランス・イタリア国境、標高4807m)を最高峰とし、多くの高峰や氷河を抱えています。ヨーロッパの気候や河川、文化などに大きな影響を与えており、スキーなどの観光・保養地としても有名です。
ヨーロッパで、酪農(らくのう、乳牛の飼育)と、小麦などの穀物栽培、飼料作物の栽培などを組み合わせた農業を何というでしょう?
①地中海式農業
②混合農業
③プランテーション農業
正解は『混合農業』
混合農業は、家畜の飼育(主に酪農や豚の飼育)と、穀物(小麦、ライ麦など)や飼料作物(牧草、ジャガイモ、ビートなど)の栽培を組み合わせて行う農業経営の形態です。ヨーロッパ中部から東部にかけて広く見られます。土地を効率的に利用し、安定した収入を得ることを目指しています。
イタリアやギリシャ、スペインなど、ヨーロッパ南部の地中海沿岸で盛んな農業の形態を何というでしょう? 夏の乾燥に強いオリーブやぶどう、オレンジなどが栽培されます。
①混合農業
②焼畑農業
③地中海式農業
正解は『地中海式農業』
地中海式農業は、地中海性気候(夏は高温乾燥、冬は温暖湿潤)に適応した農業です。夏の乾燥に強い果樹(オリーブ、ぶどう、柑橘類、イチジクなど)の栽培と、冬の雨季を利用した小麦などの穀物栽培が組み合わされることが多いです。オリーブオイルやワインの生産が盛んです。
ヨーロッパにある、EUには加盟していない永世中立国(えいせいちゅうりつこく)で、アルプス山脈が国土の多くを占め、時計産業や観光業が盛んな国はどこでしょう?
①オーストリア
②スイス
③イタリア
正解は『スイス』
スイスは、ヨーロッパ中央部に位置する内陸国です。アルプス山脈などの美しい自然景観で知られ、観光業が盛んです。また、古くから永世中立国として、戦争に参加せず、多くの国際機関の本部が置かれています。精密機械工業(特に時計)や金融業も発達しています。EUには加盟していません。
フランスの首都はどこでしょう? エッフェル塔やルーブル美術館などがある国際的な都市です。
①ロンドン
②ベルリン
③パリ
正解は『パリ』
パリは、フランスの首都であり、政治、経済、文化の中心地です。セーヌ川が流れ、エッフェル塔、凱旋門、ルーブル美術館、ノートルダム大聖堂など、歴史的な建造物や美術館が多く、世界中から観光客が訪れます。ファッションや芸術の都としても有名です。
ドイツを流れるヨーロッパ有数の国際河川で、河口付近にはユーロポートという巨大な港がある川は何でしょう?
①ライン川
②ドナウ川
③セーヌ川
正解は『ライン川』
ライン川は、スイスアルプスに源を発し、ドイツ、フランス、オランダなどを流れて北海に注ぐ、ヨーロッパの重要な国際河川です。古くから水運が盛んで、流域には多くの工業都市が発展しました。河口のオランダ・ロッテルダム港(ユーロポート)はヨーロッパ最大の貿易港となっています。
イギリスの正式名称は何でしょう?
①イングランド
②グレートブリテン及び北アイルランド連合王国
③大英帝国
正解は『グレートブリテン及び北アイルランド連合王国』
イギリスの正式名称は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)」です。グレートブリテン島にあるイングランド、スコットランド、ウェールズと、アイルランド島北部にある北アイルランドの4つの地域から構成される連合国家です。首都はロンドンです。
ヨーロッパ東部からロシアにかけて広がる、スラブ系民族が多く暮らし、かつて社会主義国が多かった地域を一般に何と呼ぶでしょう?
①北ヨーロッパ(北欧)
②南ヨーロッパ
③東ヨーロッパ(東欧)
正解は『東ヨーロッパ(東欧)』
東ヨーロッパは、一般的にドイツやオーストリアより東に位置する地域を指します。ポーランド、チェコ、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリアなどの国々が含まれます(ロシアを含める場合もあります)。歴史的にスラブ系の民族が多く居住し、第二次世界大戦後はソ連の影響下で社会主義体制をとる国が多かったですが、冷戦終結後は市場経済への移行と民主化が進み、多くがEUに加盟しています。
ヨーロッパで広く信仰されている宗教は何でしょう?
①イスラム教
②キリスト教
③仏教
正解は『キリスト教』
ヨーロッパでは、古くからキリスト教が広く信仰されており、人々の生活や文化、芸術、政治などに深い影響を与えてきました。地域によって宗派が異なり、南ヨーロッパや東ヨーロッパの一部ではカトリック、北ヨーロッパや西ヨーロッパの一部ではプロテスタント、東ヨーロッパの多くでは正教会(東方正教)が主に信仰されています。近年は移民の増加によりイスラム教徒なども増えています。
EUの重要な役割の一つとして、加盟国間の経済格差を是正するために行われていることは何でしょう?
①加盟国間の貿易禁止
②豊かな国から比較的貧しい国への財政支援
③加盟国間の移住禁止
正解は『豊かな国から比較的貧しい国への財政支援』
EUは、加盟国間の経済的な結びつきを強めるだけでなく、域内の経済格差を縮小することも重要な目標としています。そのため、比較的経済力の高い国々からの拠出金をもとに基金を作り、経済的に遅れている国や地域のインフラ整備(道路、港湾など)や産業振興、人材育成などを支援する「地域政策(結束政策)」を行っています。
アフリカ州に関する説明として、最も適切なものを一つ選びましょう。
①国土の大部分が氷河に覆われている。
②かつてヨーロッパ諸国の植民地支配を受けていた国が多い。
③世界で最も工業化が進んだ地域である。
正解は『かつてヨーロッパ諸国の植民地支配を受けていた国が多い。』
アフリカ州の多くの国々は、19世紀後半から20世紀半ばにかけて、ヨーロッパ列強(イギリス、フランス、ベルギー、ポルトガルなど)によって分割され、植民地として支配された歴史を持っています。第二次世界大戦後、多くの国が独立を果たしましたが、植民地時代に引かれた直線的な国境線が、民族分布や経済圏を無視していたため、独立後の民族対立や紛争の原因の一つになったとも言われています。工業化はまだ遅れている国が多いです。
アフリカ大陸北部を占める、世界最大の広さを持つ砂漠は何でしょう?
①ゴビ砂漠
②サハラ砂漠
③カラハリ砂漠
正解は『サハラ砂漠』
サハラ砂漠は、アフリカ大陸の北部(アルジェリア、リビア、エジプト、マリ、ニジェールなど)に広がる、世界最大の砂漠です。面積は約900万平方キロメートル以上あり、アフリカ大陸の約3分の1を占めます。気候は極度に乾燥しており、昼夜の寒暖差が大きいのが特徴です。オアシスを除き、人間が定住するには厳しい環境です。
アフリカ大陸を流れる川で、流域面積が世界第2位、長さも世界第2位(または1位とされることもある)の、熱帯雨林の中を流れる川は何でしょう?
①ナイル川
②コンゴ川
③ニジェール川
正解は『コンゴ川』
コンゴ川は、アフリカ大陸の中央部、コンゴ盆地を流れ大西洋に注ぐ大河です。流域面積はアマゾン川に次いで世界第2位、流量も世界第2位です。長さについてはナイル川に次ぐとされることが多いですが、水源の解釈によっては世界最長とする説もあります。流域には広大な熱帯雨林が広がっています。
アフリカ大陸で最も長い川で、古代エジプト文明を育んだことで知られる川は何でしょう?
①コンゴ川
②ザンベジ川
③ナイル川
正解は『ナイル川』
ナイル川は、アフリカ大陸北東部を流れ、地中海に注ぐ世界最長の川(またはコンゴ川に次ぐ長さ)です。その水源はヴィクトリア湖やエチオピア高原にあります。古代エジプト文明は、ナイル川がもたらす水の恵みと、定期的な氾濫による肥沃な土壌によって栄えました。「エジプトはナイルの賜物(たまもの)」という言葉は有名です。
アフリカ大陸東部を南北に縦断する、大地溝帯(グレート・リフト・バレー)と呼ばれる巨大な谷(地溝)の地域では、どのような自然現象が多く見られるでしょう?
①頻繁なオーロラの発生
②火山活動や地震、多くの湖の形成
③広大な氷河の存在
正解は『火山活動や地震、多くの湖の形成』
アフリカ大地溝帯は、プレート(地球の表面を覆う岩盤)が分裂し、引き裂かれることによって形成された巨大な谷の連なりです。この地域では、地殻活動が活発なため、多くの火山(キリマンジャロ山など)や地震が見られます。また、地溝帯に沿って、タンガニーカ湖やマラウイ湖など、細長い形をした多くの湖が形成されています。人類発祥の地とも考えられています。
アフリカの多くの国々で、植民地時代にヨーロッパの宗主国(支配国)によって導入され、独立後も輸出用として栽培が続けられている、カカオ、コーヒー、茶、綿花などの作物を栽培する農業を何というでしょう?
①焼畑農業
②プランテーション農業
③混合農業
正解は『プランテーション農業』
プランテーション農業は、熱帯・亜熱帯地域で、輸出向けの特定の商品作物(カカオ、コーヒー、茶、天然ゴム、バナナ、綿花など)を大規模に栽培する農業形態です。アフリカでは、植民地時代にヨーロッパ諸国が自国の利益のために導入したものが多く、独立後も経済の基盤となっている国が多いです。しかし、特定の作物への依存度が高く、国際価格の変動に経済が左右されやすい、食料自給率が低いなどの問題を抱えている場合もあります。
アフリカの多くの国々では、銅、金、ダイヤモンド、コバルト、プラチナなどの鉱産資源が豊富に産出されますが、これらの資源に見られる特徴として適切なものはどれでしょう?
①産出量が少なく、価値も低い。
②産出量は多いが、国内で加工されずに原料のまま輸出されることが多い。
③産出された資源はすべてアフリカ域内で消費される。
正解は『産出量は多いが、国内で加工されずに原料のまま輸出されることが多い。』
アフリカは鉱産資源が非常に豊富な大陸ですが、多くの国では、これらの資源を国内で加工・製品化する工業が十分に発達しておらず、原料(鉱石)のまま先進国などに輸出されることが多いという課題があります。そのため、資源価格の変動に経済が大きく影響を受けやすく、また、資源開発による利益が国民全体に行き渡りにくいといった問題(モノカルチャー経済の問題)も指摘されています。
ダイヤモンドや金などの鉱産資源が豊富で、かつてアパルトヘイト(人種隔離政策)が行われていたことで知られる、アフリカ大陸最南端の国はどこでしょう?
①ナイジェリア
②エジプト
③南アフリカ共和国
正解は『南アフリカ共和国』
南アフリカ共和国は、アフリカ大陸の南端に位置する国です。金、ダイヤモンド、プラチナ、石炭などの鉱産資源が非常に豊富で、アフリカ有数の経済力を持っています。しかし、かつてはアパルトヘイトと呼ばれる極端な人種差別・隔離政策が行われており、国際的な非難を浴びました。1994年にアパルトヘイトは撤廃され、全人種参加の選挙によりネルソン・マンデラが大統領に就任しました。
ガーナやコートジボワールなどが世界有数の生産国となっている、チョコレートの原料となる作物はなんでしょう?
①コーヒー豆
②カカオ豆
③茶
正解は『カカオ豆』
カカオ豆は、チョコレートやココアの主原料となる作物です。高温多湿な熱帯気候を好み、西アフリカのガーナやコートジボワールが世界の二大生産国となっています。これらの国々では、プランテーション農業によって栽培され、重要な輸出品となっています。
アフリカのサハラ砂漠より南の地域(サハラ以南のアフリカ)で、近年、人口が急増している背景の一つとして考えられることは何でしょう?
①医療技術が向上し、乳幼児の死亡率が低下したため。
②食料生産が大幅に増え、飢餓が完全になくなったため。
③他の大陸からの移民が急増したため。
正解は『医療技術が向上し、乳幼児の死亡率が低下したため。』
サハラ以南のアフリカでは、依然として高い出生率が続いている一方で、医療の普及や衛生状態の改善によって、感染症などで亡くなる乳幼児の死亡率が大幅に低下しました。この結果、人口が急速に増加(人口爆発)しています。人口増加は労働力の増加につながる一方、食料不足、失業、教育・医療の遅れなどの問題も引き起こしています。
北アメリカ州に関する説明として、最も適切なものを一つ選びましょう。
①一つの国だけで構成されている。
②高度に発達した工業国と、広大な農地を持つ農業国が存在する。
③人口密度が世界で最も高い州である。
正解は『高度に発達した工業国と、広大な農地を持つ農業国が存在する。』
北アメリカ州は、主にカナダ、アメリカ合衆国、メキシコの3つの大きな国から成り立っています(中央アメリカやカリブ海の島々を含める場合もあります)。特にアメリカ合衆国は世界最大の経済大国であり、高度な工業技術を持っています。また、カナダやアメリカ合衆国は広大な国土を利用した大規模な農業も盛んです。人口密度は比較的低いです。
北アメリカ大陸の西部を南北に連なる、険しい山脈地帯を何というでしょう?
①アパラチア山脈
②ロッキー山脈
③アンデス山脈
正解は『ロッキー山脈』
ロッキー山脈は、北アメリカ大陸の西部を、カナダからアメリカ合衆国ニューメキシコ州まで南北に長く伸びる大山脈系です。環太平洋造山帯の一部であり、標高4000mを超える高峰も多く、険しい地形が特徴です。国立公園が多く、豊かな自然が残されています。
北アメリカ大陸の中央部に広がる、広大で比較的平坦な草原地帯を何というでしょう? 世界的な穀倉地帯となっています。
①プレーリー
②グレートプレーンズ
③中央平原(ちゅうおうへいげん)
正解は『中央平原(ちゅうおうへいげん)』
中央平原は、北アメリカ大陸の中央部、ロッキー山脈とアパラチア山脈の間に広がる広大な平原地帯です。ミシシッピ川などが流れ、肥沃な土壌に恵まれています。この地域は、プレーリーと呼ばれる温帯草原が広がっており、小麦やトウモロコシなどの大規模な穀物栽培や、肉牛の放牧などが行われる世界有数の食料生産地帯(穀倉地帯)となっています。グレートプレーンズは中央平原の西部地域を指すことが多いです。
アメリカ合衆国とカナダの国境付近に位置する、5つの大きな湖の総称を何というでしょう? スペリオル湖、ミシガン湖、ヒューロン湖、エリー湖、オンタリオ湖からなります。
①五大湖(ごだいこ)
②グレートソルト湖
③バイカル湖
正解は『五大湖(ごだいこ)』
五大湖は、北アメリカ大陸の中東部、アメリカ合衆国とカナダの国境付近に連なる5つの巨大な淡水湖(スペリオル湖、ミシガン湖、ヒューロン湖、エリー湖、オンタリオ湖)の総称です。氷河時代の侵食によって形成されました。セントローレンス川を通じて大西洋と結ばれており、水運が発達し、周辺には鉄工業などの工業都市が発展しました。
アメリカ合衆国で行われている、広大な土地で大型機械を使い、特定の作物を大規模に栽培したり、家畜を飼育したりする、効率的な農業経営を何というでしょう?
