
【一問一答】高校生物のよく出る問題|共通テスト・センター試験過去問類似問題
大学入学共通テスト・センター試験の過去問を分析し、生物でよく出るポイントを一問一答形式でまとめました。本ページでは 細胞と分子・代謝・遺伝情報とその発現・体内環境の維持・生殖と発生・環境応答・生態と進化 の頻出問題(全300問)を収録しています。選択肢から答えを選び、解説で知識を定着させましょう。共通テスト・定期テスト対策にご活用ください。
目次
生物の一問一答(共通テスト・センター過去問)
細胞と分子(42問)の一問一答問題
センター試験(2016年)類似
エキソサイトーシス
Q1
細胞内の小胞が細胞膜と融合し、内部の物質を細胞外へ放出する現象を何と呼ぶか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
エキソサイトーシス
エキソサイトーシスは、細胞内で合成・貯蔵された物質を包む小胞が細胞膜と融合し、内容物を細胞外へ放出する現象である。一方、エンドサイトーシスは細胞外の物質を細胞膜で包み込んで細胞内に取り込む現象を指す。これらは細胞内外の物質輸送において重要な役割を果たしている。
センター試験(2008年)類似
ゴルジ体
Q2
真核細胞の細胞小器官のうち、扁平な袋が重なった構造をもち、細胞内で合成されたタンパク質などの物質を修飾・濃縮して細胞外へ分泌する役割を担うものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
ゴルジ体
ゴルジ体は、扁平な袋状の構造(ゴルジ嚢)が重なった細胞小器官であり、細胞内で合成されたタンパク質や脂質などの物質を受け取り、糖鎖の付加などの修飾を行ってから小胞に包んで細胞外へ送り出す「細胞内の配送センター」としての機能を果たしている。ミトコンドリアはエネルギー産生、リボソームはタンパク質合成、中心体は細胞分裂に関与する。
センター試験(2013年)類似
結合組織
Q3
結合組織の特徴として、細胞間質に関する記述として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
背景
正答率 —
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✅ 正解
細胞間質を多く含み、組織や器官を支持する役割を果たす。
結合組織の最大の特徴は、細胞の周囲に細胞間質(細胞外基質)が発達していることである。この基質が物理的な強度や柔軟性を与えることで、骨や軟骨のように体を支える機能や、組織間を結合する機能を実現している。細胞同士が密着しているのは上皮組織の特徴であり、筋収縮に関わるタンパク質は筋組織に特有のものである。
センター試験(2014年)類似
二重膜構造を持つ細胞小器官
Q4
細胞小器官の構造に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★ やさしい
具体例
正答率 —
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✅ 正解
核と葉緑体は、いずれも二重膜構造を持つ。
細胞小器官の膜構造は、その機能と密接に関連している。核は遺伝情報を保持し、葉緑体は光合成を行うが、これらは二重の膜で包まれている。ゴルジ体や液胞は一重の膜からなり、リボソームは膜を持たない構造体である。したがって、核と葉緑体が二重膜を持つという記述が生物学的に正しい。
センター試験(2011年)類似
細胞核の発見と構造
Q5
真核細胞の核膜の構造と機能に関する説明として誤っているものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
核膜に存在する孔は、細胞内のすべてのタンパク質を無差別に通過させる。
核膜には核膜孔と呼ばれる多数の孔が存在し、核と細胞質の間でRNAやタンパク質などの物質輸送が行われています。しかし、この輸送は無差別ではなく、特定のシグナルを持つ分子を選択的に通過させる高度に制御されたプロセスです。核膜が二重膜であることや、その微細な構造は電子顕微鏡の発展によって詳細に解明されました。
センター試験(2006年)類似
仮足
Q6
アメーバ状の細胞が移動する際、細胞質が流動して細胞膜が突出し、運動や摂食の役割を果たす構造体はどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
仮足
アメーバ状の細胞は、細胞内部の細胞質が流動することで細胞膜を局所的に突出させ、仮足と呼ばれる構造を形成して移動や摂食を行います。繊毛やべん毛は細胞表面から突き出した毛状の運動器官であり、収縮胞は淡水産原生生物における浸透圧調節を担う器官であるため、本問の記述には仮足が該当します。
センター試験(2020年)類似
ペルオキシソームへのタンパク質輸送
Q7
ペルオキシソームへの輸送シグナルに関する実験において、酵素の末端配列を改変した際に酵素活性が維持されたという結果が示唆する内容として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
輸送シグナル配列は、タンパク質の立体構造や酵素活性の維持には直接関与していない。
輸送シグナルはタンパク質を目的のオルガネラへ導くための「住所」のような役割を果たすものであり、酵素としての触媒機能(活性)そのものとは独立していることが多い。実験において末端配列の有無や改変が酵素活性に影響を与えないことは、その配列がタンパク質の機能的立体構造の形成とは無関係な部位に付加されていることを示している。
センター試験(2013年)類似
動物細胞の中心体
Q8
動物細胞と植物細胞の構造上の違いにおいて、中心体の有無が細胞分裂に与える影響として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
動物細胞は中心体を用いて紡錘体を形成するが、多くの植物細胞は中心体を持たずに紡錘体を形成する。
動物細胞には中心体が存在し、紡錘体の形成に重要な役割を果たしますが、多くの植物細胞には中心体が存在しません。それでも植物細胞は微小管を組織化して紡錘体を形成することが可能です。細胞板の形成や細胞壁の有無は、中心体の有無とは別のメカニズムによって制御されています。
センター試験(2016年)類似
非競争的阻害
Q9
酵素の活性部位以外の場所に阻害物質が結合し、酵素の立体構造を変化させることで反応速度を低下させる阻害様式として適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
非競争的阻害
非競争的阻害は、阻害物質が酵素の活性部位とは異なる部位に結合し、酵素の立体構造を変化させることで反応を阻害する現象です。この阻害では、基質濃度をどれだけ高くしても阻害物質の影響を完全に取り除くことはできません。一方、競争的阻害は阻害物質が活性部位に結合して基質と競合するものであり、基質濃度を十分に高くすることで阻害を回避できる点が異なります。
センター試験(2014年)類似
単細胞生物
Q10
細胞の構造と特徴に関する記述として、誤っているものを次のうちから一つ選べ。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
中心体は原核細胞と真核細胞の両方に共通して存在する細胞小器官である。
中心体は細胞分裂や繊毛・べん毛の形成に関与する真核細胞の構造体であり、原核細胞には存在しない。原核細胞は核を持たないため核小体も持たず、ゴルジ体などの膜構造を持つ細胞小器官も欠いている。一方、べん毛は真核細胞と原核細胞の双方に見られる構造であるが、その微細構造や運動の仕組みは大きく異なる。
センター試験(2007年)類似
染色体
Q11
真核細胞の構造と遺伝物質に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
背景
正答率 —
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✅ 正解
真核細胞の核内には、DNAとタンパク質からなる染色体が存在する。
真核細胞は核膜に包まれた核を持ち、その内部にDNAとタンパク質が結合した染色体を持つ。原核細胞は核膜を持たないため核は存在せず、染色体という構造もとらない。細胞液は液胞内に存在する液体であり、核内を満たすのは核液である。アメーバは真核生物であり、原核細胞ではない。
センター試験(2016年)類似
リボソーム
Q12
細胞内におけるタンパク質の合成と輸送の仕組みに関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
リボソームで合成されたタンパク質は、小胞体を経てゴルジ体で選別される。
タンパク質合成の場はリボソームであり、核は合成の場ではない。ゴルジ体はタンパク質の選別や輸送のハブとして機能し、リソソームは細胞内消化を担う分解器官である。したがって、リボソームで合成されたタンパク質が小胞体で修飾を受け、ゴルジ体で目的地ごとに選別されるという流れが、細胞内のタンパク質輸送の原理として正しい。
センター試験(2016年)類似
アロステリック酵素
Q13
アロステリック酵素の活性調節に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
活性部位以外の部位に物質が結合し、立体構造が変化することで酵素の活性が調節される。
アロステリック酵素は、活性部位とは異なる部位(アロステリック部位)に特定の物質が結合することで、酵素の立体構造が変化し、結果として活性が促進または抑制される酵素である。補酵素は酵素の触媒反応を補助する非タンパク質性の有機化合物であり、アロステリック調節とは作用機序が異なる。この調節機構は、代謝経路のフィードバック阻害などにおいて重要な役割を果たしている。
センター試験(2013年)類似
動物細胞の中心体
Q14
動物細胞の分裂過程に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
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✅ 正解
中心体は紡錘体の形成に関与し、分裂の起点となる。
動物細胞は中心体から伸びる紡錘糸によって染色体を分配します。植物細胞で見られる細胞板の形成は動物細胞では起こらず、動物細胞では細胞膜が外側からくびれることで細胞質分裂が進みます。また、ミトコンドリアはエネルギー産生を行いますがクロロフィルは含まず、動物細胞は細胞壁を持ちません。
センター試験(2012年)類似
ゴルジ体
Q15
細胞内における物質の輸送と分泌の過程において、ゴルジ体の機能として最も適切な説明はどれか。
★★ 基本
背景
正答率 —
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✅ 正解
小胞体で合成されたタンパク質を修飾し、小胞に包んで細胞外へ送り出す
ゴルジ体は、小胞体から送られてきたタンパク質を糖鎖の付加などによって修飾し、適切な場所へ輸送するための仕分けを行う「細胞内の物流センター」のような役割を果たします。最終的に小胞に包まれたタンパク質は細胞膜と融合し、細胞外へ放出されます。分解を行うのはリソソーム、光合成を行うのは葉緑体、浸透圧調節や貯蔵を行うのは液胞の機能です。
センター試験(2010年)類似
細胞分画法による細胞小器官の分離
Q16
細胞分画法を用いて特定の細胞から核を単離する実験を行う際、核を複数持つ細胞と、成熟過程で核を消失するため核が単離できない細胞の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
心筋細胞と哺乳類の成熟した赤血球
心筋細胞や骨格筋細胞は、細胞融合などにより多核となる性質があります。一方、哺乳類の成熟した赤血球は、酸素運搬効率を高めるために核やミトコンドリアなどの細胞小器官を消失させるため、細胞分画法を行っても核を回収することはできません。したがって、核を複数持つ細胞と核を持たない細胞の組み合わせとして適切です。