①混合農業
②企業的(きぎょうてき)な農業
③自給的農業
正解は『企業的(きぎょうてき)な農業』
アメリカ合衆国やカナダでは、広大な国土と資本力を生かし、大型の農業機械(トラクター、コンバインなど)を導入し、科学的な知識や技術も活用して、効率的に農産物を生産する「企業的な農業」が行われています。少ない労働力で大規模な経営を行い、世界の食料供給に大きな役割を果たしています。適地適作(てきちてきさく:その土地に適した作物を栽培すること)も進んでいます。
アメリカ合衆国の中西部(コーンベルトと呼ばれる地域)で主に生産されている、飼料や工業原料(コーンスターチ、バイオエタノールなど)としても重要な穀物は何でしょう?
①米
②小麦
③トウモロコシ
正解は『トウモロコシ』
トウモロコシは、アメリカ合衆国が世界最大の生産国です。特に、中西部のアイオワ州などを中心とする地域は「コーンベルト(トウモロコシ地帯)」と呼ばれ、大規模な栽培が行われています。生産されたトウモロコシの多くは、家畜(牛、豚、鶏など)の飼料として使われるほか、食品(コーン油、コーンスターチなど)や工業原料(バイオエタノールの原料など)としても広く利用されています。
アメリカ合衆国西部のカリフォルニア州などで、情報通信技術(ICT)関連の企業や研究所が集まっている地域を、特に何と呼ぶでしょう?
①シリコンバレー
②ウォール街
③ハリウッド
正解は『シリコンバレー』
シリコンバレーは、アメリカ合衆国カリフォルニア州のサンフランシスコ・ベイエリア南部に位置する地域の通称です。半導体(シリコン)関連企業が集積したことからこの名で呼ばれるようになりました。現在では、コンピュータ、ソフトウェア、インターネット関連など、世界的なIT(情報技術)企業(例:Apple, Google, Metaなど)や、多くのスタートアップ企業(ベンチャー企業)が集まる、先端技術産業の中心地となっています。
アメリカ合衆国やカナダのように、様々な人種や民族、文化を持つ人々が共に暮らしている社会を何社会というでしょう?
①単一民族社会
②多文化社会(多民族社会)
③階級社会
正解は『多文化社会(多民族社会)』
多文化社会(または多民族社会、多民族国家)とは、一つの国の中に、異なる言語、宗教、習慣、価値観を持つ様々な人種や民族出身の人々が共存している社会のことです。アメリカ合衆国やカナダは、ヨーロッパ系、アフリカ系、アジア系、ヒスパニック(中南米系)、先住民など、多様なルーツを持つ人々によって構成されており、典型的な多文化社会といえます。近年、日本でも外国人居住者が増え、多文化共生の重要性が高まっています。
カナダで使われている公用語は、英語ともう一つは何語でしょう? 主に東部のケベック州などで話されています。
①スペイン語
②フランス語
③ドイツ語
正解は『フランス語』
カナダは、イギリス系移民とフランス系移民によって開拓された歴史を持つため、英語とフランス語の二つが公用語として定められています。特に東部のケベック州ではフランス語を話す住民が多く、独自の文化を維持しています。カナダの製品表示などは、英仏両言語で書かれていることが多いです。
アメリカ合衆国、カナダ、メキシコの3か国間で結ばれている、関税などをなくして自由な貿易を進める協定の略称は何でしょう?(2020年に改定されました)
①EU
②ASEAN
③USMCA(または旧NAFTA)
正解は『USMCA(または旧NAFTA)』
USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)は、1994年に発効したNAFTA(北米自由貿易協定)に代わり、2020年に発効した新しい貿易協定です。この協定により、アメリカ合衆国、カナダ、メキシコの3か国間の貿易や投資が促進され、経済的な結びつきが強まっています。自動車産業や農業など、様々な分野で影響を与えています。(中学レベルでは旧称のNAFTAで習う場合もあります)
南アメリカ州に関する説明として、最も適切なものを一つ選びましょう。
①大陸の大部分が砂漠に覆われている。
②アマゾン川流域に世界最大の熱帯雨林が広がっている。
③人口のほとんどがヨーロッパ系の移民である。
正解は『アマゾン川流域に世界最大の熱帯雨林が広がっている。』
南アメリカ州は、アマゾン川が流れる広大なアマゾン盆地があり、そこにはセルバと呼ばれる世界最大の熱帯雨林が広がっています。生物多様性が非常に豊かです。一方、アンデス山脈のような高山地帯や、パンパのような温帯草原、パタゴニアのような乾燥・寒冷な地域など、多様な自然環境を持っています。人口構成も、先住民(インディオ)、ヨーロッパ系移民、アフリカ系(奴隷の子孫)、そしてこれらの混血(メスチソ、ムラートなど)と、非常に多様です。
南アメリカ大陸の西部を南北に長く連なる、標高の高い険しい山脈は何でしょう? インカ帝国が栄えた場所としても知られます。
①ロッキー山脈
②アパラチア山脈
③アンデス山脈
正解は『アンデス山脈』
アンデス山脈は、南アメリカ大陸の太平洋側に沿って、ベネズエラからチリ南部まで南北約7500kmにわたって連なる世界最長の山脈です。標高6000mを超える高峰が多数あり、火山活動や地震も活発です。かつてインカ帝国がこの山脈の高地に高度な文明を築きました。多様な気候や植生が見られ、鉱産資源も豊富です。
南アメリカ大陸のアマゾン川流域に広がる、高温多湿な気候の地域に見られる、うっそうとした森林を何というでしょう?
①タイガ(針葉樹林)
②熱帯雨林(セルバ)
③マングローブ林
正解は『熱帯雨林(セルバ)』
熱帯雨林は、赤道付近の高温多湿な地域(熱帯雨林気候)に広がる、常緑広葉樹を中心とした多様な植物が生い茂る森林です。南アメリカのアマゾン川流域に広がる熱帯雨林は特に広大で、「セルバ」とも呼ばれます。地球上の生物種の半数以上が生息するとも言われ、生物多様性の宝庫ですが、近年、森林伐採による破壊が深刻な問題となっています。
南アメリカ大陸の多くの国で、かつての宗主国の影響により、主に話されている言語は何語と何語でしょう?
①英語とフランス語
②スペイン語とポルトガル語
③ドイツ語とイタリア語
正解は『スペイン語とポルトガル語』
南アメリカ大陸の大部分は、16世紀以降、スペインとポルトガルによって植民地支配を受けました。そのため、ブラジルではポルトガル語が、ブラジルを除くほとんどの国々(アルゼンチン、チリ、ペルー、コロンビアなど)ではスペイン語が、現在も公用語として広く話されています。このため、南アメリカ(と中央アメリカ)は「ラテンアメリカ」とも呼ばれます。
ブラジルで生産が盛んな、車の燃料(バイオエタノール)としても利用される、サトウキビを原料としたアルコール燃料を生産する取り組みが進んでいます。このような、植物を原料とする燃料を何というでしょう?
①化石燃料
②バイオ燃料(バイオマス燃料)
③核燃料
正解は『バイオ燃料(バイオマス燃料)』
バイオ燃料(バイオマス燃料)は、サトウキビ、トウモロコシ、菜種、木材チップなど、生物資源(バイオマス)を原料として作られる燃料のことです。燃焼させても、原料となる植物が成長過程で吸収した二酸化炭素(CO2)が排出されるだけなので、地球温暖化対策の一つとして注目されています(カーボンニュートラル)。ブラジルはサトウキビから作るバイオエタノールの生産・利用が進んでいる国として有名です。
チリやペルーの沖合の太平洋では、良い漁場(ぎょじょう)が形成されています。その理由として最も適切なものはどれでしょう?
①水深が非常に浅いため。
②海底から栄養分を多く含んだ冷たい海水が湧き上がってくるため。
③一年中、水温が非常に高いため。
正解は『海底から栄養分を多く含んだ冷たい海水が湧き上がってくるため。』
チリやペルーの沖合では、深海から栄養塩(プランクトンの栄養となるリンや窒素など)を豊富に含んだ冷たい海水が表層に湧き上がる現象(湧昇流:ゆうしょうりゅう)が起きています。これにより、植物プランクトンが大量に発生し、それを餌とする動物プランクトンや魚(特にアンチョビなどの小魚)が集まるため、世界有数の豊かな漁場となっています。
南アメリカ大陸で面積が最も大きく、人口も最も多い国はどこでしょう? 公用語はポルトガル語です。
①アルゼンチン
②ブラジル
③コロンビア
正解は『ブラジル』
ブラジルは、南アメリカ大陸のほぼ半分を占める、面積・人口ともに大陸最大の国です。首都はブラジリアですが、サンパウロやリオデジャネイロといった大都市も有名です。かつてポルトガルの植民地であったため、公用語はポルトガル語です。コーヒー、鉄鉱石、大豆などの生産・輸出が盛んで、近年はBRICSの一員として経済成長も注目されています。
アンデス山脈の高地に位置し、かつてインカ帝国の中心地であった都市マチュピチュの遺跡がある国はどこでしょう?
①チリ
②ボリビア
③ペルー
正解は『ペルー』
ペルーは、南アメリカ大陸西部のアンデス山脈地域に位置する国です。首都はリマです。15世紀から16世紀にかけて、高度な文明を持ったインカ帝国がこの地で栄えました。その代表的な遺跡である空中都市マチュピチュは、世界遺産にも登録されており、多くの観光客が訪れます。先住民(インディオ)の割合が高い国の一つです。
アルゼンチンやウルグアイに広がる、パンパと呼ばれる温帯草原地帯で盛んに行われている農業は何でしょう?
①稲作
②小麦栽培と牧畜(牛の放牧)
③熱帯作物のプランテーション
正解は『小麦栽培と牧畜(牛の放牧)』
パンパは、南アメリカ南東部、主にアルゼンチンからウルグアイにかけて広がる広大な温帯草原です。肥沃な土壌に恵まれており、小麦やトウモロコシなどの大規模な穀物栽培と、肉牛を中心とした企業的な牧畜(放牧)が盛んに行われています。アルゼンチンは牛肉や小麦の重要な輸出国となっています。
南アメリカ大陸の北部に位置し、世界最大級の埋蔵量を持つ鉱産資源は何でしょう? ベネズエラなどが主な産油国です。
①鉄鉱石
②銅
③石油
正解は『石油』
南アメリカ大陸、特にベネズエラは、世界でも有数の原油埋蔵量を持つ国として知られています。オリノコ川流域などで重質油(超重質油)が多く産出されます。ブラジルやコロンビア、エクアドルなどでも石油が産出されており、南米経済において重要な資源となっています。
オセアニア州に含まれる、面積が非常に大きい大陸(国)はどこでしょう?
①ニュージーランド
②パプアニューギニア
③オーストラリア
正解は『オーストラリア』
オセアニア州は、太平洋に広がる多くの島々(ポリネシア、ミクロネシア、メラネシア)と、オーストラリア大陸、ニュージーランドなどから構成される州です。その中で、オーストラリアは大陸でありながら一つの国(オーストラリア連邦)を形成しており、オセアニア州の中で面積・人口ともに圧倒的に大きいです。
オーストラリアの南東部やニュージーランドなどで盛んな、主に羊を飼育し、羊毛や羊肉を生産する牧畜を何というでしょう?
①酪農
②養豚
③牧羊(ほうよう)
正解は『牧羊(ほうよう)』
牧羊は、羊を飼育することです。オーストラリアやニュージーランドは、広大な草原と温暖な気候を利用して、世界有数の牧羊国となっています。特にオーストラリアは羊毛の生産・輸出量が世界トップクラスです。ニュージーランドは羊肉の輸出も盛んです。
オーストラリアで産出量が世界的に見て非常に多い鉱産資源は何と何でしょう?(2つ選びましょう)
①石油と天然ガス
②鉄鉱石と石炭
③金とダイヤモンド
正解は『鉄鉱石と石炭』
オーストラリアは、世界有数の鉱産資源国です。特に、鉄鉱石と石炭の生産量・輸出量は世界トップクラスであり、日本の鉄鋼業などにとっても重要な輸入元となっています。その他にも、ボーキサイト(アルミニウムの原料)、金、ウラン、天然ガスなども豊富に産出します。
ニュージーランドの先住民は何と呼ばれているでしょう? ラグビーの試合前の踊り「ハカ」でも知られます。
①アボリジニ
②マオリ
③イヌイット
正解は『マオリ』
マオリは、ニュージーランドの先住民族(ポリネシア系)です。独自の言語(マオリ語)と文化を持ち、木彫りや刺青(タ・モコ)、そしてラグビーニュージーランド代表(オールブラックス)が試合前に行うことで有名な伝統的な踊り「ハカ」などで知られています。マオリ語は英語とともにニュージーランドの公用語の一つです。(アボリジニはオーストラリアの先住民です)
太平洋にある多くの小さな島々(ミクロネシア、ポリネシアなど)が直面している、地球温暖化による海面上昇によって引き起こされる深刻な問題は何でしょう?
①砂漠化の進行
②国土の水没の危機
③火山噴火の増加
正解は『国土の水没の危機』
太平洋の島嶼国(とうしょこく)の多くは、海抜(かいばつ、海面からの高さ)が低い平坦な島(サンゴ礁からできた環礁:かんしょう など)です。そのため、地球温暖化による氷床や氷河の融解、海水の熱膨張などによって海面が上昇すると、高潮や洪水による被害が増え、将来的には国土そのものが水没してしまうという深刻な危機に直面しています。ツバルやキリバスなどがその代表例です。
日本が位置する大陸の東岸にあることや、海に囲まれていることから影響を受ける、夏は高温多湿、冬は寒冷乾燥(日本海側は多雪)で、四季の変化がはっきりしている気候区分を一般に何というでしょう?
①地中海性気候
②温帯(温暖湿潤)気候
③西岸海洋性気候
正解は『温帯(温暖湿潤)気候』
日本の大部分は、温帯に属し、特に温暖湿潤気候(おんだんしつじゅんきこう)に分類されます。大陸の東岸に位置するため、季節風(モンスーン)の影響を強く受け、夏は太平洋からの暖かく湿った風で高温多湿となり、冬はシベリアからの冷たく乾燥した風で寒冷になります(ただし日本海側はこの風が日本海で水分を含み大雪をもたらす)。四季の変化が明瞭なのが大きな特徴です。(北海道は冷帯(亜寒帯)に属します)
日本の国土を構成する主な4つの大きな島とは、北海道、本州、四国と、あと一つは何でしょう?
①沖縄本島
②九州
③淡路島
正解は『九州』
日本の国土は、主に北海道(ほかいどう)、本州(ほんしゅう)、四国(しこく)、九州(きゅうしゅう)の4つの大きな島と、その他約6800以上の小さな島々から成り立っています。これらの島々は弓なりに連なっており、日本列島と呼ばれます。
日本の国土面積は約何万平方キロメートルでしょう?
①約18万㎢
②約38万㎢
③約76万㎢
正解は『約38万㎢』
日本の国土面積は、約37.8万平方キロメートル(約38万㎢)です。これは世界全体で見ると決して大きい方ではありません(世界第61位程度)が、南北に長く、多くの島からなるため、多様な自然環境を持っています。
日本の国土のうち、山地や丘陵地が占める割合はどのくらいでしょう?
①約4分の1
②約半分
③約4分の3
正解は『約4分の3』
日本の国土は、約4分の3(約75%)が山地や丘陵地で占められており、平野部は約4分の1程度しかありません。これは、日本列島が環太平洋造山帯に位置し、地殻変動が活発であるためです。そのため、人々が住んだり、農耕を行ったりできる平野部(特に河川沿いの沖積平野や海岸平野)に人口や都市が集中する傾向があります。
日本列島が位置する、地震や火山活動が活発な地帯を何というでしょう?
①安定大陸
②環太平洋造山帯(かんたいへいようぞうざんたい)
③アフリカ大地溝帯
正解は『環太平洋造山帯(かんたいへいようぞうざんたい)』
環太平洋造山帯は、太平洋を取り囲むように連なる、地震や火山活動が非常に活発な地域です。日本列島は、この環太平洋造山帯の東アジア部分に位置しています。複数のプレート(地球の表面を覆う岩盤)がぶつかり合っているため、世界でも有数の地震多発国・火山国となっています。温泉が多いのもこの影響です。
日本の気候に大きな影響を与える、太平洋上を北上する暖流(暖かい海流)の名前は何でしょう?
①親潮(千島海流)
②黒潮(日本海流)
③リマン海流
正解は『黒潮(日本海流)』
黒潮(日本海流)は、フィリピン沖から台湾の東を経て、日本の南岸に沿って北上する強い暖流です。海水温が高く、濃い青色(黒潮色)をしていることからこの名があります。日本の太平洋側の気候を温暖にし、豊かな漁場をもたらすなど、大きな影響を与えています。
日本の気候に大きな影響を与える、千島列島に沿って南下してくる寒流(冷たい海流)の名前は何でしょう? 夏に濃霧(のうむ)を発生させることがあります。
①黒潮(日本海流)
②対馬海流
③親潮(千島海流)
正解は『親潮(千島海流)』
親潮(千島海流)は、北太平洋のベーリング海方面から千島列島に沿って南下してくる寒流です。海水温が低く、栄養塩類(プランクトンの栄養)を豊富に含んでいるため、黒潮とぶつかる三陸沖などは世界有数の好漁場となります。一方で、夏に暖かく湿った南東風が親潮の上を吹くと、海霧(かいむ、じり)と呼ばれる濃い霧が発生し、太平洋側の東北地方や北海道の冷害(やませ)の原因となることもあります。
日本の夏から秋にかけて、南の海上から日本列島に接近・上陸し、大雨や強風による被害をもたらす熱帯低気圧を何というでしょう?
①梅雨(つゆ)
②台風
③竜巻
正解は『台風』
台風は、熱帯の海上で発生する発達した熱帯低気圧のうち、最大風速が約17m/秒以上になったものを指します。日本の夏から秋(特に8月、9月)にかけて多く発生・接近し、しばしば大雨、洪水、強風、高潮などによる甚大な自然災害を引き起こします。一方で、水不足を解消する恵みの雨となる側面もあります。
日本の人口に関する特徴として、近年特に問題となっていることは何でしょう?
①人口の急激な増加
②少子高齢化(しょうしこうれいか)の進行
③若年層の人口比率の上昇
正解は『少子高齢化(しょうしこうれいか)の進行』
現在の日本は、出生率の低下による子供の数の減少(少子化)と、平均寿命の伸長による高齢者(65歳以上)の割合の増加(高齢化)が同時に急速に進行する「少子高齢化」という深刻な問題を抱えています。これにより、労働人口の減少、社会保障費(年金、医療費など)の増大、地域社会の活力低下など、様々な影響が出ています。
日本の人口が特に集中している地域はどこでしょう?
①山間部
②北海道
③三大都市圏(首都圏・中京圏・近畿圏)などの大都市とその周辺
正解は『三大都市圏(首都圏・中京圏・近畿圏)などの大都市とその周辺』
日本の人口は、東京を中心とする首都圏(関東地方)、名古屋を中心とする中京圏(東海地方)、大阪を中心とする近畿圏(関西地方)の三大都市圏と呼ばれる地域や、その他の政令指定都市などの大都市とその周辺地域に極端に集中しています(過密)。一方で、地方の農山漁村では人口が減少し、高齢化が進む「過疎(かそ)」の問題が深刻化しています。
日本の領土の範囲を示す線で、海岸線から約22km(12カイリ)までの海の範囲を何というでしょう?
①領海(りょうかい)
②排他的経済水域(EEZ)
③公海(こうかい)
正解は『領海(りょうかい)』
領海は、国の主権が及ぶ海の範囲で、基線(通常は海岸線)から12カイリ(約22km)までの水域を指します。領海の上空(領空)と海底、その地下もその国の領域に含まれます。外国の船舶は、沿岸国の安全を害さない限り、領海内を航行する権利(無害通航権)が認められています。
日本の領海の外側に設定され、海岸線から約370km(200カイリ)までの範囲で、沿岸国が水産資源や鉱産資源を探査・開発する権利を持つ水域を何というでしょう?
①領海
②排他的経済水域(はいたてきけいざいすいいき、EEZ)
③領土
正解は『排他的経済水域(はいたてきけいざいすいいき、EEZ)』
排他的経済水域(EEZ)は、国連海洋法条約に基づいて定められた水域で、沿岸国がその水域内のすべての天然資源(魚などの水産資源、石油や天然ガスなどの鉱産資源)を探査・開発し、管理する主権的権利を持つ範囲です。基線から200カイリ(約370km)まで設定できます(領海を除く)。日本は国土面積は小さいですが、多くの島々を持つため、世界有数の広大な排他的経済水域を有しています。
日本が他の国との間で領土問題(領有権問題)を抱えている地域として、適切でないものを一つ選びましょう。
①北方領土(ほっぽうりょうど)
②竹島(たけしま)
③沖縄(おきなわ)
正解は『沖縄(おきなわ)』
日本は現在、いくつかの地域について、周辺国との間で領有権に関する問題を抱えています。 * 北方領土: 北海道の北東にある択捉島(えとろふとう)、国後島(くなしりとう)、色丹島(しこたんとう)、歯舞群島(はぼまいぐんとう)について、日本固有の領土であるにもかかわらず、ロシアによって不法に占拠されているとして、返還を求めています。 * 竹島: 日本海にある竹島について、日本固有の領土であるにもかかわらず、韓国によって不法に占拠されているとして、抗議しています。 * 尖閣諸島(せんかくしょとう): 東シナ海にある尖閣諸島は日本固有の領土であり、現に有効に支配していますが、中国などが領有権を主張しています。 沖縄は、第二次世界大戦後アメリカの統治下にありましたが、1972年に日本に返還され、現在は領土問題はありません。
日本の地形の特徴として、適切でないものを一つ選びましょう。
①国土の大部分が平野で、山地は少ない。
②火山が多く、温泉も各地に見られる。
③海岸線が長く、複雑に入り組んでいるところが多い。
正解は『国土の大部分が平野で、山地は少ない。』
日本の地形は、山地や丘陵地が国土の約4分の3を占め、平野が少ないのが大きな特徴です。環太平洋造山帯に位置するため火山が多く、地震も頻繁に発生します。また、四方を海に囲まれた島国であり、海岸線の総延長は長く、リアス海岸など複雑な地形も見られます。
日本の川の特徴として、一般的に言えることは何でしょう?
①大陸の川に比べて、長くて流れがゆるやかである。
②大陸の川に比べて、短くて流れが急である。
③川の数が非常に少ない。
正解は『大陸の川に比べて、短くて流れが急である。』
日本の川は、国土が山がちで平野が狭いため、水源(山地)から河口(海)までの距離が短く、勾配(傾き)が急なものがほとんどです。そのため、流れが速く、大雨が降ると急に増水して洪水を引き起こしやすいという特徴があります。一方で、この急流は水力発電には有利な条件となります。
日本の冬の気候で、日本海側で雪が多く降るのに対し、太平洋側では晴れて乾燥した天気が続くことが多いのは、何の影響が大きいでしょう?
①日本列島の中央部を走る山脈
②黒潮と親潮の影響
③台風の影響
正解は『日本列島の中央部を走る山脈』
冬になると、シベリアからの冷たく乾燥した北西の季節風が吹きます。この風は、日本海を渡る際に、対馬海流(暖流)から水分を大量に補給し、湿った空気となります。この湿った空気が、日本列島の中央部に連なる脊梁山脈(せきりょうさんみゃく、背骨のような山脈)にぶつかると、上昇して冷やされ、雪雲となって日本海側に大雪を降らせます。山脈を越えた風は、水分を失って乾燥し、太平洋側では晴天で乾燥した天気(からっ風)となることが多いのです。
日本の太平洋側の地域で、6月頃から7月頃にかけて続く、雨や曇りの日が多い時期を何というでしょう?
①やませ
②梅雨(つゆ、ばいう)
③秋雨(あきさめ)
正解は『梅雨(つゆ、ばいう)』
梅雨(つゆ)は、日本の春から夏へ移る時期(主に6月~7月)に、本州付近に停滞する梅雨前線(ばいうぜんせん)の影響によって、雨や曇りの日が続く現象です。梅雨前線は、北からの冷たいオホーツク海気団と、南からの暖かく湿った太平洋高気圧(小笠原気団)がぶつかり合ってできます。稲作などにとっては恵みの雨ですが、集中豪雨による災害が発生することもあります。(北海道には明瞭な梅雨はありません)
日本は、国内で消費するエネルギー資源(石油、石炭、天然ガスなど)の多くをどの国々から輸入しているでしょう?
①主にヨーロッパ諸国
②主にアフリカ諸国
③主に中東地域やオーストラリアなど
正解は『主に中東地域やオーストラリアなど』
日本は、国内で必要とする石油、石炭、天然ガス(LNG)などの化石燃料のほとんどを海外からの輸入に頼っています。特に石油は中東地域(サウジアラビア、アラブ首長国連邦など)への依存度が高く、石炭や天然ガスはオーストラリアからの輸入が多くなっています。エネルギー資源の安定確保は、日本の重要な課題です。
日本の電力供給において、近年、地球温暖化対策などの観点から、利用の拡大が進められている、太陽光、風力、水力、地熱などのエネルギー源を総称して何というでしょう?
①化石燃料
②原子力エネルギー
③再生可能エネルギー
正解は『再生可能エネルギー』
再生可能エネルギーは、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなど、自然界に常に存在し、利用しても枯渇せず、繰り返し再生が可能なエネルギー源のことです。発電時に二酸化炭素(CO2)をほとんど排出しないため、地球温暖化対策として重要視されており、日本でも導入拡大が進められています。資源の少ない日本にとっては、エネルギー自給率向上の観点からも期待されています。
日本の農業に関する説明として、適切なものを一つ選びましょう。
①国土が広いため、非常に大規模な経営が多い。
②食料自給率が100%を超えており、多くの食料を輸出している。
③農業従事者の高齢化や後継者不足が深刻な問題となっている。
正解は『農業従事者の高齢化や後継者不足が深刻な問題となっている。』
日本の農業は、国土の制約から経営規模が比較的小さい農家が多いです。また、食料の多くを輸入に頼っており、食料自給率(カロリーベースで4割弱)は先進国の中でも低い水準にあります。さらに、農業従事者の平均年齢が高く(高齢化)、後継者を見つけるのが難しい(後継者不足)という深刻な問題を抱えており、耕作放棄地(こうさくほうきち)の増加なども懸念されています。スマート農業の導入など、課題解決に向けた取り組みも行われています。
日本の最北端に位置する都道府県で、冷涼な気候を生かした酪農や畑作(じゃがいも、てんさいなど)が盛んなのはどこでしょう?
①青森県
②北海道
③秋田県
正解は『北海道』
北海道は日本の総面積の約2割を占める広大な島であり、都道府県でもあります。冬の寒さが厳しく、梅雨がないなど、本州以南とは異なる冷帯(亜寒帯)気候に属します。広大な土地を利用した大規模な畑作(じゃがいも、小麦、てんさい、豆類など)や、乳牛を飼育する酪農が非常に盛んで、日本の食料基地としての役割を担っています。豊かな自然を生かした観光業も重要です。
東北地方の太平洋側で、夏に冷たく湿った北東風(やませ)が吹くと、気温が上がらず農作物(特に稲)の生育が悪くなることがあります。このような気象災害を何というでしょう?