センター試験(2015年)類似
フィードバック調節と酵素阻害
Q17
酵素の活性部位以外の場所に阻害物質が結合し、酵素の立体構造を変化させることで反応速度を低下させる阻害様式はどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
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✅ 正解
非競争的阻害
非競争的阻害は、阻害物質が活性部位とは異なる部位に結合し、酵素の立体構造を変化させることで基質との結合を阻害、あるいは反応を進行させなくする様式である。これに対し、競争的阻害は阻害物質が基質と構造が似ているために活性部位を奪い合う現象を指す。フィードバック調節は代謝経路全体を制御する仕組みであり、補酵素は酵素の反応を助ける低分子化合物である。
センター試験(2009年)類似
多細胞生物の階層構造
Q18
多細胞生物の体における構造の階層性について、細胞から個体に至るまでの一般的な順序として最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
細胞、組織、器官、器官系、個体
多細胞生物の体は、特定の機能を持つ細胞が分化し、それらが集まって組織を形成します。さらに、複数の組織が組み合わさって特定の機能を持つ器官となり、それらが連携して器官系を構成し、最終的に個体として統合されます。この階層構造により、複雑な生命活動を効率的に分担・維持することが可能となっています。
センター試験(2017年)類似
タンパク質の一次構造
Q19
タンパク質の構造に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
タンパク質の一次構造とは、ポリペプチド鎖におけるアミノ酸の配列順序のことである。
タンパク質の一次構造は、アミノ酸がペプチド結合によって一列に並んだ配列順序を指す。ジグザグ構造(βシート)やらせん構造(αヘリックス)は、一次構造が水素結合によって折りたたまれることで形成される二次構造に分類される。したがって、一次構造をこれらの構造と定義する記述は誤りである。タンパク質は、この一次構造の情報に基づき、さらに複雑な高次構造を形成して機能を発現する。
センター試験(2007年)類似
ゴルジ体
Q20
細胞内におけるタンパク質の輸送経路において、ゴルジ体が果たす役割の原理として正しいものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
小胞体から送られてきたタンパク質を修飾・選別し、目的地ごとに小胞へ積み分ける。
ゴルジ体は、いわば細胞内の物流センターのような役割を果たす。小胞体で合成されたタンパク質は小胞によってゴルジ体に運ばれ、そこで糖鎖の修飾や選別を受け、最終的な目的地(細胞外、細胞膜、リソソームなど)に応じた小胞に詰められて送り出される。分解はリソソームの機能であり、翻訳はリボソームの機能であるため、これらはゴルジ体の主たる役割とは異なる。
センター試験(2015年)類似
基質
Q21
酵素が化学反応を促進する際、その作用を受ける対象となる物質を何と呼ぶか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
基質
酵素は特定の化学反応を促進するタンパク質であり、その反応において酵素が結合し、作用を及ぼす対象となる物質を基質と呼ぶ。酵素と基質は、鍵と鍵穴の関係に例えられるように、特定の立体構造が適合することで結合し、反応を進行させる。活性中心は酵素の分子内で基質が結合する部位のことであり、補酵素は酵素の働きを助ける非タンパク質の有機化合物である。
センター試験(2016年)類似
リボソーム
Q22
真核細胞において、タンパク質の合成を担う細胞小器官として最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
リボソーム
リボソームは、mRNAの遺伝情報に基づいてアミノ酸を連結し、タンパク質を合成する場である。核はDNAを保持して遺伝情報の転写を行う場所であり、ゴルジ体は合成されたタンパク質の修飾や選別、輸送を担う。中心体は細胞分裂時の紡錘体形成に関与する構造体であるため、タンパク質合成の直接的な場ではない。
センター試験(2011年)類似
細胞壁の染色
Q23
タマネギの根の細胞を観察する際、細胞壁を赤く染色するために用いられる染色液として最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
サフラニン液
植物細胞の細胞壁は、サフラニン液を用いることで赤く染色され、顕微鏡下で明瞭に観察できるようになります。酢酸オルセイン液は主に核や染色体の観察に、ヤヌスグリーン液はミトコンドリアの生体染色に、ヨウ素液はデンプンの検出に用いられるため、細胞壁の染色には適しません。
センター試験(2007年)類似
ミトコンドリア
Q24
真核細胞において、細胞の呼吸に関与し、生命活動に必要なエネルギーであるATPを産生する細胞小器官として最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
ミトコンドリア
ミトコンドリアは、酸素を用いた呼吸を行うことで、有機物から効率よくエネルギーを取り出し、ATPを合成する細胞小器官である。二重膜構造を持ち、独自のDNAを有している点が特徴である。他の選択肢であるリボソームはタンパク質合成、ゴルジ体は物質の分泌や輸送、中心体は細胞分裂時の紡錘体形成にそれぞれ関与している。
センター試験(2010年)類似
植物細胞の細胞壁
Q25
植物細胞の細胞壁の主成分であり、植物の体を支える役割を担う多糖類はどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
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✅ 正解
セルロース
植物細胞の細胞壁は、主にセルロースという多糖類から構成されている。セルロースはグルコースが多数結合した繊維状の構造を持ち、高い引張強度を持つため植物の支持に不可欠である。デンプンやグリコーゲンはエネルギー貯蔵物質であり、スクロースは植物体内で輸送される二糖類であるため、細胞壁の構成成分ではない。
共通テスト(2025年)類似
アロステリック阻害
Q26
トレオニンからイソロイシンが合成される代謝経路において、イソロイシンがTD酵素に対して行う調節機構の説明として正しいものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
イソロイシンがTD酵素のアロステリック部位に結合し、非競合的阻害を引き起こすことで過剰な合成を抑制する。
代謝経路の最終産物であるイソロイシンが、経路の初期段階を触媒するTD酵素のアロステリック部位に結合し、酵素活性を抑制する仕組みをフィードバック阻害と呼びます。これは非競合的阻害の一種であり、細胞内で物質が過剰に合成されるのを防ぐ重要な調節機構です。酵素の分解や活性部位の直接的な競合とは異なるメカニズムで機能します。
センター試験(2020年)類似
ペルオキシソームへのタンパク質輸送
Q27
真核細胞において、タンパク質がペルオキシソームへ輸送される仕組みに関する記述として最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
タンパク質のアミノ酸配列に含まれる特定の末端配列が、輸送シグナルとして機能する。
ペルオキシソームに局在するタンパク質の多くは、細胞質基質で翻訳が完了した後に、そのアミノ酸配列内に含まれる特定のペルオキシソーム標的シグナル(PTS)を認識されて輸送される。この輸送は小胞体を経由せず、直接ペルオキシソーム膜を通過して行われる。また、このシグナル配列はタンパク質の局在を決定するものであり、酵素活性そのものを変化させるものではない。
センター試験(2012年)類似
細胞膜
Q28
原核細胞と真核細胞の構造上の違いが生じる生物学的な背景として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
原核細胞は膜構造を持つ細胞小器官を欠くが、細胞膜は双方に共通する。
細胞の進化において、真核細胞は細胞内膜系が発達し、核膜やミトコンドリアなどの膜構造を持つ小器官を獲得した。原核細胞はこのような複雑な膜構造を持たないが、細胞の境界を維持し物質の出入りを制御する細胞膜は、生命維持の必須構造として原核細胞・真核細胞の双方に共通して維持されている。
センター試験(2009年)類似
体細胞分裂の過程
Q29
動物細胞と植物細胞の体細胞分裂の相違点として、細胞質分裂の様式に関する記述として正しいものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
動物細胞は細胞質がくびれ込むが、植物細胞は細胞板が形成される。
動物細胞の細胞質分裂は、細胞膜が外側から内側へ向かってくびれ込むことで進行する。一方、植物細胞は細胞壁を持つため、細胞の中央部に細胞板と呼ばれる構造が形成され、それが外側へと成長して細胞壁となることで細胞が分離する。この分裂様式の違いは、細胞壁の有無に起因する構造的な適応である。
センター試験(2008年)類似
細胞膜の選択的透過性
Q30
細胞膜の性質として、特定の物質のみを透過させる仕組みを何と呼ぶか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
選択的透過性
細胞膜はリン脂質二重層と膜タンパク質から構成されており、物質の大きさや電荷、脂溶性などに応じて透過性を制御しています。この性質を「選択的透過性」と呼びます。細胞はこれを利用して、必要な栄養分を取り込み、不要な代謝産物を排出することで細胞内の恒常性を維持しています。全透膜は細胞壁のように物質を制限なく通す膜を指すため、細胞膜とは異なります。
代謝(32問)の一問一答問題
センター試験(2004年)類似
廃水処理
Q1
廃水処理のプロセスにおいて、好気的処理と嫌気的処理の特性の差異として正しいものはどれか。
★★ 基本
背景
正答率 —
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✅ 正解
好気的処理は酸素供給を必要とするが、嫌気的処理は酸素を遮断した環境で行われる。
好気的処理は、微生物が酸素を利用して有機物を酸化分解するため、空気の供給が不可欠である。対照的に、嫌気的処理は酸素を嫌う微生物群(嫌気性菌)が中心となり、酸素がない環境で有機物を分解し、メタンなどを生成する。このため、両者は酸素供給の有無という環境条件において明確に区別される。
センター試験(2004年)類似
醸造
Q2
醤油や清酒の醸造過程において、カビ、酵母、細菌が果たす役割に関する記述として最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
麹菌などのカビがデンプンやタンパク質を分解し、酵母がアルコール発酵を行い、乳酸菌などの細菌が風味を形成する。
醤油や清酒の醸造では、まず麹菌(カビ)が分泌する酵素によって原料のデンプンやタンパク質が分解され、糖やアミノ酸が生成されます。次に、酵母が糖をアルコール発酵させ、さらに乳酸菌などの細菌が乳酸や有機酸を生成することで、複雑な風味や香りが形成されます。他の選択肢は、酵母によるデンプン分解の誤りや、役割の入れ替わりを含んでおり不適切です。
共通テスト(2025年)類似
光合成に関与するタンパク質と環境適応
Q3
植物が光環境の変化に応じて光合成関連物質を調節する仕組みに関する記述として、最も適当なものを一つ選べ。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
林床などの薄暗い環境では、光の吸収効率を高めるためにクロロフィルの量を増やす適応が見られることがある。
植物は光環境の変化に応じ、光エネルギーを捕集するクロロフィルや、二酸化炭素を固定する酵素であるルビスコの量を動的に変化させる。特に光の利用効率が制限される林床のような環境では、クロロフィル量を増やすことで限られた光を効率よく吸収し、光合成速度を維持・向上させる戦略をとる。ルビスコ量も環境に応じて調節され、これらタンパク質の最適化が植物の物質生産を支えている。
センター試験(2006年)類似
発酵食品の主要原料と利用微生物
Q4
納豆の製造過程において、主要原料である大豆に接種される微生物として最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
納豆菌
納豆は、蒸した大豆に納豆菌を接種し、適度な温度で発酵させることで製造される。乳酸菌はヨーグルトや漬物、麹菌はしょうゆや味噌、酵母はパンや酒類の製造において重要な役割を果たす微生物である。納豆菌は枯草菌の一種であり、強いタンパク質分解能力を持つため、大豆の成分を分解して特有の風味や粘りを生み出す。
センター試験(2004年)類似
乳酸発酵
Q5
筋肉内での乳酸生成の代謝経路において、ピルビン酸から乳酸が生成される反応の主な目的として、最も適切なものはどれか。
★★★★ 難問
背景
正答率 —
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✅ 正解
NADHを酸化してNAD+を再生し、解糖系を継続させるため。
解糖系ではNAD+が還元されてNADHが生成される。解糖系を継続させるためにはNAD+を補充する必要があるが、酸素が不足している状況下では、ピルビン酸を乳酸に還元する際にNADHを酸化してNAD+を再生することで、解糖系によるATP生成を維持している。この反応は二酸化炭素を発生させない。
共通テスト(2025年)類似
光合成に関与するタンパク質と環境適応
Q6
ある植物種において、春のクロロフィル量が0.20、ルビスコ量が2.8であるとき、この植物が光環境の変化に適応して夏にルビスコ量を0.50まで減少させ、クロロフィル量を0.44まで増加させた場合、この変化が植物の生理機能に与える影響として最も適切なものを一つ選べ。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
クロロフィル量の増加は光捕集効率を高め、ルビスコ量の変化は炭素固定能力の調整に関与している。
クロロフィルは光エネルギーを吸収する役割を担い、その増加は光捕集効率の向上に寄与する。一方、ルビスコはカルビン回路における二酸化炭素固定の律速段階を担う酵素であり、その量の変動は炭素固定能力の調整を意味する。植物は季節や光環境の変化に応じてこれらの量を最適化し、物質生産を最大化するよう適応している。
センター試験(2004年)類似
呼吸
Q7
生物が生命活動を維持するために、取り込んだ有機物から化学エネルギーを抽出し、代謝や運動に利用する過程を何というか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
呼吸
呼吸は、生物が有機物中の化学エネルギーを分解・変換し、ATP(アデノシン三リン酸)を生成して生命活動に利用する代謝経路です。光合成は光エネルギーを化学エネルギーに変換する過程であり、化学合成は無機物の酸化エネルギーを利用する過程です。窒素固定は空気中の窒素をアンモニア等に変換する反応を指します。
センター試験(2004年)類似
光合成
Q8
生態系におけるエネルギーの流れに関して、植物が太陽光エネルギーを変換して蓄える過程として最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
光合成によって有機物の化学エネルギーに変換する
植物は光合成を行うことで、太陽光エネルギーを吸収し、二酸化炭素と水から有機物を合成して、その中に化学エネルギーとして蓄えます。このエネルギーは食物連鎖を通じて他の生物へと受け渡されます。窒素固定は窒素をアンモニア等に変える過程であり、化学合成は光エネルギーを用いずに無機物の酸化エネルギーを利用する過程であるため、光合成とは区別されます。
センター試験(2016年)類似
C4植物
Q9
光合成の炭素固定経路において、二酸化炭素をホスホエノールピルビン酸に取り込み、炭素数4のオキサロ酢酸を生成する植物を何と呼ぶか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
C4植物
C4植物は、熱帯などの高温・強光環境に適応した植物群である。一般的なC3植物がカルビン・ベンソン回路で直接二酸化炭素を固定するのに対し、C4植物はホスホエノールピルビン酸(PEP)を用いて二酸化炭素を一旦オキサロ酢酸として固定する経路を持つ。これにより、光呼吸を抑制し、効率的に炭素固定を行うことが可能となっている。
センター試験(2005年)類似
植物における有機物の貯蔵形態
Q10
植物が炭水化物をデンプンや脂質として貯蔵する生理学的意義について、最も適切な説明はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
浸透圧を低く抑えつつ、効率的にエネルギーを蓄積するため。
グルコースなどの単糖や二糖の状態で細胞内に大量に蓄積すると、細胞内の浸透圧が著しく上昇し、細胞の維持に悪影響を及ぼす。そのため、植物はこれらを不溶性で浸透圧に影響を与えにくいデンプンや、エネルギー密度の高い脂質に変換して貯蔵する。
センター試験(2004年)類似
解糖系
Q11
グルコース1分子が解糖系によって分解される際、最終的に生成される物質の組み合わせとして正しいものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
ピルビン酸 2分子
解糖系では、炭素数6のグルコース1分子が段階的な酵素反応を経て、炭素数3のピルビン酸2分子に分解される。この過程で酸素は消費されず、細胞質基質においてATPが正味2分子生成される。クエン酸やアセチルCoAは、ピルビン酸がミトコンドリアに取り込まれた後の呼吸経路で生成される物質である。
共通テスト(2024年)類似
クエン酸回路におけるエネルギー生成
Q12
真核細胞のミトコンドリアのマトリックスで行われるクエン酸回路の反応に関する記述として、最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
アセチルCoAが酸化される過程でNADHやFADH2が生成される。
クエン酸回路はミトコンドリアのマトリックスで進行し、アセチルCoAの酸化に伴ってNADHやFADH2が生成されます。グルコースからピルビン酸への分解は解糖系であり、電子伝達系は内膜で行われます。また、エタノールと二酸化炭素への分解はアルコール発酵の過程であり、クエン酸回路とは異なります。
センター試験(2016年)類似
C4植物
Q13
C4植物の光合成における初期の炭素固定反応に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
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✅ 正解
二酸化炭素をホスホエノールピルビン酸に取り込み、オキサロ酢酸を生成する。
C4植物の最大の特徴は、カルビン・ベンソン回路に入る前の段階で、ホスホエノールピルビン酸(炭素数3)に二酸化炭素(炭素数1)を結合させ、オキサロ酢酸(炭素数4)を生成する点にある。この反応は葉肉細胞で行われ、その後、生成された物質が維管束鞘細胞へ送られることで、効率的な二酸化炭素の濃縮が行われる。
センター試験(2004年)類似
解糖系
Q14
解糖系が酸素を必要としない代謝経路であることの生物学的な意義として、最も適切な説明はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
酸素供給が不十分な環境下でもエネルギーを獲得できる
解糖系は酸素を消費しないため、激しい運動時など酸素供給が追いつかない状況下でも、細胞質基質で速やかにATPを供給できる。これは生物が多様な環境に適応するための重要な代謝戦略である。酸素が存在する場合は、解糖系で生じたピルビン酸がミトコンドリアへ送られ、より多くのATPを得る好気呼吸へとつながる。
共通テスト(2023年)類似
核酸とATPの合成
Q15
植物のタンパク質合成およびアミノ酸に関する記述として、誤っているものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
アミノ酸の側鎖同士がペプチド結合でつながることでタンパク質が形成される
タンパク質の合成過程において、アミノ酸同士はペプチド結合によってつながるが、これはアミノ酸のカルボキシ基とアミノ基の間で形成されるものであり、側鎖同士が結合するわけではない。したがって、側鎖同士がペプチド結合でつながるという記述は誤りである。
センター試験(2005年)類似
発酵食品と微生物
Q16
発酵食品の製造に関与する微生物の組み合わせとして、チーズの製造において適切に説明されているものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
細菌と酵母菌が関与する
チーズの製造には、乳酸菌などの細菌や、熟成に関与する酵母菌が重要な役割を果たしている。納豆の製造には主に枯草菌(納豆菌)という細菌が関与し、しょう油の製造には麹菌(カビ)、乳酸菌(細菌)、酵母菌が複雑に関与する。ワインの製造には主に酵母菌が関与するが、チーズの製造過程における細菌と酵母菌の関与が本問の正解である。
センター試験(2005年)類似
クエン酸回路の特性
Q17
真核細胞のミトコンドリア内で行われるクエン酸回路の特性に関する記述として、最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
酸素が十分に存在する環境下で進行し、ATPの生産に間接的に関与する。
クエン酸回路は好気呼吸の重要な段階であり、酸素が存在する環境下で進行する。この過程自体では少量のATPしか生成されないが、生成された還元型補酵素(NADHやFADH2)が電子伝達系に送られることで、最終的に多量のATPが生産される。したがって、クエン酸回路はATP生産に間接的に深く関与している。酸素がないと電子伝達系が停止し、回路も進行しなくなる。
センター試験(2016年)類似
フィードバック調節
Q18
代謝経路において、一連の酵素反応によって生成された最終産物が、その生成に関わる初期段階の酵素の働きを抑制することで、物質の過剰な生成を防ぐ仕組みを何というか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
フィードバック調節
フィードバック調節は、代謝経路の最終産物が経路の初期段階にある酵素に作用し、その活性を抑制または促進することで、生成物の濃度を一定に保つ仕組みである。ホメオスタシスは生体内の恒常性維持という広範な概念を指し、アロステリック酵素はフィードバック調節において阻害物質が結合する部位を持つ酵素の一種であるが、調節の仕組みそのものを指す用語ではない。
センター試験(2016年)類似
フィードバック調節
Q19
細胞内の代謝経路において、最終産物が酵素の働きを抑制するフィードバック調節の生物学的な意義として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
必要な物質を必要量だけ効率的に生成し、エネルギーの浪費を防ぐ。
フィードバック調節は、生成物が過剰になった際に反応経路を停止させることで、無駄な基質の消費やエネルギーの浪費を回避する役割を持つ。これにより、細胞は限られた資源を効率的に利用し、代謝のバランスを最適化できる。これは特定の物質の濃度を適切に保つための精密な制御機構であり、細胞全体のエネルギー効率を向上させることに直結する。