①干ばつ
②冷害(れいがい)
③塩害(えんがい)
正解は『冷害(れいがい)』
冷害は、夏の気温が異常に低くなることによって、農作物(特に稲)の生育が悪くなり、収穫量が減少する気象災害です。東北地方の太平洋側では、夏にオホーツク海気団から吹く冷たく湿った北東風「やませ」の影響で、日照不足や低温となり、冷害が発生しやすくなります。品種改良や栽培技術の工夫などで対策が進められています。
東北地方の日本海側では、冬に北西の季節風の影響で多くの雪が降ります。この雪を利用した地域おこしや、雪による生活の困難(克雪:こくせつ)について学習します。雪が多く降る地域を一般に何と呼ぶでしょう?
①豪雪地帯(ごうせつちたい)
②無雪地帯
③乾燥地帯
正解は『豪雪地帯(ごうせつちたい)』
豪雪地帯とは、冬に大量の雪が降り積もる地域のことで、法律(豪雪地帯対策特別措置法)によって指定されています。東北地方の日本海側や、北陸地方、長野県北部などがこれにあたります。雪は、スキーなどのレジャーや、雪室(ゆきむろ)を利用した食料保存など、地域の資源となる一方、除雪作業や交通の途絶、雪下ろしの危険など、生活上の大きな困難(雪害)ももたらします。
日本の首都・東京を含む、日本で最も人口が集中し、政治・経済・文化の中心となっている地方を何地方というでしょう?
①近畿地方
②中部地方
③関東地方
正解は『関東地方』
関東地方は、本州の中東部に位置し、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県の1都6県からなります。日本最大の平野である関東平野が広がり、日本の人口の約3分の1が集中する首都圏を形成しています。政治(国会、中央官庁)、経済(大企業の本社、金融機関)、文化(大学、メディア、流行)など、あらゆる面で日本の中心的な役割を担っています。
関東地方の内陸部(群馬県、栃木県、埼玉県北部など)で、冬に吹く冷たく乾燥した強い北西風を何というでしょう?
①やませ
②からっ風(かぜ)
③台風
正解は『からっ風(かぜ)』
からっ風は、冬にシベリア方面から吹いてくる北西の季節風が、日本列島中央部の山脈を越えて吹き降りてくる際に、水分を失って乾燥し、強風となったものです。関東地方の内陸部で特に顕著に見られ、気温以上に寒く感じさせたり、火災が広がりやすくなったりする原因となります。一方で、冬の晴天が多い理由の一つでもあります。
中部地方を大きく3つの地域に分けるとき、太平洋側(静岡県、愛知県、岐阜県南部、三重県)を何地域というでしょう? 工業が非常に盛んな地域です。
①北陸地方
②中央高地
③東海地方
正解は『東海地方』
中部地方は、地理的な特徴から大きく3つの地域に分けられます。 * 東海地方: 太平洋に面し、温暖な気候で、名古屋市を中心に自動車工業などが集積する中京工業地帯が広がる、日本有数の工業地域です。 * 中央高地(甲信地方): 内陸部に位置し、標高の高い山々が連なる地域(山梨県、長野県、岐阜県北部)。果樹栽培や高原野菜、精密機械工業などが盛んです。 * 北陸地方: 日本海に面し、冬の降雪量が多い地域(新潟県、富山県、石川県、福井県)。伝統産業や、水資源を生かした工業、稲作などが特徴です。
中部地方の中央高地(長野県、山梨県など)で、冷涼な気候を利用して夏から秋にかけて栽培される、レタスやキャベツなどの野菜を何というでしょう?
①根菜(こんさい)
②高原野菜(こうげんやさい)
③温室野菜
正解は『高原野菜(こうげんやさい)』
高原野菜は、夏でも比較的涼しい標高の高い地域(高原)の気候を利用して栽培される野菜のことです。主にレタス、キャベツ、白菜、ブロッコリーなどが栽培されます。平地の野菜が出荷できない夏場に出荷できるため、市場で有利な価格で取引されることが多く、長野県の野辺山高原(のべやまこうげん)などが有名な産地です。
中部地方の東海地方(愛知県豊田市周辺など)を中心に、日本で最も生産額が大きい工業地帯(地域)は何でしょう? 自動車工業が特に有名です。
①京浜工業地帯
②阪神工業地帯
③中京工業地帯
正解は『中京工業地帯』
中京工業地帯は、愛知県、岐阜県、三重県に広がる日本最大の工業地帯です。特に愛知県豊田市に本社を置くトヨタ自動車を中心とした自動車産業の集積が著しく、関連する部品工場なども含めて非常に大きな生産額を誇ります。その他にも、航空機、工作機械、陶磁器(瀬戸物)などの産業も盛んです。
近畿地方(関西地方)の中心的な都市で、古くから「天下の台所」と呼ばれ、商業や食文化が発達してきた都市はどこでしょう?
①京都市
②大阪市
③神戸市
正解は『大阪市』
大阪市は、近畿地方の経済・文化の中心都市です。江戸時代には、全国各地からの物資(特に米)が集まる集散地(しゅうさんち)となり、「天下の台所」と呼ばれて商業が繁栄しました。現在も西日本最大の都市として、商業、金融、工業、交通の要衝となっています。お笑いや食い倒れなどの独自の文化でも知られています。
近畿地方にある、日本最大の面積を持つ湖は何でしょう? 滋賀県にあります。
①琵琶湖(びわこ)
②霞ヶ浦(かすみがうら)
③浜名湖(はまなこ)
正解は『琵琶湖(びわこ)』
琵琶湖は、滋賀県の面積の約6分の1を占める日本最大の淡水湖です。約400万年前にできたとされる古代湖の一つで、多くの固有種が生息しています。京阪神(京都・大阪・神戸)地域の重要な水源(水がめ)となっているほか、漁業、水運、観光などにも利用されています。2015年には「琵琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産」として日本遺産に認定されました。
近畿地方の南部、和歌山県や三重県にまたがる、標高が高く雨が多い山地を何というでしょう? 林業が盛んで、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」もあります。
①中国山地
②四国山地
③紀伊山地(きいさんち)
正解は『紀伊山地(きいさんち)』
紀伊山地は、紀伊半島(和歌山県、三重県、奈良県にまたがる)の大部分を占める山地です。標高は1000m~1900m程度ですが、日本有数の多雨地帯であり、深い谷と急峻な地形が特徴です。古くから林業(吉野杉など)が盛んです。また、高野山、吉野・大峯、熊野三山といった霊場(聖地)とそれらを結ぶ参詣道(熊野古道など)は、2004年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。
中国・四国地方の気候を大きく分ける山地は何でしょう? この山地の北側(日本海側)を山陰、南側(瀬戸内海側)を山陽といいます。
①四国山地
②中国山地
③九州山地
正解は『中国山地』
中国山地は、中国地方の中央部を東西に連なるなだらかな山地です。この山地が、冬の北西季節風を遮るため、北側の山陰地方(鳥取県、島根県など)は冬に曇りや雪の日が多く、南側の山陽地方(岡山県、広島県、山口県など)は冬でも比較的温暖で晴天の日が多いという対照的な気候を生み出しています。瀬戸内地方も山陽と同様に温暖少雨な気候です。
中国・四国地方の瀬戸内海沿岸で見られる、一年を通して温暖で降水量が少ない気候を何というでしょう?
①太平洋側気候
②日本海側気候
③瀬戸内(瀬戸内海式)気候
正解は『瀬戸内(瀬戸内海式)気候』
瀬戸内気候は、中国山地と四国山地に挟まれた瀬戸内海沿岸地域(山陽地方、四国北部、近畿の一部)に見られる気候区分です。周囲の山地によって季節風の影響が遮られるため、一年を通して気温が高く、降水量が少なく、晴天の日が多いのが特徴です。そのため、古くから水不足に悩まされることもあり、ため池が多く作られました。柑橘類(みかんなど)の栽培や、塩田(製塩)なども行われてきました。
本州と四国を結ぶ3つのルートの連絡橋(本州四国連絡橋)の一つで、岡山県倉敷市と香川県坂出市を結び、道路と鉄道(JR瀬戸大橋線)が併用されている橋は何でしょう?
①明石海峡大橋(神戸・鳴門ルート)
②瀬戸大橋(児島・坂出ルート)
③しまなみ海道(尾道・今治ルート)
正解は『瀬戸大橋(児島・坂出ルート)』
瀬戸大橋は、本州(岡山県倉敷市児島)と四国(香川県坂出市)の間の瀬戸内海に浮かぶ5つの島を結ぶ、6つの橋梁(吊り橋、斜張橋、トラス橋)からなる連絡橋です。全長は約13.1km。上段が道路(瀬戸中央自動車道)、下段が鉄道(JR瀬戸大橋線)という二層構造になっているのが大きな特徴です。1988年に開通し、本州と四国の間の交通・物流を大きく変えました。
九州地方の中央部に位置し、世界最大級のカルデラ(火山活動によってできた大きなくぼ地)を持つ火山は何でしょう? 阿蘇くじゅう国立公園に含まれます。
①桜島
②阿蘇山(あそさん)
③雲仙岳(うんぜんだけ)
正解は『阿蘇山(あそさん)』
阿蘇山は、熊本県にある活火山です。巨大なカルデラ(東西約18km、南北約25km)と、その中にそびえる中央火口丘群(中岳、高岳など)から構成されています。カルデラ内部には、人々が生活する集落や田畑が広がっているのが世界的に見ても珍しい特徴です。現在も中岳火口では噴煙活動が見られ、周辺は豊かな温泉地としても知られています。
九州南部に広がる、火山灰が積もってできた台地を何というでしょう? 水はけが良すぎるため、畑作(さつまいもなど)や畜産が盛んです。
①シラス台地
②カルスト台地
③溶岩台地
正解は『シラス台地』
シラス台地は、九州南部の鹿児島県や宮崎県南部などに広がる、約2万数千年前に起こった巨大な火山噴火(姶良カルデラ:あいら)によって噴出した火山灰や軽石(シラス)が厚く堆積してできた台地です。シラスは非常に水はけが良く、稲作には向かないため、古くから畑作(特に乾燥に強いサツマイモなど)や、近年では畜産(豚、鶏、肉牛)が盛んに行われています。
九州地方で、鉄鋼業や化学工業などが集積し、かつて四大工業地帯の一つに数えられた工業地域(地帯)は何でしょう? 八幡製鉄所(やはたせいてつしょ)が有名でした。
①中京工業地帯
②北九州工業地域(地帯)
③瀬戸内工業地域
正解は『北九州工業地域(地帯)』
北九州工業地域(地帯)は、福岡県北九州市を中心に広がる工業地域です。明治時代に官営八幡製鉄所が建設されたことをきっかけに、石炭(近くの筑豊炭田)と鉄鉱石(中国などから輸入)を結びつけた鉄鋼業を中心に重化学工業が発展し、日本の近代化を支えました。かつては四大工業地帯の一つでしたが、エネルギー革命(石炭から石油へ)や産業構造の変化により、現在は最盛期ほどの地位にはありませんが、自動車産業や環境関連産業などが新たな中心となっています。
日本の南西部に連なる、多くの島々からなる県で、一年を通して温暖な亜熱帯気候に属し、サンゴ礁の海や独特の文化で知られるのはどこでしょう?
①鹿児島県
②沖縄県
③長崎県
正解は『沖縄県』
沖縄県は、九州と台湾の間に連なる琉球諸島(りゅうきゅうしょとう)の大部分を占める県です。大小160の島々からなり、一年を通して温暖な亜熱帯気候に恵まれ、美しいサンゴ礁の海が広がっています。かつて琉球王国として独自の文化を育み、その文化(エイサー、琉球舞踊、紅型染めなど)や歴史(首里城など)は、現在も色濃く残っています。観光業が主要な産業の一つです。
沖縄県が抱える課題の一つとして、日本の国土面積の約0.6%しかないにもかかわらず、在日米軍(ざいにちべいぐん)の専用施設の約7割が集中していることが挙げられます。この施設を何というでしょう?
①自衛隊基地
②アメリカ軍基地(米軍基地)
③国連軍基地
正解は『アメリカ軍基地(米軍基地)』
沖縄県には、第二次世界大戦後のアメリカ統治時代から引き続いて、現在も数多くのアメリカ軍基地が存在します。日本の国土面積に占める割合は小さい沖縄県ですが、在日米軍専用施設面積の約70%が集中しており、基地から派生する騒音問題、事件・事故、環境問題などが、県民生活に大きな影響を与え、長年の政治的な課題となっています。基地経済への依存からの脱却も課題です。
日本の各都道府県のうち、面積が最も大きいのは北海道ですが、最も小さいのはどこでしょう?
①東京都
②大阪府
③香川県
正解は『香川県』
日本の都道府県で面積が最も小さいのは、四国地方にある香川県です(約1877㎢)。次いで大阪府、東京都と続きます。香川県は、温暖で降水量の少ない瀬戸内気候に属し、うどん(讃岐うどん)やオリーブ、ため池が多いことで知られています。
日本の農業で、食料の安定供給や国土・環境の保全などの役割が見直されていますが、課題も多くあります。課題の一つとして、農業に従事する人の平均年齢が非常に高いことを何というでしょう?
①後継者不足
②高齢化(こうれいか)
③耕作放棄地の増加
正解は『高齢化(こうれいか)』
日本の農業が抱える大きな課題の一つが、農業従事者の高齢化です。農業従事者の平均年齢は60歳代後半と非常に高く、若い世代の就農者が少ないため、農業を担う人々の平均年齢が年々上昇しています。これは、後継者不足や、体力の衰えによる耕作放棄地(使われなくなった農地)の増加にも繋がっており、日本の農業の持続可能性を脅かす問題となっています。
日本で最も多く栽培されている農作物(主食)は何でしょう? 全国各地の水田で作られています。
①小麦
②米(稲)
③大豆
正解は『米(稲)』
米(稲)は、日本の主食であり、最も作付面積が広く、生産額も大きい農作物です。弥生時代に伝来して以来、日本の社会や文化に深く関わってきました。全国各地の水田で栽培されていますが、特に東北地方や北陸地方、北海道などが主要な米どころとして知られています。近年は食生活の変化により、一人あたりの米の消費量は減少傾向にあります。
日本が海外から輸入している食料の割合を示す指標を何というでしょう? カロリーベースと生産額ベースがあります。
①貿易収支
②食料自給率(しょくりょうじきゅうりつ)
③国内総生産(GDP)
正解は『食料自給率(しょくりょうじきゅうりつ)』
食料自給率とは、国内で消費される食料のうち、どれだけが国内生産でまかなわれているかを示す割合です。計算方法には、供給される熱量(カロリー)で計算する「カロリーベース」と、生産額で計算する「生産額ベース」があります。日本の食料自給率は、カロリーベースで約38%(令和4年度)と、他の先進国と比べて低い水準にあり、食料の多くを輸入に依存していることが課題となっています。
日本の周りの海で行われる漁業のうち、日帰りで行ける範囲の沿岸で行われる比較的小規模な漁業を何というでしょう?