センター試験(2004年)類似
酵母の呼吸と発酵
Q20
酵母が酸素の供給が十分な環境下でグルコースを完全に分解する好気呼吸を行う際、グルコース1分子の消費に対して生成される二酸化炭素の分子数はいくつか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
6分子
好気呼吸におけるグルコースの分解反応式は C6H12O6 + 6O2 + 6H2O → 6CO2 + 12H2O と表される。この反応では、グルコース1分子が完全に酸化されることで6分子の二酸化炭素が生成される。一方、酸素が存在しない環境でのアルコール発酵では、グルコース1分子から2分子のエタノールと2分子の二酸化炭素が生成される。
遺伝情報とその発現(97問)の一問一答問題
センター試験(2019年)類似
DNA複製における標識ヌクレオチドの挙動
Q1
標識ヌクレオチドを含む培地で十分に培養し、すべてのDNA鎖を標識した大腸菌を、標識を含まない培地に移して1回分裂させた。このとき、生成された全DNA鎖のうち、標識ヌクレオチドを含むDNA鎖の割合として正しいものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
50パーセント
DNAの半保存的複製により、1回目の分裂後には、標識された親鎖と標識のない新鎖が対になったDNA分子が2つ生成される。このとき、合計4本のDNA鎖が存在し、そのうち標識されているのは親鎖由来の2本のみである。したがって、全DNA鎖のうち標識ヌクレオチドを含む鎖の割合は2/4で50パーセントとなる。
センター試験(2020年)類似
オペロン
Q2
大腸菌などの原核生物において、機能的に関連のある複数の遺伝子が隣接して配置され、単一のプロモーターからまとめて転写の調節を受ける遺伝子群のまとまりを何と呼ぶか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
オペロン
オペロンは、原核生物に見られる遺伝子発現調節の単位である。機能的に関連する複数の構造遺伝子が隣接して並び、一つのプロモーターとオペレーターによって転写が制御されることで、必要な時に必要なタンパク質を効率よく合成できる。真核生物に見られるイントロンは遺伝子内の非翻訳領域であり、プライマーはDNA複製開始に必要な短い核酸鎖であるため、これらはオペロンとは異なる概念である。
センター試験(2011年)類似
組換え価
Q3
二つの遺伝子AとBが同一染色体上に連鎖している場合、組換え価の定義として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
全配偶子数に対する組換え型配偶子の数の割合
組換え価は、連鎖している遺伝子間で減数分裂時に乗換えが起こり、親の組み合わせとは異なる遺伝子構成を持つ配偶子(組換え型配偶子)が形成される割合を指す。この値は、染色体上での遺伝子間の相対的な距離を示す指標として用いられる。組換え価が小さいほど遺伝子間の距離は近く、乗換えが起こりにくいことを意味する。
センター試験(2006年)類似
遺伝子の相互作用
Q4
2組の対立遺伝子D, dおよびE, eが色素形成に関与する植物において、遺伝子型DDEEが黒色、DDeeが橙色、ddeeが白色を示すことがわかっている。このとき、遺伝子Eが持つ働きとして最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
Dによる色素形成を抑制し、形質の発現を妨げる働き
遺伝子型DDEEが黒色、DDeeが橙色であることから、Dは色素形成に関与する遺伝子であると推測される。Eが存在するDDEEでは黒色(あるいは抑制された状態)となり、Eが存在しないDDeeで橙色が発現している。この関係から、EはDによる形質発現を抑制する働きを持つ遺伝子であると判断できる。このように、ある遺伝子の発現が他の遺伝子によって制御される現象を遺伝子の相互作用と呼ぶ。
センター試験(2004年)類似
バイオテクノロジー
Q5
遺伝子組換え技術を用いて、ヒトのインスリンを微生物に生産させる手法に関する記述として最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
ヒトのインスリン遺伝子を大腸菌などの微生物に導入し、タンパク質として発現させる。
遺伝子組換え技術とは、特定の有用な遺伝子を切り出し、別の生物のDNAに組み込んで発現させる手法である。ヒトのインスリン生産では、インスリンをコードする遺伝子を大腸菌等に導入し、微生物の増殖能力を利用して大量にタンパク質を合成させる。細胞融合によるポマトの作成や、コルヒチンを用いた倍数体作成は、遺伝子組換えとは異なるバイオテクノロジーの技術である。
センター試験(2018年)類似
プラスミドの選別
Q6
プラスミドZを導入した大腸菌の性質として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
アンピシリン含有培地およびカナマイシン含有培地の両方でコロニーを形成する
プラスミドZにはアンピシリン耐性遺伝子とカナマイシン耐性遺伝子の両方が組み込まれている。遺伝子組換え実験において、特定の抗生物質耐性遺伝子を持つプラスミドを導入した大腸菌は、その抗生物質を含む培地中で生存し、細胞分裂を繰り返してコロニーを形成する。したがって、両方の耐性遺伝子を持つプラスミドZを導入した大腸菌は、アンピシリンとカナマイシンのいずれを含む培地においても生育が可能である。
センター試験(2004年)類似
雑種第二代の表現型比
Q7
メンデルの法則における雑種第二代(F2)の表現型比に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
常染色体上の単一遺伝子による形質では、優性形質と劣性形質が3対1で分離する
メンデルの分離の法則に基づき、対立遺伝子がヘテロ接合体である個体同士を交配すると、配偶子の形成時に遺伝子が分離し、次世代(F2)では優性形質と劣性形質が3対1の比率で現れる。ただし、この比率は常染色体上の遺伝子を想定しており、伴性遺伝のように性染色体上の遺伝子を対象とする場合は、性別によって表現型比が異なる結果となる。
センター試験(2010年)類似
独立の法則と分離比
Q8
メンデルの独立の法則が成立する条件として、連鎖していない2対の対立遺伝子A, aとB, bを持つ個体(AaBb)を自家受精させた場合、次世代(F2)における表現型の分離比として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
9:3:3:1
独立の法則では、各遺伝子が配偶子形成時に互いに影響を及ぼさず独立して分配されます。AaBbの個体を自家受精させると、配偶子の組み合わせはAB, Ab, aB, abの4種類が等確率で生じます。これらを掛け合わせると、表現型は優性・優性、優性・劣性、劣性・優性、劣性・劣性の順に9:3:3:1の比率で現れます。これは遺伝子が染色体上で離れた位置にあるか、異なる染色体上に存在する場合に成立します。
センター試験(2005年)類似
X染色体上の優性遺伝
Q9
あるX染色体上の優性遺伝子によって決まる形質について、母親がその形質を持ち、父親がその形質を持たない場合、生まれてくる子供の形質発現に関する記述として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
息子は必ずその形質を発現し、娘は父親から受け継いだ遺伝子により形質を発現しない可能性がある。
母親がヘテロ接合体である場合、息子は母親からX染色体を受け継ぐため、その優性遺伝子があれば必ず形質が発現する。一方、娘は母親からX染色体を受け継ぐと同時に、父親からもX染色体を受け継ぐ。父親がその形質を持たない場合、娘は父親から正常な遺伝子を受け継ぐため、母親がヘテロ接合体であれば娘が形質を発現しない可能性が生じる。
センター試験(2009年)類似
一本鎖DNA
Q10
DNAの構成要素であるアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)の割合を分析した際、AとTの割合が等しくなく、かつGとCの割合も等しくないDNAが示す構造として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
一本鎖構造
DNAが二重らせん構造をとる場合、シャルガフの規則により、アデニンとチミンの割合、およびグアニンとシトシンの割合はそれぞれ等しくなります。これは二本鎖においてAとT、GとCがそれぞれ相補的に結合しているためです。設問のようにこれらの割合が一致しない場合、相補的な塩基対を形成していない、すなわち一本鎖の状態であると判断されます。
センター試験(2020年)類似
オペレーター
Q11
原核生物のオペロン説において、リプレッサーが結合することでRNAポリメラーゼによる転写を物理的に阻害するDNA上の塩基配列領域を何と呼ぶか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
オペレーター
オペロンは、関連する複数の遺伝子がひとまとまりで転写制御を受ける構造です。オペレーターは、リプレッサーと呼ばれる調節タンパク質が結合する特定のDNA領域を指します。リプレッサーがオペレーターに結合すると、RNAポリメラーゼがプロモーターから結合して転写を開始しようとする動きが物理的に遮断され、遺伝子の発現が抑制されます。プライマーはDNA複製時に必要な短いRNA鎖であり、イントロンは真核生物の遺伝子に見られる非翻訳領域です。
センター試験(2014年)類似
キイロショウジョウバエの伴性遺伝
Q12
キイロショウジョウバエの伴性遺伝において、眼の色がザクロ色、翅が小型、剛毛が叉状である劣性変異型の形質をすべて持つ雄がF2に出現する割合として、最も適切なものはどれか。
★★★★ 難問
具体例
正答率 —
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✅ 正解
0パーセント
F2の雌は、雄親から受け継いだ野生型のX染色体を持つため、劣性変異型の形質は現れない。問題文の条件において、ザクロ色眼・小型翅・叉状剛毛の形質をすべて持つ個体は、雌には存在し得ない。したがって、集団全体における割合を考慮しても、この表現型を持つ雌の出現率は0パーセントとなる。
センター試験(2013年)類似
バクテリオファージの増殖
Q13
バクテリオファージが大腸菌に感染する際、大腸菌の内部に注入される物質として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
バクテリオファージのDNA
ハーシーとチェイスの実験により、バクテリオファージが感染する際に大腸菌内に注入されるのはDNAであることが証明されました。ファージのタンパク質は外殻として残り、内部には侵入しません。この発見は、遺伝情報の本体がDNAであることを強く示唆する重要な根拠となりました。
共通テスト(2023年)類似
タンパク質Xの性質
Q14
発生過程において、タンパク質Xが特定のmRNAに結合して発現を制御する意義として、最も妥当な説明はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
転写の段階を経ずに、特定の場所や時期で迅速にタンパク質合成を調節するため
発生過程では、すでに転写されて卵内に蓄積された母性mRNAを利用し、翻訳のタイミングや場所を厳密に制御することで、初期の形態形成が行われる。転写を介さずに翻訳レベルで制御を行うことは、細胞が迅速に環境変化や発生プログラムに応答するために極めて重要である。DNAの改変や細胞接着、マトリックス分解は本質的な機能とは異なる。
共通テスト(2022年)類似
減数分裂と遺伝的組換え
Q15
有性生殖を行う生物において、減数分裂の過程で乗換えが起こることの生物学的な意義として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
遺伝的組換えにより、次世代の遺伝的多様性を高めること
減数分裂における乗換えは、相同染色体間でDNAの一部を交換する現象です。これにより、連鎖している遺伝子の組み合わせが組み替えられ、親とは異なる多様な遺伝子型を持つ配偶子が形成されます。この遺伝的組換えは、環境変化に対する適応能力を高めるなど、有性生殖における遺伝的多様性の維持に極めて重要な役割を果たしています。
センター試験(2012年)類似
連鎖と組換え
Q16
連鎖している遺伝子に関する記述として最も適当なものはどれか。
★★★ 標準
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
組換えが起こると、親の個体には見られない遺伝子型の組み合わせを持つ配偶子が生じる。
連鎖とは、同一染色体上に遺伝子が存在し、独立の法則に従わない現象を指す。減数分裂の乗り換えにより、親の染色体にはなかった遺伝子の組み合わせ(組換え型)が生じる。組換え価は遺伝子間の距離に比例するため、値が小さいほど遺伝子同士は近い位置にある。乗り換えは減数分裂時に一定の確率で起こるため、親と同じ組み合わせの配偶子と組換え型の配偶子が混在する。
センター試験(2012年)類似
独立の法則
Q17
メンデルの独立の法則が成立するための生物学的な前提条件として、最も適切な説明はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
二組の対立遺伝子がそれぞれ異なる相同染色体対上に位置していること
独立の法則は、異なる形質を支配する遺伝子が互いに影響を及ぼさずに次世代へ伝わる現象を指す。これが成立するためには、各遺伝子が異なる相同染色体対上に存在し、減数分裂の際に染色体が独立して分配される必要がある。同一染色体上にある場合は連鎖となり、独立の法則は適用されない。
センター試験(2004年)類似
伴性遺伝
Q18
ショウジョウバエの眼の色に関する遺伝において、白眼の遺伝子がX染色体上に存在する場合、白眼の雄とヘテロ接合体の赤眼の雌を交配したときに生じる次世代の表現型の分離比として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
雌雄ともに赤眼と白眼が1対1の比率で現れる
白眼遺伝子をXw、赤眼遺伝子をXWとすると、白眼の雄(XwY)とヘテロ接合体の雌(XWXw)の交配では、次世代の遺伝子型はXWXw(赤眼雌)、XwXw(白眼雌)、XWY(赤眼雄)、XwY(白眼雄)となります。この結果、雌雄の区別なく赤眼と白眼が1対1の比率で出現します。これは常染色体遺伝とは異なる伴性遺伝特有の現象であり、形質が性染色体上の遺伝子に支配されていることを示しています。
センター試験(2014年)類似
自家受粉による分離比
Q19
アサガオの葉の形に関する遺伝において、遺伝子型がAaおよびAa’である並葉の個体をそれぞれ自家受粉させた場合、次世代における並葉、立田葉、柳葉の表現型の分離比として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
9:3:4
遺伝子型Aaの個体を自家受粉させると、並葉と立田葉が3対1の比で生じます。一方、遺伝子型Aa’の個体を自家受粉させると、並葉と柳葉が3対1の比で生じます。これらを合わせると、並葉は両方の交配から生じるため比率が高まり、最終的な表現型の分離比は並葉:立田葉:柳葉=9:3:4となります。これは複対立遺伝子や複数の遺伝子座が関与する遺伝において、表現型が特定の比率で分離する典型的な例です。
共通テスト(2026年)類似
遺伝的組換え
Q20
人類の進化過程におけるSNPとアミノ酸置換の解析において、組換え頻度が低い遺伝子座の組み合わせが維持される理由として、最も適切なものはどれか。
★★★★ 難問
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
遺伝子座間の物理的距離が極めて近く、減数分裂時の交叉による分断が起こりにくいから。
染色体上で物理的に近い位置にある遺伝子座やSNPは、減数分裂時の交叉によって分断される確率が低いため、親から子へセットで受け継がれやすい。これを連鎖と呼ぶ。特定の組み合わせが維持されることは、集団遺伝学においてハプロタイプブロックの形成として観察され、人類の進化や集団の移動履歴を推定する重要な指標となる。
センター試験(2006年)類似
遺伝子の連鎖
Q21
遺伝子の連鎖に関する記述として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
2つの遺伝子が同一の染色体上に存在することである
遺伝子の連鎖とは、2つ以上の遺伝子が同一の染色体上に位置している状態を指す。この場合、減数分裂の際にそれらの遺伝子は独立して分配されず、セットで次世代に受け継がれる傾向がある。連鎖は遺伝子の物理的な位置関係を示すものであり、形質の種類や機能の類似性、あるいは発生段階での役割とは直接的な関係はない。
センター試験(2020年)類似
核内でのスプライシング
Q22
真核生物の細胞内におけるRNAプロセシングの場所として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
核内
真核生物において、DNAから転写されたRNAは、核内でスプライシングやキャップ構造の付加、ポリA鎖の付加といったプロセシングを受ける。これらの過程を経て成熟したmRNAのみが、核膜孔を通過して細胞質基質へと輸送される。細胞質基質は翻訳が行われる場所であり、スプライシングの反応場ではない。
センター試験(2013年)類似
シャルガフの規則
Q23
ある生物のDNAを分析したところ、全塩基のうちアデニンの割合が30%であった。このとき、グアニンの割合として正しい値はどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
20%
DNAの二重らせん構造では、アデニン(A)はチミン(T)と、グアニン(G)はシトシン(C)と対になるため、A=T、G=Cが成立する。Aが30%であればTも30%となり、AとTの合計は60%である。残りの40%がGとCの合計となるため、G=Cの条件からグアニンの割合は40%を2で割った20%となる。
センター試験(2006年)類似
遺伝子の相互作用
Q24
遺伝子型DDEE、DDee、ddeeの個体において、遺伝子EがDによる色素形成を抑制する働きを持つ場合、遺伝子型DdEeの個体とddeeの個体を交配したときに生じる次世代の表現型の分離比として、最も適切なものはどれか。
★★★★ 難問
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
黒色:橙色:白色 = 1:1:2
DdEeとddeeの交配では、配偶子の組み合わせによりDdEe、Ddee、ddEe、ddeeが1:1:1:1の比で生じる。EがDの抑制因子であるため、Eを持つDdEeとddEeは抑制が働き、結果として白色となる。一方、Eを持たないDdeeは橙色が発現し、ddeeは色素形成遺伝子Dを持たないため白色となる。したがって、表現型は橙色(Ddee)が1、白色(DdEe, ddEe, ddee)が3となるが、問題の前提条件に基づき、DDEEが黒色となる相互作用を考慮すると、分離比は1:1:2となる。
センター試験(2018年)類似
制限酵素
Q25
遺伝子組換え技術において、制限酵素が果たす役割として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
DNAの特定の塩基配列を識別し、その部位でDNA鎖を切断する
制限酵素は、特定の塩基配列を認識してDNAのリン酸ジエステル結合を切断する酵素であり、遺伝子組換え実験において目的の遺伝子を切り出すために不可欠である。DNAをほどくのはヘリカーゼ、DNA断片を結合させるのはDNAリガーゼ、RNAを合成するのはRNAポリメラーゼの役割である。これらはそれぞれ異なる機能を持つ酵素であり、混同しないよう注意が必要である。
センター試験(2012年)類似
連鎖と組換え
Q26
同一染色体上に存在する2つの遺伝子AとBにおいて、組換え価が20パーセントであるとき、減数分裂によって生じる配偶子のうち、組換え型の配偶子ABとabが形成される割合の合計はいくらか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
20パーセント
組換え価とは、減数分裂の過程で乗り換えが起こり、組換え型の配偶子が生じる割合のことである。したがって、組換え価が20パーセントであれば、組換え型の配偶子(ABとab)の合計出現率はそのまま20パーセントとなる。なお、それぞれの組換え型配偶子(ABおよびab)は、組換え価の半分である10パーセントずつ出現する。
センター試験(2020年)類似
核内でのスプライシング
Q27
真核生物がスプライシングを行う生物学的な意義として、最も適切な説明はどれか。
★★★★ 難問
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
一つの遺伝子から複数の異なるmRNAを生成し、多様なタンパク質を合成可能にするため
スプライシングには、特定のイントロンだけでなくエキソンも選択的に除去・連結する「選択的スプライシング」が存在する。これにより、単一の遺伝子から異なる組み合わせのエキソンを持つ複数のmRNAが生成され、結果として多様な機能を持つタンパク質が合成される。これは真核生物が限られた遺伝子数で複雑な生命活動を維持するための重要な機構である。
共通テスト(2025年)類似
栄養要求性変異株を用いた形質転換体の選抜
Q28
ロイシンを合成できない栄養要求性変異株を用いて、外来遺伝子とロイシン合成酵素遺伝子を組み込んだプラスミドの導入実験を行った。この実験における選抜の原理として最も適切な説明はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
ロイシン合成酵素遺伝子が、プラスミドを保持する細胞にロイシン非依存的な増殖能を付与するから
ロイシン合成酵素遺伝子は、この実験において選択マーカーとして機能する。ロイシンを合成できない変異株は、本来ロイシンを外部から供給しなければ増殖できないが、プラスミドによってロイシン合成酵素遺伝子が導入されると、細胞内でロイシンを合成できるようになる。その結果、ロイシンを含まない培地においても増殖が可能となり、プラスミドを保持する細胞のみが選抜される。
センター試験(2011年)類似
ヒトの耳あかの遺伝
Q29
ヒトの耳あかの型に関する遺伝について、ドライ型とウエット型の関係として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
ドライ型はウエット型に対して劣性である
ヒトの耳あかの型は、常染色体上の対立遺伝子によって支配されるメンデル遺伝の典型例である。ウエット型が優性、ドライ型が劣性として遺伝する。ウエット型の両親からドライ型の子供が生まれる場合、両親はともにドライ型の遺伝子をヘテロ接合で持っていることになる。この遺伝形式は性染色体ではなく常染色体によるものである。
センター試験(2020年)類似
フローサイトメトリーによる細胞周期解析
Q30
フローサイトメトリーを用いて細胞集団のDNA量を測定し、ヒストグラムを作成した。DNA量が2のピーク(A)、DNA量が2から4の間の範囲(B)、DNA量が4のピーク(C)が観察されたとき、S期の細胞群に対応する領域はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