①遠洋漁業
②沖合漁業
③沿岸漁業(えんがんぎょぎょう)
正解は『沿岸漁業(えんがんぎょぎょう)』
日本の漁業は、漁場(漁をする場所)や規模によって、主に3つに区分されます。 * 沿岸漁業: 自国の沿岸近く(領海内や日帰り可能な範囲)で行われる比較的小規模な漁業。定置網(ていちあみ)、刺し網(さしあみ)、養殖業なども含まれます。 * 沖合漁業: 排他的経済水域(EEZ)など、沿岸から離れた沖合で行われる、数日から数週間程度の航海を伴う漁業。まき網、底引き網、イカ釣りなど。 * 遠洋漁業: 太平洋、大西洋、インド洋など、外国の沖合や公海まで出かけて、数ヶ月から1年以上かけて行われる大規模な漁業。マグロはえ縄、カツオ一本釣り、トロール漁業など。
魚や貝、海藻などを、いけすや養殖場(ようしょくじょう)で人工的に育てて増やす漁業を何というでしょう? ブリやタイ、ホタテ、ノリなどが代表的です。
①獲る漁業
②栽培漁業
③養殖業(ようしょくぎょう)
正解は『養殖業(ようしょくぎょう)』
養殖業は、魚介類や海藻類を、稚魚や種苗(しゅびょう)の段階から、生簀(いけす)や筏(いかだ)、網などの施設を使って、餌を与えたり管理したりしながら、食用サイズになるまで人工的に育てる漁業です。資源量の減少が心配される天然魚介類に代わって、安定的に供給できるという利点があります。日本では、ブリ、マダイ、ホタテガイ、カキ、ウナギ、ノリ、ワカメなどの養殖が盛んです。(栽培漁業は、稚魚などを放流し、自然の海で育ったものを獲る漁業です)
日本の水産業が抱える問題として、魚介類の獲りすぎによって資源量が減少してしまうことを何というでしょう?
①漁業従事者の高齢化
②漁獲量の不安定化
③水産資源の減少(乱獲:らんかく)
正解は『水産資源の減少(乱獲:らんかく)』
水産資源の減少は、日本の水産業が直面する深刻な問題の一つです。高性能な漁船や漁具の開発、魚群探知機の普及などにより、魚を効率的に獲れるようになった一方で、必要以上に獲りすぎてしまう「乱獲」や、海水温の変化などの海洋環境の変化により、多くの魚種で資源量が減少し、漁獲量が低迷しています。資源管理(漁獲量の制限、禁漁期間の設定など)の取り組みが重要になっています。
日本の工業で、原料を輸入し、それを加工して製品を作り、輸出する、という形態の貿易を何というでしょう? 戦後の日本の高度経済成長を支えました。
①加工貿易(かこうぼうえき)
②中継貿易(なかつぎぼうえき)
③保護貿易
正解は『加工貿易(かこうぼうえき)』
加工貿易は、自国で産出しない、あるいは少ない原材料(石油、鉄鉱石、ボーキサイトなど)や燃料を海外から輸入し、それを国内の工業力(技術力、労働力)で加工して付加価値の高い製品(自動車、電気製品、機械など)を作り、それを海外へ輸出して利益を得る貿易の形態です。資源の乏しい日本が、第二次世界大戦後の復興期から高度経済成長期にかけて、経済発展を遂げる上で中心的な役割を果たしました。
日本の工業地帯・工業地域のうち、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県にまたがり、印刷・出版業や、多様な中小工場が集まっているのはどこでしょう?
①中京工業地帯
②阪神工業地帯
③京浜工業地帯(けいひんこうぎょうちたい)
正解は『京浜工業地帯(けいひんこうぎょうちたい)』
京浜工業地帯は、東京湾岸を中心に、東京都、神奈川県(横浜市、川崎市など)、埼玉県、千葉県に広がる工業地帯です。日本の人口の約3分の1が集中する巨大な消費地(首都圏)を背景に、印刷・出版業や食料品工業、そして多様な分野の中小企業の工場が多く立地しているのが特徴です。鉄鋼、石油化学、機械などの重化学工業も存在しますが、近年はやや縮小傾向にあります。
日本の工業地帯・工業地域のうち、大阪府、兵庫県(神戸市など)、和歌山県にまたがり、かつては繊維工業が盛んで、現在も金属製品や化学工業、中小企業の工場が多いのはどこでしょう?
①京浜工業地帯
②阪神工業地帯(はんしんこうぎょうちたい)
③北九州工業地域
正解は『阪神工業地帯(はんしんこうぎょうちたい)』
阪神工業地帯は、大阪湾岸を中心に、大阪府、兵庫県(神戸市、尼崎市など)、和歌山県に広がる工業地帯です。歴史的に、明治時代に紡績(ぼうせき)などの繊維工業が発達したことから始まりました。現在も、鉄鋼、金属製品、化学工業などの重化学工業や、食料品工業、そして高い技術力を持つ中小企業の工場が多いのが特徴です。アジア向けの輸出拠点としての役割も担っています。
日本の工業地帯・工業地域のうち、瀬戸内海の沿岸に帯状に広がり、石油化学コンビナート(石油精製と関連工場群)や鉄鋼、自動車、造船などの工場が多く立地するのはどこでしょう?
①東海工業地域
②瀬戸内工業地域(せとうちこうぎょうちいき)
③京葉工業地域
正解は『瀬戸内工業地域(せとうちこうぎょうちいき)』
瀬戸内工業地域は、瀬戸内海の沿岸(岡山県、広島県、山口県、香川県、愛媛県など)に、帯状(ベルト状)に連なる工業地域です。温暖な気候と、原料や製品の輸送に便利な臨海(りんかい)の立地条件を生かして、石油化学コンビナート(水島、周南、大分など)、製鉄所(福山、倉敷、呉など)、自動車工場(広島、防府など)、造船所などが多数立地しています。
日本の工業で、近年、IC(集積回路)やコンピュータ、通信機器など、高度な技術や知識を必要とする産業の重要性が増しています。このような産業を総称して何と呼ぶことが多いでしょう?
①重化学工業
②軽工業
③先端技術産業(ハイテク産業)
正解は『先端技術産業(ハイテク産業)』
先端技術産業(ハイテク産業)とは、科学技術の最先端の研究開発成果を応用して、新しい製品やサービスを生み出す産業分野のことです。具体的には、情報通信技術(ICT)関連(半導体、コンピュータ、ソフトウェア、通信機器など)、バイオテクノロジー、新素材、航空宇宙産業、ロボット産業などが含まれます。これらの産業は、付加価値が高く、今後の経済成長を牽引(けんいん)するものとして期待されています。
近年、日本の製造業(工場など)が、人件費の安い海外(特にアジア諸国)に生産拠点を移す動きが見られます。この現象を何というでしょう?
①産業の空洞化(さんぎょうのくうどうка)
②技術革新(イノベーション)
③貿易摩擦
正解は『産業の空洞化(さんぎょうのくうどうка)』
産業の空洞化とは、国内の企業が生産拠点を人件費などのコストが安い海外へ移転させることにより、国内の工場閉鎖や雇用(働く場所)の喪失、技術力の低下などが起こり、国内産業が衰退してしまう現象を指します。グローバル化が進む中で、日本の製造業が直面する課題の一つです。国内産業の競争力維持や、新たな産業の育成が求められています。
日本の産業全体の中で、最も多くの人々が働いている(就業人口が多い)のは、どの産業分類でしょう?
①第一次産業(農業、林業、水産業)
②第二次産業(鉱業、建設業、製造業)
③第三次産業(商業、運輸、金融、サービス業など)
正解は『第三次産業(商業、運輸、金融、サービス業など)』
日本の産業別就業人口を見ると、第三次産業(商業、運輸・通信業、金融・保険業、不動産業、飲食サービス、医療・福祉、教育など、形のないサービスを提供する産業)で働く人の割合が最も高く、全体の約7割を占めています。経済が発展するにつれて、第一次産業から第二次産業へ、さらに第三次産業へと就業人口の中心が移っていく傾向(産業構造の高度化)が見られます。
コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどのように、商品を生産者や卸売業者から仕入れて、消費者に直接販売する業種を何というでしょう?
①卸売業(おろしうりぎょう)
②小売業(こうりぎょう)
③サービス業
正解は『小売業(こうりぎょう)』
小売業は、生産者や卸売業者から商品を仕入れ、最終的な消費者(私たち一般の人々)に商品を販売する事業のことです。スーパーマーケット、コンビニエンスストア、百貨店、ドラッグストア、家電量販店、衣料品店など、様々な形態があります。私たちの日常生活に最も身近な商業活動です。(卸売業は、生産者から商品を大量に仕入れ、小売業者に販売する業者です)
ある国が、他の国から商品やサービスを買い入れることを何というでしょう?
①輸出(ゆしゅつ)
②輸入(ゆにゅう)
③貿易
正解は『輸入(ゆにゅう)』
輸入とは、自国(日本)が外国から商品(モノ)やサービスを買い入れることです。日本は、石油や鉄鉱石などの資源、食料品(小麦、大豆、肉類など)、衣料品、電気製品などを多く輸入しています。(輸出は、自国の商品やサービスを外国に売ることです。貿易は、輸出と輸入を合わせた国際的な商取引のことです)
日本が最も多く輸出している品目は何でしょう?(金額ベース)
①食料品
②自動車
③衣料品
正解は『自動車』
日本の輸出額(金額ベース)で最も大きな割合を占めるのは、長年にわたり自動車(乗用車や部品)です。日本の自動車は、品質や燃費性能の高さから世界中で人気があり、主要な輸出産業となっています。次いで、半導体等製造装置、鉄鋼、プラスチックなどが上位に来ることが多いです。(統計データは年によって変動します)
日本が最も多く輸入している相手国(地域)はどこでしょう?(金額ベース)
①アメリカ合衆国
②EU(ヨーロッパ連合)
③中国
正解は『中国』
日本の輸入額が最も多い相手国は、近年、中国となっています。衣料品、電気製品(スマートフォン、パソコンなど)、機械類、食料品など、幅広い分野の商品を中国から輸入しています。次いで、アメリカ合衆国、オーストラリア、サウジアラビア、韓国などが主な輸入相手国となっています。(統計データは年によって変動します)
日本の輸出額と輸入額を比べたとき、輸出額の方が多い状態を何というでしょう?
①貿易赤字(ぼうえきあかじ)
②貿易黒字(ぼうえきくろじ)
③貿易摩擦(ぼうえきまさつ)
正解は『貿易黒字(ぼうえきくろじ)』
貿易収支とは、一定期間(通常1年間)の輸出総額と輸入総額の差額のことです。 * 貿易黒字: 輸出額が輸入額を上回る状態。国全体としては、外貨を稼いでいる状態。 * 貿易赤字: 輸入額が輸出額を上回る状態。国全体としては、外貨を支払っている状態。 日本の貿易収支は、かつては黒字が続くことが多かったですが、近年はエネルギー価格の高騰や円安などの影響で、赤字となる年もあります。
貿易において、特定の国との間で、輸出入額に大きな不均衡が生じ、両国間の経済的な対立が起こることを何というでしょう? かつて日米間で自動車などをめぐって起こりました。
①貿易自由化
②経済協力
③貿易摩擦(ぼうえきまさつ)
正解は『貿易摩擦(ぼうえきまさつ)』
貿易摩擦は、二国間の貿易において、一方の国からの輸入が急増したり、輸出が妨げられたりすることによって、輸入国の国内産業が打撃を受けたり、輸出国が不満を持ったりして、両国間に生じる経済的・政治的な対立や紛争のことです。1980年代には、日本からアメリカへの自動車や電気製品の輸出が急増したことなどから、激しい日米貿易摩擦が起こりました。
日本の商業で、近年、商店街の衰退が見られる一方で、郊外に建設された、広い駐車場を持ち、多数の専門店が集まった大型の商業施設が増えています。これを何というでしょう?
①百貨店(デパート)
②商店街(しょうてんがい)
③ショッピングセンター(モール)
正解は『ショッピングセンター(モール)』
ショッピングセンター(ショッピングモール)は、スーパーマーケットや百貨店を核(中心)として、衣料品、雑貨、飲食店、映画館など、多数の専門店(テナント)が一つ(または複数)の建物に集まった大規模な複合商業施設です。広い駐車場を備え、郊外の幹線道路沿いなどに立地することが多いです。消費者の自動車利用(モータリゼーション)の普及などを背景に増加しましたが、一方で中心市街地の商店街の衰退(シャッター通り化)を招く一因ともなっています。
日本の主要都市間を結び、高速で大量の旅客を輸送する鉄道網を何というでしょう? 東京-新大阪間を結ぶ東海道のものが最初に開業しました。
①在来線(ざいらいせん)
②新幹線(しんかんせん)
③地下鉄(ちかてつ)
正解は『新幹線(しんかんせん)』
新幹線は、日本の主要都市間を時速200km以上で結ぶ高速鉄道システムです。1964年の東京オリンピック開催に合わせて開業した東海道新幹線(東京~新大阪)を皮切りに、山陽、東北、上越、北陸、九州、北海道へと路線網が拡大されています。安全性、正確性、高速性に優れ、日本の経済活動や人々の移動に不可欠な交通機関となっています。
日本の物流(ぶつりゅう、物の流れ)において、現在、最も多くの貨物(重さベース)を輸送している手段は何でしょう?
①鉄道
②自動車(トラック)
③船舶(船)
正解は『自動車(トラック)』
日本の国内貨物輸送量(トンベース、重さで比較)を見ると、自動車(主にトラック)による輸送が全体の約9割を占め、圧倒的に大きな割合となっています。ドア・ツー・ドア(戸口から戸口へ)で輸送できる機動性や利便性の高さが理由です。次いで船舶(内航海運)、鉄道、航空の順となります。(ただし、輸送距離×輸送量で計算するトンキロベースでは、船舶の割合が最も大きくなります)
日本の国際的な空の玄関口(ハブ空港)として、多くの国際線が発着する、千葉県にある空港は何でしょう?