領域B
細胞周期において、DNA複製前のG1期にある細胞のDNA量は2であり、DNA複製が完了したG2期および分裂期の細胞のDNA量は4である。DNA複製が行われているS期では、DNA量は2から4の間で連続的に変化するため、ヒストグラム上ではピークの間の領域Bとして観察される。したがって、S期の細胞群は領域Bに対応する。
共通テスト(2026年)類似
制限酵素によるDNA断片の切断
Q31
制限酵素によるDNA断片の切断と電気泳動に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
ヘテロ接合体において、制限酵素で切断された断片と切断されなかった断片の両方が観察されるのは、個体が2種類の異なる対立遺伝子を持つためである。
ヘテロ接合体は、制限酵素の認識部位を持つ対立遺伝子と持たない対立遺伝子をそれぞれ1つずつ保持しています。そのため、制限酵素処理後の電気泳動では、切断された断片と切断されなかった断片が混在して検出されます。これは遺伝子型の違いを反映した現象であり、分子生物学における多型解析の基礎となります。
センター試験(2018年)類似
プラスミドの選別
Q32
遺伝子組換え実験において、プラスミドZを導入した大腸菌をアンピシリン含有培地で培養した際、コロニーが形成される理由として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
プラスミドZに含まれるアンピシリン耐性遺伝子が発現し、抗生物質を無効化するタンパク質が合成されるから
抗生物質耐性遺伝子は、特定の抗生物質を分解または修飾して無効化する酵素をコードしている。プラスミドZを導入した大腸菌は、この遺伝子から転写・翻訳された酵素を産生することで、アンピシリンの作用を回避できる。その結果、通常であれば増殖が抑制されるアンピシリン存在下でも、大腸菌は生存しコロニーを形成することができる。
共通テスト(2025年)類似
コドンの位置
Q33
mRNAの翻訳開始コドンを1番目の塩基として数え始めたとき、翻訳されるアミノ酸配列の262番目に対応するコドンの2番目の塩基の位置は、開始コドンから数えて何番目になるか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
785番目
mRNAの翻訳は開始コドンから始まり、1つのコドンは3つの塩基で構成される。262番目のアミノ酸に対応するコドンに到達するまでには、その前の261個のコドンが存在し、それらで261×3=783個の塩基を占める。したがって、262番目のコドンの1番目の塩基は784番目、2番目の塩基は785番目、3番目の塩基は786番目となる。SNP2の位置が785番目であることは、このコドンの2番目の塩基に変異が生じていることを示している。
センター試験(2016年)類似
PCR法
Q34
PCR法(ポリメラーゼ連鎖反応)に関する記述として最も適切なものを選べ。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
DNAポリメラーゼを用いてDNAを指数関数的に増幅させる手法である。
PCR法は、耐熱性のDNAポリメラーゼを利用し、温度変化を繰り返すことで特定のDNA領域を短時間で大量に増幅させる技術である。DNAの二本鎖を熱変性で分離し、プライマーを結合させ、ポリメラーゼで伸長させるサイクルを繰り返すことで、DNA量は指数関数的に増加する。
センター試験(2020年)類似
ヒストン
Q35
真核生物の核内において、DNAが巻き付いてヌクレオソームを形成するタンパク質の名称として最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
ヒストン
真核生物の核内では、DNAはヒストンというタンパク質に巻き付くことでヌクレオソームという構造単位を形成しています。これにより、非常に長いDNA分子がコンパクトに折りたたまれ、核内に収納されています。DNAポリメラーゼはDNA複製に関与する酵素であり、RNAポリメラーゼは転写に関与する酵素、リボソームはタンパク質合成の場となる複合体であるため、これらは誤りです。
センター試験(2005年)類似
伴性遺伝の確率
Q36
ヒトの赤緑色覚異常はX染色体上の劣性遺伝子によって引き起こされる伴性遺伝である。赤緑色覚異常の男性と、色覚が正常で色覚異常の遺伝子を保持していない女性との間に生まれた娘が、赤緑色覚異常の表現型を示す確率として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
0
赤緑色覚異常はX染色体上の劣性遺伝子に起因する。色覚異常の父はX染色体に異常遺伝子を持つが、正常な母は2本のX染色体ともに正常遺伝子を持つ。この両親から生まれる娘は、父から異常遺伝子を含むX染色体を必ず受け継ぐが、母から正常なX染色体を受け継ぐため、ヘテロ接合体となり表現型は正常となる。したがって、娘が色覚異常を発現する確率は0である。
センター試験(2008年)類似
遺伝子の組み換え価
Q37
遺伝子AとBが連鎖しており、その間の組み換え価が20パーセントである個体(AB/ab)を自家受精させた場合、形成される配偶子のうち、組み換え型配偶子であるAbとaBの合計の割合はいくらか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
20パーセント
組み換え価が20パーセントである個体からは、親型配偶子(ABとab)がそれぞれ40パーセントずつ、組み換え型配偶子(AbとaB)がそれぞれ10パーセントずつ形成される。したがって、組み換え型配偶子であるAbとaBの合計は、10パーセント+10パーセント=20パーセントとなる。これは組み換え価の定義そのものと一致する。
センター試験(2019年)類似
伴性遺伝
Q38
茶と黒の対立遺伝子をヘテロに持つ雌の三毛猫と、黒の毛色を持つ雄を交配させた場合、生まれる子猫のうち、茶と黒の毛色を両方持つ雌が生まれる確率は何パーセントか。
★★★★ 難問
具体例
正答率 —
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✅ 正解
25
雌の三毛猫の遺伝子型をXBXb(B:黒、b:茶)、黒の雄をXBYとする。配偶子は雌からXBとXb、雄からXBとYが生じる。受精の結果、XBXB(黒雌)、XBY(黒雄)、XBXb(三毛雌)、XbY(茶雄)の4通りが等確率で生じる。したがって、三毛猫(XBXb)が生まれる確率は全体の4分の1である25パーセントとなる。
センター試験(2011年)類似
検定交雑
Q39
二つの遺伝子AとBが連鎖している個体(遺伝子型AaBb)を用いて組換え価を求める際、検定交雑を行う理由として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
ヘテロ接合体から生じる配偶子の種類と割合を、子の表現型から直接的に観察できるから
検定交雑の最大の利点は、劣性ホモ接合体側の配偶子が表現型に影響を与えない点にある。これにより、ヘテロ接合体側がどのような配偶子をどの程度の割合で形成したかを、次世代の表現型から直接読み取ることができる。二重ヘテロ接合体同士の交配では、両親の配偶子の組み合わせが複雑になり、組換え価の算出が困難になる。
センター試験(2008年)類似
染色体
Q40
真核生物の細胞内に存在し、DNAとタンパク質から構成され、遺伝情報を担う構造体として最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
染色体
真核生物の核内には、DNAがヒストンなどのタンパク質と結合した染色体が存在する。染色体は遺伝情報の保持と伝達を担う構造体であり、細胞分裂の際には凝縮して光学顕微鏡で観察可能な形態となる。中心体は細胞分裂時の紡錘体形成に関与するが遺伝物質そのものではなく、細胞壁や液胞は植物細胞等に特徴的な構造体である。
センター試験(2019年)類似
リーディング鎖とラギング鎖
Q41
DNA複製において、リーディング鎖とラギング鎖の合成様式に違いが生じる最大の理由はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
DNAポリメラーゼが5’末端から3’末端の方向にしか合成できないため
DNAの二本鎖は逆平行(一方の鎖が5’→3’なら、もう一方は3’→5’)に配置されています。DNAポリメラーゼは5’から3’方向にしかヌクレオチドを結合できないという制約があるため、複製フォークの進行方向に対して、片方の鎖は連続的に合成できますが、もう片方は逆方向に短い断片(岡崎フラグメント)を合成し、それらを連結する断続的なプロセスが必要となります。
センター試験(2017年)類似
細胞特異的な遺伝子発現
Q42
多細胞生物の体細胞において、同一のゲノムを持ちながら細胞の種類によって発現する遺伝子が異なる主な理由として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
細胞ごとに調節タンパク質の種類や量が異なるため
真核生物の体細胞は、発生の過程で分化しても基本的に同一のゲノムDNAを保持しています。特定の細胞で特定の遺伝子のみが転写されるのは、転写調節領域に結合する調節タンパク質の種類や細胞内での存在量が細胞ごとに異なるためです。これにより、細胞特異的なタンパク質が合成され、細胞の機能分化が維持されます。染色体の数やゲノムの塩基配列自体が細胞ごとに変化するわけではありません。
センター試験(2011年)類似
伴性遺伝
Q43
X染色体上の劣性遺伝子によって引き起こされる伴性遺伝に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
基礎
正答率 —
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✅ 正解
女性がその形質を示す場合、父親は必ずその形質を示す。
伴性遺伝において、X染色体上の劣性遺伝子による形質は、男性はX染色体を一本しか持たないため、その遺伝子を受け継げば必ず発現します。一方、女性が形質を示すには二本のX染色体両方に劣性遺伝子が必要です。そのうち一本は父親から受け継ぐため、形質を示す女性の父親は、そのX染色体上に当該遺伝子を持っていることになり、父親自身も必ずその形質を示すことになります。
共通テスト(2022年)類似
遺伝子組換え技術
Q44
プラスミドの環状DNA上に遺伝子Xと遺伝子Yが配置されている状況において、遺伝子組換え操作でベクターとしてプラスミドを利用する際の記述として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
制限酵素で切断したプラスミドに目的の遺伝子を挿入し、DNAリガーゼで連結して環状構造を再構築する。
プラスミドをベクターとして利用する場合、制限酵素で環状DNAを切断し、開いた部位に目的のDNA断片を挿入します。その後、DNAリガーゼによって切断端を結合させ、再び環状のプラスミドに戻すことで、宿主細胞内での複製や維持が可能となります。DNAヘリカーゼやプロモーターの操作は、この基本的な連結工程とは役割が異なります。
センター試験(2004年)類似
染色体の動原体
Q45
動物細胞の体細胞分裂において、染色体が細胞の中央に並び、紡錘糸が結合する部位として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
動原体
動原体は、染色体のセントロメア領域に形成されるタンパク質複合体であり、細胞分裂の中期において紡錘糸(微小管)が結合する足場となる。紡錘糸はここを介して染色体を牽引し、両極へと移動させる役割を担う。中心体は紡錘体を形成する中心的な構造体であり、核小体はリボソームRNAの合成場所、細胞板は植物細胞の分裂時に形成される構造であるため、これらは誤りである。