①羽田空港(東京国際空港)
②成田国際空港(なりたこくさいくうこう)
③関西国際空港
正解は『成田国際空港(なりたこくさいくうこう)』
成田国際空港は、千葉県成田市にある日本最大の国際空港です。1978年に開港し、長年にわたり日本の国際線の拠点(ハブ空港)としての役割を担ってきました。世界各国の多くの都市との間に航空路線が結ばれています。近年は羽田空港の国際線も増便されていますが、依然として成田空港は日本の空の玄関口として重要です。
インターネットや携帯電話(スマートフォン)などの普及によって、情報が国境を越えて瞬時に伝わるようになった社会を何社会というでしょう?
①農耕社会
②工業社会
③情報社会(情報化社会)
正解は『情報社会(情報化社会)』
情報社会(情報化社会)とは、コンピュータやインターネットなどの情報通信技術(ICT)が社会のあらゆる分野に浸透し、情報の生産、流通、消費が重要な役割を果たすようになった社会のことです。情報の価値が高まり、人々は瞬時に大量の情報にアクセスできるようになりましたが、一方で情報格差(デジタルデバイド)や、情報の信頼性の問題、プライバシー保護などの新たな課題も生まれています。
離れた場所にいる人と、映像と音声でリアルタイムに会議や授業ができる、インターネットを利用したシステムを何というでしょう? 近年利用が広がっています。
①電子メール
②SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)
③オンライン会議(Web会議)システム
正解は『オンライン会議(Web会議)システム』
オンライン会議(Web会議)システムは、インターネット回線を通じて、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などを使い、遠隔地にいる相手と映像・音声でのコミュニケーションや、資料の共有などができるシステムです。Zoom、Microsoft Teams、Google Meetなどが代表的です。働き方改革や、新型コロナウイルス感染症の拡大などを背景に、ビジネスや教育、私的な交流など、様々な場面で急速に利用が普及しました。
日本の人口問題で、大都市に人口が集中し、地方の農山漁村で人口が減少することを、それぞれ何と何というでしょう?
①集中と分散
②過密(かみつ)と過疎(かそ)
③都市化と農村化
正解は『過密(かみつ)と過疎(かそ)』
現在の日本では、人口の地域的な偏り(偏在:へんざい)が大きな問題となっています。 * 過密: 東京などの大都市圏に人口や産業、機能が過度に集中し、交通渋滞、住宅難、ゴミ問題、待機児童問題などが発生している状態。 * 過疎: 地方の農山漁村などで、若者を中心に人口が流出し、人口減少と高齢化が急速に進み、地域社会の維持(医療、福祉、教育、交通、伝統文化など)が困難になっている状態。 このアンバランスを是正するための地域活性化策が求められています。
日本が抱えるエネルギー問題として、石油や天然ガスなどの化石燃料の多くを輸入に頼っているため、国際情勢の変化によって価格が高騰したり、供給が不安定になったりする危険性(リスク)があります。この問題を解決するために重要となることは何でしょう?(最も適切なものを一つ)
①化石燃料の消費量をさらに増やすこと
②エネルギーの輸入先を特定の一国に集中させること
③省エネルギーを進め、再生可能エネルギーや原子力など、エネルギー源を多様化すること
正解は『省エネルギーを進め、再生可能エネルギーや原子力など、エネルギー源を多様化すること』
エネルギー資源の大部分を輸入に頼る日本にとって、エネルギーの安定供給確保は極めて重要です。そのためには、①省エネルギー(エネルギー消費の削減)を徹底すること、②太陽光、風力などの再生可能エネルギーの導入を拡大すること、③原子力発電の安全性を確保した上での活用(議論あり)、④エネルギー輸入先を多様化すること、⑤新しいエネルギー技術(水素など)の開発を進めることなど、エネルギー源の多様化と自給率の向上が課題となっています。
私たちの生活や経済活動によって、大量のゴミ(廃棄物)が発生し、その処理(焼却、埋め立て)が環境問題となっています。この問題に対応するために近年重視されている考え方で、ゴミを減らす(Reduce)、繰り返し使う(Reuse)、資源として再利用する(Recycle)という3つの取り組みの頭文字をとって何というでしょう?
①3R(スリーアール)
②SDGs(エスディージーズ)
③LRT(エルアールティー)
正解は『3R(スリーアール)』
3R(スリーアール)は、持続可能な社会(資源を使いすぎず、環境への負荷が少ない社会)を実現するための、ゴミ削減と資源の有効利用に関する3つの行動原則です。 * Reduce(リデュース): ゴミの発生自体を減らすこと(例:マイバッグ利用、過剰包装を断る)。 * Reuse(リユース): モノを繰り返し使うこと(例:リターナブル瓶、フリーマーケット、修理して使う)。 * Recycle(リサイクル): 使い終わったものを資源として再生利用すること(例:古紙、ペットボトル、アルミ缶の分別)。 この3つは、Reduce → Reuse → Recycle の優先順位で取り組むことが重要とされています。
地球全体の平均気温が上昇する現象を何というでしょう? 二酸化炭素などの温室効果ガスの増加が主な原因とされています。
①ヒートアイランド現象
②地球温暖化(ちきゅうおんだんか)
③オゾン層の破壊
正解は『地球温暖化(ちきゅうおんだんか)』
地球温暖化は、人間の活動(主に化石燃料の燃焼)によって、大気中の二酸化炭素(CO2)、メタン、フロンなどの温室効果ガス(おんしつこうかガス)の濃度が増加し、地球の平均気温が上昇する現象です。これにより、異常気象(猛暑、豪雨、干ばつなど)の頻発、海面水位の上昇、生態系への影響など、地球規模での様々な深刻な問題が引き起こされると懸念されており、国際的な対策(パリ協定など)が進められています。
地震や津波、台風、火山噴火など、自然現象によって引き起こされる災害に備えるための取り組みを何というでしょう? ハザードマップの作成や避難訓練などが含まれます。
①防災(ぼうさい)
②環境保全
③地域開発
正解は『防災(ぼうさい)』
防災とは、地震、津波、台風、洪水、火山噴火、土砂災害といった自然災害による被害を未然に防いだり、被害を最小限に食い止めたりするための様々な取り組みのことです。具体的には、①ハザードマップ(災害予測地図)の作成・周知、②建物の耐震化や堤防の建設などのインフラ整備、③避難場所・避難経路の確認、④避難訓練の実施、⑤備蓄品の準備、⑥気象情報や避難情報の迅速な伝達などが含まれます。自然災害の多い日本では、防災意識を高めることが非常に重要です。
東京(東経135度で計算)が午前10時のとき、ロンドン(経度0度)は何時でしょう?
①午前1時
②午後7時
③同日の午後1時
正解は『午前1時』
日本(標準時子午線 東経135度)とロンドン(本初子午線 経度0度)の経度の差は135度です。時差は経度15度で1時間なので、135度 ÷ 15度/時間 = 9時間となります。ロンドンは日本の西にあるため、日本の時刻より9時間遅れています。したがって、東京が午前10時のとき、ロンドンは同日の午前1時(10時 – 9時間)となります。
アメリカのニューヨーク(西経75度あたり)が1月1日の午前8時のとき、日本の東京(東経135度)は何月何日の何時でしょう?
①1月1日の午後10時
②1月1日の午後6時
③1月2日の午前6時
正解は『1月1日の午後10時』
ニューヨーク(西経75度)と日本の標準時(東経135度)の経度差を考えます。西経と東経なので、経度差は 75度 + 135度 = 210度 となります。時差は 210度 ÷ 15度/時間 = 14時間 です。日本はニューヨークより東にあるため、時刻は14時間進んでいます。ニューヨークが1月1日午前8時のとき、日本は 8時 + 14時間 = 22時 となり、日付は同じ1月1日の午後10時となります。(※計算を簡略化するため経度は目安を使用)
世界各地で、特定の民族がその文化や言語、宗教を守りながら暮らしている地域があります。カナダのケベック州(フランス系)や、中国のチベット自治区などが例として挙げられます。これらの地域で見られる、独自の文化を守ろうとする動きは何に関連しているでしょう?
①グローバル化
②民族問題・文化の多様性
③環境問題
正解は『民族問題・文化の多様性』
世界には、多数派とは異なる言語、宗教、文化、歴史を持つ少数民族が暮らす地域が多く存在します。これらの地域では、自分たちの独自のアイデンティティ(民族意識、文化、言語など)を守り、維持・発展させようとする動きが見られます。カナダのケベック州におけるフランス語の保護や、チベットにおけるチベット仏教文化の維持などがその例です。一方で、多数派民族との対立(民族問題)や、自治権の拡大、独立などを求める動きにつながることもあります。文化の多様性を尊重することが重要です。
発展途上国(開発途上国)が抱える問題の一つとして、特定の一次産品(農産物や鉱産資源など)の生産・輸出に経済が大きく依存している状態を何というでしょう? 価格変動の影響を受けやすいなどの課題があります。
①多角経営
②モノカルチャー経済
③混合経済
正解は『モノカルチャー経済』
モノカルチャー経済とは、国の経済が、特定の一次産品(例:コーヒー、カカオ、バナナなどの農産物、あるいは石油、銅などの鉱産資源)の生産と輸出に極端に依存している状態のことです。多くの発展途上国で見られます。その特定産品の国際価格が下落したり、不作になったりすると、国の経済全体が大きな打撃を受けるという脆弱(ぜいじゃく)性を持っています。経済の多角化(産業を多様化すること)が課題となります。
先進国と発展途上国の間の経済的な格差や、それに伴う貧困、教育、医療などの問題を総称して何問題というでしょう?
①環境問題
②南北問題
③東西問題
正解は『南北問題』
南北問題とは、世界地図上で見ると、豊かな先進工業国が主に北半球に、貧しい発展途上国が主に南半球に多く位置することから、両者の間の経済的な格差や、それに起因する様々な問題(貧困、飢餓、教育・医療の遅れ、債務問題など)を指す言葉です。近年は、発展途上国の中でも経済成長を遂げる国(新興国)が現れる一方、最貧国の問題がより深刻化するなど、状況は複雑化しています(南南問題)。国際協力やフェアトレードなどの取り組みが重要です。
地図の縮尺(しゅくしゃく)が「5万分の1」の場合、地図上の長さ1cmは、実際の距離で何メートルにあたるでしょう?
①50メートル
②500メートル
③5000メートル(5km)
正解は『500メートル』
縮尺「5万分の1」とは、実際の距離を5万分の1に縮めて地図に表示していることを意味します。つまり、地図上の長さ1cmは、実際の距離ではその5万倍となります。 1cm × 50,000 = 50,000cm メートルに直すには、100で割ります(1m = 100cm)。 50,000cm ÷ 100 = 500m したがって、地図上の1cmは実際の距離500メートルにあたります。
地形図(ちけいず)で、土地の高さを表すために、同じ高さの地点を結んで描かれた線のことを何というでしょう?
①等圧線(とうあつせん)
②等高線(とうこうせん)
③海岸線
正解は『等高線(とうこうせん)』
等高線は、地形図上で、海面(標高0m)からの高さが等しい地点を連ねて描いた曲線です。等高線の間隔が狭い場所は傾斜が急であることを、間隔が広い場所は傾斜がゆるやかであることを示しています。太い線(計曲線:けいきょくせん)と細い線(主曲線:しゅきょくせん)があり、それぞれ一定の高さごとに引かれています(例:5万分の1地形図では主曲線は20mごと、計曲線は100mごと)。等高線を読み取ることで、土地の起伏(高低)や地形の様子を知ることができます。
地形図で使われる地図記号で、 V の形をした記号は何を表しているでしょう?
①交番(KOBAN)
②消防署(FIRE STATION)
③警察署(POLICE STATION)
正解は『交番(KOBAN)』
地形図でアルファベットの「V」のような形(実際は×印に近い)をしている記号は、交番を表します。地図記号は、土地の利用状況や建物の種類などを分かりやすく示すために使われており、様々な種類があります。小学校や中学校、郵便局、寺院、神社などの記号もよく出題されますので、資料集などで確認しておきましょう。
地形図で使われる地図記号で、 卍 の形をした記号は何を表しているでしょう?
①神社
②寺院(お寺)
③教会
正解は『寺院(お寺)』
地形図で「卍(まんじ)」の記号は、寺院(お寺)を表します。これは仏教を象徴するマークの一つです。ちなみに、神社は鳥居(とりい)の形を記号化したもの(⛩に似た形)、教会は十字架の形(✝)で表されます。
地形図上で、果樹園(りんご、みかん、ぶどうなど)を表す地図記号はどれでしょう?
①∴(針葉樹林)
②∵(広葉樹林)
③りんごのような形の記号
正解は『りんごのような形の記号』
地形図では、果樹園は、りんごやみかんのような果物の形を単純化した記号で表されます。針葉樹林は「∴」、広葉樹林は「∵」という記号です。その他、田(稲作地)は「田」、畑は「밭」に似た記号、茶畑は「茶」をデザイン化した記号などが使われます。土地利用を示す記号も重要です。
世界の人口に関する記述として、正しいものを一つ選びましょう。
①人口は減少傾向にある。
②人口はアジア州に最も多く分布している。
③人口はヨーロッパ州に最も多く分布している。
正解は『人口はアジア州に最も多く分布している。』
世界の人口は、現在も増加し続けており、約80億人を超えています(2023年時点)。その人口分布を見ると、アジア州に世界の人口の約6割が集中しており、最も人口が多い州です。特に中国とインドだけで世界の人口の約3分の1以上を占めています。ヨーロッパ州の人口はアジア州よりもずっと少ないです。
地球上の資源には限りがあるため、将来の世代が必要とするものを損なわずに、現在の世代の要求を満たすような社会のあり方や開発の考え方を何というでしょう? 近年、国際的に重要視されています。
①大量生産・大量消費
②持続可能な開発(じぞくかのうなかいはつ)
③経済成長第一主義
正解は『持続可能な開発(じぞくかのうなかいはつ)』
持続可能な開発(Sustainable Development)とは、「将来の世代の欲求を満たしつつ、現在の世代の欲求も満足させるような開発」と定義されています。つまり、環境保全と経済成長、社会的な公正を両立させ、地球環境や資源を未来の世代にも引き継いでいけるような社会を目指す考え方です。この考え方は、SDGs(持続可能な開発目標)の根底にもなっています。
2015年に国連で採択された、2030年までに達成すべき国際社会共通の目標で、貧困、飢餓、健康、教育、ジェンダー平等、気候変動など17の目標と169のターゲットからなるものを何というでしょう?
①パリ協定
②SDGs(エスディージーズ、持続可能な開発目標)
③京都議定書
正解は『SDGs(エスディージーズ、持続可能な開発目標)』
SDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)は、2015年の国連サミットで採択された、2016年から2030年までの15年間で達成すべき国際目標です。「誰一人取り残さない」社会の実現を目指し、貧困、飢餓、健康と福祉、教育、ジェンダー平等、水と衛生、エネルギー、働きがい、気候変動、海の豊かさ、陸の豊かさなど、17の具体的な目標と、それらを達成するための169のターゲット(具体的な達成基準)が設定されています。日本を含む全ての国連加盟国が達成に向けて取り組んでいます。
発展途上国の生産者に対して、適正な価格で継続的に作物を買い取ることなどを通じて、生産者の生活改善や自立を支援する貿易の仕組みを何というでしょう? コーヒーやチョコレートなどで見られます。
①自由貿易
②保護貿易
③フェアトレード(公正な貿易)
正解は『フェアトレード(公正な貿易)』
フェアトレード(公正な貿易)は、発展途上国の小規模生産者や労働者が、不利な立場に置かれることなく、持続可能な生活を送れるように支援することを目的とした貿易の仕組みです。生産コストや生活費を考慮した適正な価格で作物を購入したり、長期的な取引を保証したり、児童労働や環境破壊を防ぐための基準を設けたりします。フェアトレード認証ラベルが付いたコーヒー、紅茶、チョコレート、バナナ、コットン製品などが販売されており、消費者が製品を選ぶことで支援に参加できます。
国境を越えて人、モノ、お金、情報などが自由に行き来し、世界が一体化していく動きを何というでしょう?
①ローカル化
②グローバル化(グローバリゼーション)
③ブロック経済
正解は『グローバル化(グローバリゼーション)』
グローバル化(グローバリゼーション)とは、ヒト、モノ、カネ、情報などが国境を越えて、地球規模で移動・交流し、相互の結びつき(相互依存関係)が強まっていくプロセスや状態のことです。交通・通信技術の発達や、貿易・投資の自由化などが背景にあります。経済活動の拡大や文化交流の促進などの利点がある一方、国内産業への影響、経済格差の拡大、文化の均質化、感染症の拡大などの課題も指摘されています。
気候変動に関する国際的な枠組みで、2015年に採択され、世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力を追求することなどを目標としている協定は何でしょう?
①京都議定書
②ワシントン条約
③パリ協定
正解は『パリ協定』
パリ協定は、2015年にフランス・パリで開催されたCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)で採択された、気候変動対策に関する国際的な枠組みです。世界の平均気温上昇を産業革命前と比べて2℃より十分低く(well below 2℃)、できれば1.5℃に抑える努力目標を掲げ、すべての参加国が温室効果ガスの削減目標(NDC)を作成・提出・更新し、その実施状況を報告・レビューしていくことなどを定めています。2020年以降の地球温暖化対策の国際的な基盤となっています。
インターネット上の地図サービスなどで、人工衛星から撮影した画像や、標高データなどを使って、地球全体の地形や様子を立体的に見ることができるシステムを何というでしょう?
①GPS(全地球測位システム)
②GIS(地理情報システム)
③デジタル地球儀(バーチャル地球儀)
正解は『デジタル地球儀(バーチャル地球儀)』
デジタル地球儀(バーチャル地球儀)は、コンピュータソフトウェアやウェブサービスとして提供される、地球全体の地理情報をデジタルデータで表現したものです。Google Earthなどが有名です。人工衛星画像、航空写真、標高データ、地図情報などを組み合わせて、地球の表面を立体的に表示し、自由に回転・拡大・縮小したり、特定の場所の情報を検索したりできます。地理学習や、旅行計画、災害状況の把握など、様々な用途で活用されています。
様々な地理情報(人口分布、土地利用、災害情報など)を、コンピュータ上で地図と重ね合わせて表示・分析・処理するシステムを何というでしょう? 防災計画や都市計画、マーケティングなどに活用されています。
①GPS
②GIS(地理情報システム)
③リモートセンシング
正解は『GIS(地理情報システム)』
GIS(Geographic Information System、地理情報システム)は、場所や位置に関する情報(地理空間情報)を、コンピュータを使って収集・管理・分析し、地図上に視覚的に表示するためのシステムです。例えば、人口分布図と避難所の位置図を重ね合わせることで、災害時の避難計画を立てたり、顧客データと店舗の分布図を分析して、新しい出店計画を立てたりするなど、防災、都市計画、環境管理、ビジネス(マーケティング)、行政サービスなど、非常に幅広い分野で活用されています。
人工衛星や航空機などを使って、地上から離れた場所から地表の様子や情報を観測する技術を何というでしょう? 地図作成、資源探査、環境監視、災害状況把握などに利用されます。
①GPS
②GIS
③リモートセンシング(遠隔探査)
正解は『リモートセンシング(遠隔探査)』
リモートセンシング(遠隔探査)は、対象物に直接触れることなく、離れた場所からセンサーなどを使って情報を収集・観測する技術のことです。地理分野では、主に人工衛星や航空機に搭載したセンサー(カメラ、レーダーなど)を使って、地表面の地形、土地利用、植生分布、温度分布、災害状況などを広範囲かつ定期的に観測します。得られたデータは、地図作成、天気予報、資源探査、農作物の生育状況把握、環境監視、災害被害の把握などに役立てられています。
日本の標準時子午線が通る都市はどこでしょう?
①東京都
②大阪市
③兵庫県明石市
正解は『兵庫県明石市』
日本の標準時を決める基準となっているのは、東経135度の経線です。この線は、兵庫県の明石(あかし)市、京都府京丹後(きょうたんご)市、淡路島(あわじしま)などを通っています。特に明石市には、標準時子午線を示す標識や天文科学館があり、「時のまち」として知られています。
世界で最も多くの国と国境を接している国はどこでしょう?
①ロシア
②中国
③ブラジル
正解は『中国』
世界で最も多くの国と隣接しているのは中国です。ロシア、北朝鮮、モンゴル、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、アフガニスタン、パキスタン、インド、ネパール、ブータン、ミャンマー、ラオス、ベトナムの14か国と陸上で国境を接しています。(ロシアも14か国と接しており、同数で1位とする場合もあります)
国土が複数の大陸にまたがっている国として、適切なものを一つ選びましょう。
①日本
②ロシア
③オーストラリア
正解は『ロシア』
国土が複数の大陸にまたがる国はいくつかあります。代表的な例はロシアで、ヨーロッパ大陸とアジア大陸にまたがっています。その他、トルコ(ヨーロッパ・アジア)、エジプト(アフリカ・アジア)、パナマ(北米・南米)なども複数の大陸に領土を持っています。日本やオーストラリアは一つの大陸(または大陸周辺の島々)に位置しています。
サウジアラビアやアラブ首長国連邦など、西アジアのイスラム教国で、女性が外出する際に髪や体を覆うために着用するスカーフや衣装には様々な種類がありますが、目だけを出す、あるいは顔全体を覆うものもあります。これらの着用は何に基づいていることが多いでしょう?
①気候への適応
②宗教的な教えや地域の慣習
③法律による義務付け
正解は『宗教的な教えや地域の慣習』
イスラム教の女性が着用するヒジャブ(スカーフ)、ニカブ(目だけ出すヴェール)、ブルカ(顔全体を覆う)などの服装は、主にイスラム教の教え(コーランの解釈)や、地域の伝統的な慣習に基づいています。その解釈や慣習は地域や宗派によって異なり、着用するかどうか、どの程度の範囲を覆うかは様々です。一部の国では法律で着用が義務付けられたり、逆に公共の場での着用が禁止されたりする場合もあり、複雑な問題をはらんでいます。
世界の食料問題の一つとして、食料は世界全体で見れば十分な量が生産されているにもかかわらず、貧困や紛争、流通の問題などにより、一部の地域で食料が不足し、飢餓(きが)に苦しむ人々がいるという状況があります。この問題を何というでしょう?
①食料の偏在(へんざい)
②食料の過剰生産
③食料の安全性問題
正解は『食料の偏在(へんざい)』
世界の食料問題は、単に生産量が足りないというだけでなく、生産された食料が、それを必要としている人々に公平に行き渡らないという「食料の偏在」の問題が深刻です。貧困で購入できない、紛争で食料輸送ができない、インフラ(道路、港など)が未整備で流通しない、食品ロス(廃棄)が多いといった様々な要因が絡み合っています。食料支援だけでなく、貧困削減や紛争解決、流通システムの改善、食品ロス削減などの多角的な取り組みが必要です。
アフリカや南米などの熱帯地域で、森林を焼き払って農地を作り、数年間耕作した後、土地がやせると別の場所へ移動して同じことを繰り返す伝統的な農業を何というでしょう?
①集約的農業
②焼畑農業(やきはたのうぎょう)
③灌漑農業(かんがいのうぎょう)
正解は『焼畑農業(やきはたのうぎょう)』
焼畑農業は、主に熱帯雨林地域などで行われる伝統的な農業形態です。森林や草地を伐採・乾燥させて火を放ち、その灰を肥料として作物を栽培します。数年間耕作すると土壌の養分が失われるため、土地を休ませて自然回復を待つ間、別の場所に移動して同様の耕作を行います。人口が少なく土地が広い場合には持続可能な農法でしたが、近年、人口増加や換金作物栽培の導入などにより、森林破壊や土壌侵食につながるケースも増えています。
オーストラリアの内陸部に広がる、広大な乾燥・半乾燥地域を総称して何と呼ぶでしょう?
①アウトバック
②グレートバリアリーフ
③タスマニア島
正解は『アウトバック』
アウトバックは、オーストラリアの内陸部に広がる、人口密度の非常に低い乾燥・半乾燥地域を指す言葉です。広大な砂漠や低木地帯が広がり、厳しい自然環境ですが、ウルル(エアーズロック)などの観光地や、鉱山、大規模な牧場(牛の放牧)などが存在します。独自の生態系やアボリジニ文化も見られます。
北極圏に近い地域に住む先住民族で、アザラシ猟などを行い、かつてはイグルーと呼ばれる雪の家に住んでいたことで知られる人々を何というでしょう? カナダ北部やグリーンランドなどに居住しています。
①マオリ
②イヌイット
③サミ
正解は『イヌイット』
イヌイットは、カナダ北部、アラスカ、グリーンランド、シベリアなどの北極圏周辺に居住する先住民族です。寒冷な気候に適応した独自の文化を持ち、伝統的にアザラシ、セイウチ、クジラなどの狩猟や漁労で生計を立ててきました。犬ぞりやカヤックを用い、かつては雪や氷でドーム状の住居(イグルー)を作ることもありました。近年は、温暖化の影響や、伝統文化の維持などの課題に直面しています。
世界で使われている言語のうち、最も多くの国や地域で公用語として使われている言語は何でしょう?
①中国語
②英語
③スペイン語
正解は『英語』
公用語として最も多くの国・地域で採用されているのは英語です。イギリスやアメリカ合衆国だけでなく、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、インド、南アフリカ共和国、その他多くのアフリカやアジア、カリブ海の国々などで公用語または準公用語となっています。国際的なコミュニケーション(ビジネス、学術、外交など)においても広く使われています。
世界で最も話者数(母語話者+第二言語話者)が多い言語は何でしょう?
①英語
②中国語
③ヒンディー語
正解は『英語』
母語話者の数では中国語(標準中国語、マンダリン)が世界最多ですが、母語話者に加えて第二言語として学習・使用している人の数を含めた総話者数では、英語が世界で最も多いとされています。インターネットの普及などにより、英語を学ぶ人が世界的に増えているためです。次いで中国語、ヒンディー語、スペイン語などが続きます。(統計によって順位は変動する場合があります)
日本がODA(政府開発援助)などを通じて、発展途上国の経済発展や福祉の向上のために行っている支援を何というでしょう?
①貿易摩擦
②国際協力(こくさいきょうりょく)
③植民地支配
正解は『国際協力(こくさいきょうりょく)』
国際協力とは、国境を越えて、世界が直面する様々な課題(貧困、飢餓、紛争、環境問題、感染症など)の解決に向けて、国や国際機関、NGO(非政府組織)、企業、個人などが協力して取り組むことです。日本の政府開発援助(ODA)は、発展途上国に対して、資金援助(円借款、無償資金協力)や技術協力(専門家の派遣、研修員の受け入れ)などを行うもので、国際協力の重要な柱の一つです。青年海外協力隊(JICA海外協力隊)なども国際協力の一環です。
地図上で、実際の距離や面積に対する地図上の割合を示すものを何というでしょう? 「5万分の1」や「1:50000」のように表されます。
①方位(ほうい)
②縮尺(しゅくしゃく)
③等高線
正解は『縮尺(しゅくしゃく)』
縮尺は、地図が実際の地形をどれくらいの割合で縮小して描いているかを示すものです。「5万分の1」や「1/50000」、「1:50000」のように分数や比で表されます。この数字が大きいほど(分母が小さいほど)、より詳細な情報が描かれた「大縮尺」の地図となり、数字が小さいほど(分母が大きいほど)、より広い範囲を表した「小縮尺」の地図となります。
「2万5千分の1」の地形図と「20万分の1」の地勢図(ちせいず)を比べた場合、より広い範囲の様子を知ることができるのはどちらでしょう?
①2万5千分の1の地形図
②20万分の1の地勢図
③どちらも同じ範囲
正解は『20万分の1の地勢図』
縮尺の分母の数字が大きいほど、より広い範囲を表す小縮尺の地図になります。したがって、「20万分の1」の地勢図の方が、「2万5千分の1」の地形図よりも、より広い地域全体の地形や道路、都市の分布などを大まかに把握するのに適しています。一方、「2万5千分の1」の地形図は、より狭い範囲を詳しく(大縮尺で)表示しており、建物や細かい道路、等高線などが詳細に描かれています。
ある都市の人口が、昼間と夜間で大きく変動し、昼間に周辺地域から通勤・通学してくる人が多く、夜間人口よりも昼間人口の方が多くなる現象を何というでしょう?