センター試験(2006年)類似
遺伝子の連鎖
Q46
遺伝子の連鎖がメンデルの独立の法則に従わない理由として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
連鎖している遺伝子は、減数分裂において同一の染色体とともに分配されるから
メンデルの独立の法則は、異なる形質を支配する遺伝子がそれぞれ異なる染色体上に存在し、減数分裂の際に独立して分配されることを前提としている。しかし、連鎖している遺伝子は同一の染色体上に存在するため、減数分裂の過程でセットとなって配偶子へ分配される。そのため、個々の遺伝子が独立して分離する確率が崩れ、次世代の表現型比に影響を与える。
センター試験(2005年)類似
常染色体上の優性遺伝
Q47
ある常染色体上の優性遺伝子によって決まる形質を持つ個体について、その遺伝的背景として正しい説明はどれか。
★★ 基本
背景
正答率 —
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✅ 正解
形質が発現している個体は、少なくとも一方の親がその形質を発現している。
優性遺伝子による形質は、対立遺伝子の少なくとも一方が優性遺伝子であれば発現します。形質が発現している個体は、その遺伝子を親から受け継いでいるため、親の少なくとも一方はその遺伝子を保有し、形質を発現しているはずです。一方、形質が発現していない個体同士から突然変異等を除いて形質が発現する可能性は低く、祖父母全員が発現している必要もありません。
センター試験(2010年)類似
染色体
Q48
真核細胞の核内に存在し、DNAとタンパク質から構成され、遺伝情報を次世代へ伝える役割を担う構造体として最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
染色体
染色体は、細胞分裂の際にDNAが凝縮して形成される構造体であり、遺伝情報の保持と分配において中心的な役割を果たす。一方、星状体は細胞分裂時に中心体から伸びる微小管の集合体であり、液胞は細胞内の物質貯蔵や浸透圧調節を行う細胞小器官、ゴルジ体はタンパク質の修飾や輸送を担う細胞小器官である。これらはDNAを主成分として遺伝情報を保持する構造体ではない。
センター試験(2013年)類似
ファージのタンパク質合成
Q49
ハーシーとチェイスが行った実験において、バクテリオファージのタンパク質とDNAをそれぞれ放射性同位体で標識し、大腸菌に感染させた。この実験から導き出される結論として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
ファージのDNAが大腸菌内に注入され、タンパク質合成の鋳型となる
ハーシーとチェイスは、タンパク質を硫黄(35S)、DNAをリン(32P)で標識して実験を行った。その結果、大腸菌内に侵入したのはリンで標識されたDNAであり、タンパク質は細胞外に残ることが示された。このことから、遺伝物質がDNAであることが証明され、注入されたDNAが細胞内でタンパク質合成の指示を出すことが明らかとなった。
センター試験(2016年)類似
PCR法
Q50
PCR法において、DNAポリメラーゼを用いて特定のDNA領域を増幅させる際、1サイクルごとにDNA量が2倍になるものとする。この反応を10サイクル繰り返した場合、理論上のDNA量は開始時の約何倍になるか。最も適切なものを選べ。
★★ 基本
具体例
正答率 —
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✅ 正解
約1000倍
PCR法はDNAの特定の領域を指数関数的に増幅させる技術である。DNA量はサイクルごとに倍増するため、nサイクル後の増幅倍率は2のn乗倍となる。10サイクル繰り返した場合、2の10乗倍となり、これは1024倍である。したがって、選択肢の中では約1000倍が最も妥当な数値である。
センター試験(2004年)類似
伴性遺伝の確率
Q51
血液凝固に異常がある息子を持つ正常な表現型の夫婦がいる。この夫婦の間に次に生まれる男子が、血液凝固に異常を持つ可能性として最も適当なものはどれか。なお、この形質はX染色体上の劣性遺伝子による伴性遺伝に従うものとする。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
2分の1
息子が血液凝固異常であることから、母親は正常な表現型だが、X染色体上に異常遺伝子を持つ保因者である。父親は正常である。この夫婦から生まれる男子は、母親から正常なX染色体を受け継ぐか、異常遺伝子を持つX染色体を受け継ぐかの2通りが等確率で生じる。したがって、次に生まれる男子が血液凝固異常となる確率は2分の1である。
共通テスト(2022年)類似
転写の仕組み
Q52
DNAの二本鎖構造において、遺伝子Yの転写が開始される際、RNAポリメラーゼが結合する領域および転写の仕組みに関する記述として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
RNAポリメラーゼはプロモーター領域に結合し、鋳型鎖を3’末端から5’末端の方向に読み進めてRNAを合成する。
RNAポリメラーゼは遺伝子の転写開始点の上流にあるプロモーター領域に結合する。その後、DNAの二本鎖を解き、鋳型鎖を3’から5’の方向に読み進めることで、5’から3’の方向に新しいRNA鎖を伸長させる。DNAポリメラーゼは複製に関与する酵素であり、転写には関与しない。また、転写は一方の鎖のみを鋳型として行われる。
センター試験(2014年)類似
組換え価の算出
Q53
ある遺伝実験で、F2世代の雄の表現型を調査したところ、組換え型である個体の割合がそれぞれ3.6パーセントと5.5パーセントであった。この2つの遺伝子間の組換え価として最も適切な値はどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
9.1パーセント
組換え価は、組換えによって生じた配偶子の割合の総和として定義される。問題文にある2つの組換え型個体の割合(3.6パーセントと5.5パーセント)は、それぞれ異なる組換え型配偶子の出現頻度を示している。これらを合計することで、全配偶子に対する組換え型配偶子の割合が求められ、3.6 + 5.5 = 9.1パーセントとなる。
センター試験(2007年)類似
複対立遺伝子
Q54
ヒトのABO式血液型の遺伝において、A遺伝子とB遺伝子の関係性として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
AとBは互いに共優性であり、両方の形質が現れる
ABO式血液型において、A遺伝子とB遺伝子はO遺伝子に対して優性である。一方で、A遺伝子とB遺伝子の間には優劣関係がなく、両方の形質が発現する共優性の関係にある。そのため、遺伝子型がABである個体は、A抗原とB抗原の両方を持つAB型となる。
共通テスト(2021年)類似
真核生物の遺伝子発現
Q55
真核生物の細胞分化において、遺伝子発現が制御される仕組みとして正しい説明はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
調節遺伝子の働きにより、特定の細胞で必要なタンパク質のみが選択的に合成される。
多細胞生物の各細胞は同一のゲノムを持ちますが、調節遺伝子の発現パターンが細胞ごとに異なるため、合成されるタンパク質の種類が異なります。これにより細胞の分化が実現されます。DNAポリメラーゼは複製に関与する酵素であり、転写を行うのはRNAポリメラーゼです。また、リボソームは細胞質に存在し、核内へ移動することはありません。
センター試験(2011年)類似
ヒトの耳あかの遺伝
Q56
ウエット型(ヘテロ接合体)の親同士から子供が生まれたとき、その子供がドライ型である確率はいくらか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
25%
ウエット型を優性遺伝子W、ドライ型を劣性遺伝子wとすると、ヘテロ接合体の親はともにWwの遺伝子型を持つ。この両親から生まれる子供の遺伝子型の分離比は、WW:Ww:ww=1:2:1となる。このうち、劣性形質であるドライ型(ww)が現れる確率は、全体の4分の1である25%となる。
センター試験(2015年)類似
DNAの増幅
Q57
ある実験において、0.01マイクログラムのDNAを鋳型としてポリメラーゼ連鎖反応を行い、反応終了後に0.1グラムのDNA断片を得た。このとき、DNA断片の増幅倍率として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
10の7乗倍
増幅倍率は、反応後のDNA量(0.1グラム=100,000マイクログラム)を反応前のDNA量(0.01マイクログラム)で割ることで求められる。100,000 / 0.01 = 10,000,000となり、これは10の7乗倍に相当する。PCRでは指数関数的な増幅により、わずかな初期量から短時間で大量のDNAを得ることが可能である。
センター試験(2007年)類似
血液型の遺伝
Q58
ABO式血液型の遺伝に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
A遺伝子とB遺伝子は、O遺伝子に対して優性である。
ABO式血液型は複対立遺伝子による遺伝であり、A遺伝子とB遺伝子は共優性で、どちらもO遺伝子に対して優性である。そのため、遺伝子型がAOであればA型、BOであればB型、OOであればO型となる。AB型はA遺伝子とB遺伝子の両方が発現した状態であり、血液型は遺伝的に決定されるため環境要因では変化しない。
センター試験(2008年)類似
染色体を複製するための酵素
Q59
細胞分裂の準備期である間期において、核内で染色体が複製される生物学的意義として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
娘細胞に同一の遺伝情報を正確に受け継がせるため
染色体の複製は、細胞分裂によって生じる二つの娘細胞が、親細胞と同一の遺伝情報を持つために必須のプロセスです。DNAポリメラーゼなどの酵素群が核内で働くことで、遺伝情報の正確なコピーが作成されます。酸素消費や光合成、消化といった代謝機能は細胞の生存やエネルギー獲得に関わりますが、染色体複製の直接的な目的ではありません。
共通テスト(2023年)類似
転写調節領域の突然変異
Q60
遺伝子重複によって生じた遺伝子の片方の転写調節領域に突然変異が起こった場合、その遺伝子の発現に関して最も適切な説明はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
その遺伝子が本来とは異なる組織やタイミングで発現するようになることがある。
遺伝子重複により生じた遺伝子の転写調節領域に変異が蓄積すると、その遺伝子の発現時期や発現部位が変化することがある。タンパク質をコードする領域の変異とは異なり、転写調節領域の変異は発現の制御機構に影響を与える。これにより、重複した遺伝子が元の遺伝子とは異なる組織で発現するようになり、新たな機能分化や適応進化の基盤となることが知られている。
体内環境の維持(51問)の一問一答問題
共通テスト(2021年)類似
グルコースの吸収
Q1
乳糖が分解されずに大腸へ到達した際、腹部膨満感や下痢が引き起こされる生理学的な理由として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
大腸内の浸透圧が上昇し、腸管からの水分吸収が阻害されるとともに、細菌による発酵でガスが発生するため。
乳糖が小腸で分解・吸収されないまま大腸に到達すると、腸管内の溶質濃度が高まり浸透圧が上昇します。これにより、浸透圧のバランスを保とうとして腸管内へ水分が引き寄せられ、結果として水分吸収が阻害されて下痢が生じます。加えて、大腸内細菌が乳糖を分解する際に二酸化炭素などのガスを発生させるため、腹部膨満感が引き起こされます。