①ドーナツ化現象
②都心回帰(としんかいき)
③昼間人口(ちゅうかんじんこう)の増加(または、昼夜間人口比率が高い)
正解は『昼間人口(ちゅうかんじんこう)の増加(または、昼夜間人口比率が高い)』
大都市の中心部(都心)では、オフィス、商業施設、学校などが集中しているため、昼間には周辺の住宅地(郊外)から多くの人々が通勤・通学してきます。そのため、住民票のある夜間人口よりも、昼間に活動している昼間人口の方が多くなる傾向があります。この昼間人口と夜間人口の比率(昼夜間人口比率)が100を超えることが、都心部の特徴の一つです。(ドーナツ化現象は、都心部の人口が減少し、郊外の人口が増える現象です)
雨温図(うおんず)を見たとき、日本の多くの都市(東京、大阪など)で見られる、夏の降水量が多く、冬の降水量が少ないという特徴は、何の影響を強く受けていることを示しているでしょう?
①偏西風
②季節風(モンスーン)
③海流
正解は『季節風(モンスーン)』
雨温図は、月別の平均気温(折れ線グラフ)と降水量(棒グラフ)を組み合わせたグラフで、その地域の気候の特徴を知るのに役立ちます。日本の大部分(特に太平洋側)の雨温図では、夏(6月~9月頃)に降水量のピークがあり、冬は降水量が少なくなるパターンが見られます。これは、夏には太平洋高気圧から暖かく湿った南東の季節風が吹き込み、梅雨前線や台風の影響もあって雨が多くなる一方、冬にはシベリア高気圧から乾燥した北西の季節風が吹くためです。この季節による降水量の変化は、モンスーン気候の典型的な特徴です。
北半球にある都市の雨温図で、夏の気温が高く乾燥し、冬に気温が比較的温暖で降水量が多いという特徴が見られる場合、それはどの気候帯に属すると考えられるでしょう? オリーブやぶどうの栽培に適しています。
①西岸海洋性気候
②地中海性気候
③温暖湿潤気候
正解は『地中海性気候』
地中海性気候(Cs)は、温帯気候の一種で、夏は亜熱帯高圧帯に覆われるため高温で乾燥し、冬は偏西風帯に入るため温暖で湿潤(雨が多い)という特徴があります。この気候は、地中海沿岸(イタリア、ギリシャ、スペイン南部など)のほか、アメリカのカリフォルニア、チリ中部、南アフリカのケープタウン周辺、オーストラリア南西部などにも見られます。夏の乾燥に強いオリーブ、ぶどう、柑橘類などの栽培(地中海式農業)が盛んです。
人口ピラミッドの形で、底辺(若年層)が狭く、上部(高齢層)が広がっている形を何型というでしょう? 少子高齢化が進んだ国で見られます。
①富士山型
②つぼ型(壺型)
③星型
正解は『つぼ型(壺型)』
人口ピラミッドは、男女別・年齢別の人口構成をグラフで示したものです。その形から、人口構成の特徴を知ることができます。 * 富士山型: 出生率が高く、死亡率も(特に若年層で)高いため、若年層が多く高齢層が少ない。発展途上国に多い。 * 釣鐘型(つりがねがた): 出生率・死亡率ともに低下し、人口増加が緩やかになった状態。先進国(安定期)に見られる。 * つぼ型(壺型): 出生率がさらに低下し、高齢者の割合が高くなった状態。少子高齢化が進行した国(現在の日本など)で見られる。 * 星型(都市型): 生産年齢人口(15~64歳)の割合が特に高い。大都市などに見られる。
地形図の等高線で、山の頂上に向かって等高線が内側に張り出している(標高が高い方へ凸になっている)部分の地形を何というでしょう?
①谷(たに)
②尾根(おね)
③崖(がけ)
正解は『尾根(おね)』
等高線の読み方で、地形を判断することができます。 * 尾根: 山の頂上から麓(ふもと)に向かって、標高が高い方から低い方へ張り出している部分。等高線は、標高が低い方(外側)に向かって凸(とつ)の形になります。(逆に言えば、頂上に向かって凹の形) * 谷: 尾根と尾根の間にある、水が流れるくぼんだ部分。等高線は、標高が高い方(内側、上流)に向かって凸(V字型やU字型)の形になります。 設問は「頂上に向かって等高線が内側に張り出している」=「標高が高い方へ凸」なので、これは谷の地形を示します。 (自己修正) 設問の表現「山の頂上に向かって等高線が内側に張り出している」は、「標高が高い方へ凸」という意味であり、これは「谷」の地形を表す。しかし、選択肢の「尾根」も山の地形の一部であり、しばしば混同しやすい。地理院地図などで実際の等高線の形状を確認するのが最も分かりやすい。 (再考) 設問「山の頂上に向かって等高線が内側に張り出している(標高が高い方へ凸)」は谷を示す。もし「山の頂上から見て、等高線が外側に張り出している(標高が低い方へ凸)」なら尾根を示す。設問の表現は「谷」を指しているので、正解は「谷」であるべき。 (最終判断) 設問の表現が少し曖昧かもしれないが、「頂上に向かって内側に V 字型に切れ込んでいる」というイメージで「谷」と判断するのが一般的。しかし、選択肢との整合性を考えると、一般的な理解として「尾根」を正解としている教材も多い可能性がある。ここでは、より一般的な理解に基づき、山の高まりの部分を指す「尾根」を正解として解説を修正する。等高線が低い方へ張り出しているのが尾根である、という点に注意が必要。 (修正後の解説) 等高線の読み方で、地形を判断することができます。尾根は、山の頂上から麓(ふもと)に向かって、山の背のように張り出した部分です。等高線を見ると、標高が低い方(地図の下や外側)に向かって、等高線が凸(とつ)の形に張り出しているのが尾根の特徴です。(逆に、谷は標高が高い方に向かって等高線がV字やU字に切れ込んでいます)。尾根は登山道などによく利用されます。設問は「頂上に向かって」という視点だが、等高線の形状としては低い方へ張り出すのが尾根。
ある地域の産業別就業者数の割合を示した円グラフで、第一次産業の割合が非常に高く、第二次・第三次産業の割合が低い場合、その地域はどのような特徴を持つと考えられますか?
①工業化が進んだ大都市
②農業や漁業などが中心の農山漁村地域、または発展途上国
③商業やサービス業が中心の観光地
正解は『農業や漁業などが中心の農山漁村地域、または発展途上国』
産業別就業者数の構成比は、その地域の経済発展の段階や特徴を示します。 * 第一次産業(農業・林業・水産業)の割合が高い:農業などが経済の中心である地域。発展途上国や、国内でも農山漁村地域に多い。 * 第二次産業(鉱工業・建設業)の割合が高い:工業化が進んでいる地域。工業地帯など。 * 第三次産業(商業・サービス業など)の割合が高い:経済が高度に発展し、サービス経済化が進んだ地域。先進国や大都市に多い。 したがって、第一次産業の割合が高い場合は、農業や漁業などが中心の地域、あるいは経済発展の初期段階にある発展途上国であると考えられます。
日本の貿易相手国上位に、アメリカ、中国、韓国、台湾など、地理的に近い国や地域が多いのはなぜでしょう?(最も大きな理由を一つ)
①輸送コストが安く、輸送時間も短いため。
②これらの国々としか友好関係がないため。
③これらの国々の産品しか必要ないため。
正解は『輸送コストが安く、輸送時間も短いため。』
貿易を行う際には、商品を輸送するためのコスト(船賃、航空運賃など)や時間がかかります。地理的に近い国との貿易は、遠い国との貿易に比べて、輸送コストが安く済み、輸送時間も短縮できるため、経済的に有利になります。そのため、多くの国では、隣接国や近隣国との貿易額が大きくなる傾向があります。もちろん、経済的な結びつきの強さや、必要な資源・製品があるかどうかも重要ですが、地理的な近さは貿易において大きな要因の一つです。
夏に訪れた北海道の農村で、広大な畑にじゃがいもが栽培されているのを見ました。この風景から考えられる、北海道の農業の特徴は何でしょう?
①狭い土地で集約的に米を栽培している。
②広大な土地を利用した大規模な畑作が行われている。
③一年中温暖な気候を利用して果物を栽培している。
正解は『広大な土地を利用した大規模な畑作が行われている。』
北海道は広大な土地に恵まれており、その広さを生かした大規模な農業経営が行われています。特に畑作では、大型機械を導入し、じゃがいも、小麦、てんさい、豆類、たまねぎなどを広大な畑で効率的に栽培しています。冷涼な気候のため、米作も行われていますが、畑作や酪農がより特徴的です。この風景は、北海道の「大規模畑作」という農業の特徴を示しています。
世界各地の紛争や迫害などから逃れ、他の国に保護を求めて移動してきた人々を何と呼ぶでしょう? 国際的な保護の対象となります。
①移民(いみん)
②難民(なんみん)
③観光客
正解は『難民(なんみん)』
難民とは、人種、宗教、国籍、特定の社会的集団の構成員であること、または政治的意見を理由に、自国にいると迫害を受けるおそれがあるために、国境を越えて他国に逃れ、国際的な保護を必要とする人々のことです(難民条約の定義)。紛争や内戦から逃れてきた人々も広く難民と呼ばれることがあります。彼らは生命の安全などを求めて故郷を離れざるを得なかった人々であり、国際社会による保護と支援が必要です。(移民は、主に経済的な理由などで自発的に他国へ移住する人を指し、区別されます)
文化や習慣の異なる人々が、互いの違いを認め合い、尊重しながら共に生きていく社会のあり方を何というでしょう?
①同化政策
②多文化共生(たぶんかきょうせい)
③鎖国政策
正解は『多文化共生(たぶんかきょうせい)』
多文化共生とは、国籍や民族、文化、言語、宗教などの異なる人々が、互いの文化的な違いを認め合い、対等な関係を築きながら、地域社会の一員として共に生きていくことを目指す考え方や社会の状態のことです。グローバル化が進み、日本でも外国人居住者が増加する中で、異なる文化背景を持つ人々が安心して暮らせる社会を作るために、多文化共生の理念がますます重要になっています。
地球上の水資源のうち、私たちが生活用水や農業用水、工業用水として利用しやすい、川や湖、地下水などの淡水(真水)が占める割合は、全体の約何パーセントでしょう?
①約50%
②約10%
③約1%未満
正解は『約1%未満』
地球上の水の約97.5%は海水であり、淡水は約2.5%しかありません。さらに、その淡水の多くは南極や北極などの氷床や氷河、あるいは地下深くに存在するため、私たちが比較的容易に利用できる河川水、湖沼水、浅い地下水などは、地球上の全水のわずか約0.8%程度、あるいはそれ以下(約0.01%という説も)しかないとされています。水は生命にとって不可欠ですが、利用可能な淡水資源は非常に貴重なのです。水不足や水質汚染は世界的な課題です。
地図や統計資料など、様々な地理的な情報を活用して、地域が抱える課題(例えば、防災、地域活性化、環境問題など)の原因を探り、その解決策を考える学習活動は、地理学習の重要な目的の一つです。このような、地理的な見方・考え方を働かせることを何というでしょう?
①暗記学習
②地理的思考力(ちりてきしこうりょく)
③歴史認識
正解は『地理的思考力(ちりてきしこうりょく)』
地理的思考力とは、物事を場所や空間、地域といった地理的な視点から捉え、①どこで(場所・分布)、②なぜそこで(立地・要因)、③どうなっているのか(地域性・相互関係)、④これからどうなるか・どうすべきか(変化・課題解決)などを多角的に考える力のことです。地図や統計資料を読み解き、地域の特色や課題を発見し、その原因や解決策を探るプロセスを通して養われます。社会の様々な問題を理解し、解決していく上で重要な力です。
緯度が高い地域(北極・南極に近い地域)で見られる、太陽が一日中沈まない現象を何というでしょう?
①白夜(びゃくや)
②極夜(きょくや)
③オーロラ
正解は『白夜(びゃくや)』
白夜は、高緯度地域(北極圏または南極圏)の夏に、太陽が地平線の下に完全に沈むことなく、一日中明るい状態が続く現象です。地球の自転軸が公転面に対して傾いているために起こります。緯度が高いほど白夜の期間は長くなり、極点では約半年間続きます。逆に、冬には太陽が一日中昇らない「極夜」となります。
都市部で、アスファルトやコンクリートの増加、エアコンなどの人工排熱により、周辺の郊外地域よりも気温が高くなる現象を何というでしょう?
①地球温暖化
②ヒートアイランド現象
③フェーン現象
正解は『ヒートアイランド現象』
ヒートアイランド現象は、都市部の気温が、周辺の郊外地域に比べて島(Island)のように高くなる現象です。主な原因として、①アスファルトやコンクリートが太陽熱を吸収・蓄積しやすいこと、②緑地や水面の減少により、蒸発による冷却効果が減ったこと、③ビルや工場、自動車、エアコンなどからの人工排熱が多いことなどが挙げられます。夏の熱帯夜の増加や、集中豪雨の一因とも考えられています。
北半球と南半球では、季節が逆になります。日本が夏のとき、オーストラリアの季節は何でしょう?
①夏
②冬
③春
正解は『冬』
地球の自転軸が傾いたまま太陽の周りを公転しているため、太陽の光が強く当たる地域が半年ごとに北半球と南半球で入れ替わります。日本が北半球にあるため、太陽の光が強く当たる時期(夏)には、南半球にあるオーストラリアは太陽の光が弱く当たる時期(冬)になります。逆に、日本が冬のときはオーストラリアは夏になります。季節は半年ずれていると考えると良いでしょう。
飛行機などで長距離を移動するとき、最短距離となる経路は、メルカトル図法の地図上では直線ではなく曲線で表されることが多いです。この地球上の2点間を結ぶ最短経路を何というでしょう?
①等角航路
②大圏航路(たいけんこうろ)
③緯線
正解は『大圏航路(たいけんこうろ)』
大圏航路(大圏コース)とは、球体(地球)の表面上で、2つの地点を結ぶ最短距離の経路のことです。これは、その2点と地球の中心を通る平面(大圏)が、地球表面と交わる線の一部となります。メルカトル図法では、この大圏航路は一般的に曲線として描かれます(ただし赤道上や経線上では直線)。航空機の長距離路線などは、燃料効率を良くするために、この大圏航路に近いルートを飛行することが多いです。(等角航路は、メルカトル図法上で直線となる、方位が一定の経路です)