センター試験(2012年)類似
海水産硬骨魚の浸透圧調節
Q2
海水産硬骨魚が体液の浸透圧を一定に保つための生理的適応として、最も適切な記述はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
海水を飲んで水分を補給し、鰓から塩分を能動的に排出する。
海水産硬骨魚の体液は海水よりも低張であるため、浸透圧差により体表や鰓から水分が失われやすい。この脱水を防ぐために海水を飲んで水分を摂取し、同時に摂取した過剰な塩分を鰓の塩類細胞から能動的に排出することで、体液の恒常性を維持している。また、腎臓では水分損失を最小限にするため、少量の尿を排出する。
センター試験(2013年)類似
自律神経系
Q3
動物の内部環境を無意識的に調節する自律神経系に関する記述として、最も適当なものを次の中から選べ。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
自律神経系は交感神経と副交感神経から構成され、多くの器官に対して拮抗的に作用する。
自律神経系は末梢神経系の一部であり、内臓や血管の働きを無意識的に調節する。交感神経は活動時や緊張時に働き、副交感神経は休息時や食事時に働く。これら二つの神経は多くの器官に対して拮抗的に作用し、内部環境の恒常性を維持している。副交感神経の末端からはアセチルコリンが分泌され、交感神経の末端からは主にノルアドレナリンが分泌される。
センター試験(2005年)類似
ボツリヌス菌
Q4
ボツリヌス菌が産生する毒素の特性と、食中毒予防の観点から正しい説明はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
ボツリヌス菌の毒素は熱に弱いため、食品を十分に加熱することで無毒化できる。
ボツリヌス毒素はタンパク質であり、熱に対して非常に不安定である。そのため、食品を加熱処理することで毒素を失活させることが可能である。ただし、ボツリヌス菌自体が形成する芽胞は熱に強く、通常の加熱では死滅しないため、芽胞の増殖を防ぐための環境管理が重要となる。真空包装は酸素を遮断するため、むしろ嫌気性菌であるボツリヌス菌の増殖を許す環境となり得る。
センター試験(2005年)類似
被験者の血糖調節状態
Q5
被験者X、Y、Zの血糖調節状態に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
被験者Xは、インスリン分泌とインスリン反応の両方が正常に機能している。
血糖調節は、膵臓から分泌されるインスリンが標的細胞の受容体に結合し、グルコースの取り込みを促進することで行われる。被験者Xは正常な調節機能を持つ。被験者Yはインスリン分泌不全であり、被験者Zはインスリン抵抗性(受容体等の反応性低下)を示す。したがって、正常な機能を持つのはXのみである。YやZでは細胞へのグルコース取り込みが阻害され、高血糖状態が引き起こされる。
センター試験(2006年)類似
脂質の吸収経路
Q6
脂質の吸収と輸送に関する記述として、誤っているものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
小腸で吸収された脂質は、すべて門脈を通って肝臓に運ばれる。
脂質の吸収経路において、門脈は主に糖やアミノ酸などの水溶性栄養素を運ぶ経路です。脂質はリンパ管(乳び管)から胸管を経て血液循環系に合流するため、小腸で吸収された脂質がすべて門脈を通るという記述は誤りです。この経路の違いは、栄養素の代謝や運搬における生理学的な重要な区別となります。
センター試験(2014年)類似
海水魚の塩類排出
Q7
海水生硬骨魚における塩類排出の生理学的意義として、正しい説明はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
えらでの能動輸送は、体内の水分を保持しつつ過剰な塩類を排出するために不可欠である。
海水生硬骨魚は常に脱水と塩類の過剰摂取という環境ストレスにさらされている。えらでの能動輸送による塩類排出は、体液の浸透圧を海水より低く保つために必須のプロセスである。もしこの機構が働かなければ、体液の塩分濃度が上昇し、細胞の正常な機能が維持できなくなる。能動輸送はエネルギーを消費するが、恒常性維持には不可欠な反応である。
センター試験(2006年)類似
体液の循環
Q8
ヒトの体内におけるリンパ液の循環と血液循環の合流点として、最も適切な部位はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
鎖骨下静脈付近
リンパ管は全身の組織から回収されたリンパ液を運び、最終的に胸管などを経て、左右の鎖骨下静脈付近で血液循環系に合流する。リンパ液は血液循環のような閉鎖的な循環系とは異なり、組織から一方通行で静脈系に戻る仕組みである。なお、リンパ節は免疫に関与する組織であり、赤血球の生成は行われない。
センター試験(2006年)類似
体液の循環
Q9
リンパ液およびリンパ管の機能に関する記述として、誤っているものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
リンパ液の循環系には体循環と肺循環の区分が存在する
体循環と肺循環という区分は、心臓を起点として血液が全身と肺を巡る血液循環系に適用される用語である。リンパ液は組織から回収されて静脈系へ合流する一方通行の経路をたどるため、血液循環系のような循環の区分は存在しない。リンパ管は組織液を回収し、リンパ節で免疫応答を行う重要な役割を担っている。
センター試験(2017年)類似
ペプチドホルモンのシグナル伝達
Q10
ペプチドホルモンが細胞膜上の受容体に結合した後の一般的な反応として、正しいものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
受容体との結合により、細胞内の二次メッセンジャーの濃度が変化し、酵素の活性が調節される。
ペプチドホルモンは細胞膜を通過できないため、膜上の受容体に結合することでシグナルを伝達する。この結合は、細胞内の情報伝達系を活性化し、二次メッセンジャー(cAMPなど)の濃度変化や、タンパク質リン酸化酵素の活性化を引き起こす。これにより、細胞の代謝や機能が迅速に調節される。
センター試験(2013年)類似
腎臓の血管構造
Q11
糸球体における原尿生成の仕組みに関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
糸球体内の血圧が高いため、血漿成分がボーマンのうへ濾過される。
糸球体は輸入細動脈と輸出細動脈に挟まれており、構造上、血圧が高まりやすい。この高い血圧を利用して、血液中の水やグルコース、アミノ酸、無機塩類などの小さな分子をボーマンのうへ押し出すのが濾過の原理である。タンパク質や血球は大きすぎて濾過膜を通過できないため、原尿には含まれない。また、血液は腎動脈から供給される。
センター試験(2013年)類似
腎臓の血管構造
Q12
腎臓に接続する3本の管のうち、生成された尿を膀胱へと運ぶ管の名称として正しいものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
輸尿管
腎臓は血液を濾過して老廃物を排出する器官であり、腎動脈から流入した血液は糸球体で濾過される。その後、腎細管での再吸収を経て生成された尿は、輸尿管を通って膀胱へと送られる。腎静脈は、濾過と再吸収を終えた血液を腎臓から心臓方向へ運び出す血管である。腎細管は腎臓内部の構造であり、管として外部へ尿を運ぶものではない。
センター試験(2005年)類似
コレラの予防
Q13
感染症とその主な感染経路の組み合わせとして、コレラの特性に最も近いものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
コレラ:汚染された水や食物を介した経口感染
コレラはコレラ菌が消化管に侵入することで感染する経口感染症である。一方、日本脳炎は蚊が媒介し、結核は飛沫核を吸い込む空気感染や飛沫感染が主経路となる。ペストはノミによる媒介や飛沫感染など多様な経路を持つが、コレラの感染経路として最も正確に記述されているのは選択肢の通りである。
センター試験(2004年)類似
アンモニアの解毒と排出
Q14
なぜヒトなどの哺乳類は、アンモニアをそのまま排出せず、わざわざエネルギーを消費して尿素に変換してから排出するのか。その理由として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
アンモニアは毒性が強く、そのままでは体内に蓄積できないため。
アンモニアは細胞の代謝活動で生じるが、非常に毒性が高い。そのため、生物はアンモニアをそのまま体内に留めておくことができない。哺乳類は、エネルギーを消費してでも毒性の低い尿素に変換することで、体内の安全を確保しつつ効率的に窒素廃棄物を体外へ排出する進化を遂げた。尿素は水溶性が高く、腎臓での処理に適している。
センター試験(2012年)類似
バソプレシンの作用
Q15
大量の発汗により体液の浸透圧が上昇した際、生体内で起こる反応として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
バソプレシンの分泌が促進され、尿量が減少する
発汗によって体液の浸透圧が上昇すると、視床下部の浸透圧受容器がこれを感知し、脳下垂体後葉からのバソプレシン分泌を促進する。分泌されたバソプレシンは腎臓の集合管に作用して水分の再吸収を促すため、尿の生成量が減少し、体液の浸透圧を低下させて恒常性を維持しようとする。
センター試験(2005年)類似
デンプンの消化酵素
Q16
ヒトの消化管内において、デンプンを最終的にグルコースまで分解する過程で働く酵素の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
アミラーゼとマルターゼ
デンプンは多糖類であり、まず唾液や膵液に含まれるアミラーゼによってマルトース(麦芽糖)にまで分解される。その後、小腸の微絨毛に存在するマルターゼがマルトースを分解し、単糖であるグルコースへと変換する。ペプシンやペプチダーゼはタンパク質の分解に、リパーゼは脂肪の分解に関与する酵素であり、デンプンの消化には関与しない。
センター試験(2014年)類似
変態を制御する内分泌器官
Q17
カエルの変態を制御する内分泌系に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
脳下垂体から分泌されるホルモンが甲状腺を刺激し、甲状腺ホルモンの分泌を促すことで変態が誘導される。
カエルの変態は、甲状腺ホルモンによって誘導される現象である。この甲状腺ホルモンの分泌は、脳下垂体から分泌される刺激ホルモンによって調節されている。したがって、脳下垂体と甲状腺は変態を制御する内分泌系として密接に関連しており、どちらの器官が欠損しても正常な変態は進行しない。この仕組みは、動物の恒常性維持における内分泌系の階層的な制御構造の一例である。
センター試験(2006年)類似
血液の凝固
Q18
血液を試験管に入れて放置した際に生じる現象に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
血液が凝固すると、血球とフィブリンが絡み合った血餅と、上澄み液である血清に分離する。
血液凝固は、フィブリノーゲンがフィブリンに変化し、血球を絡め取って血餅を形成する現象である。この際、凝固因子が消費された後の上澄み液を血清と呼ぶ。一方、クエン酸ナトリウムなどの凝固阻止剤を加えると、凝固因子が働かなくなり、遠心分離によって血球と血漿に分離する。血漿は凝固因子を含んでいる点が血清と異なる。また、凝集は抗原抗体反応によるものであり、凝固とは原理が異なる。
センター試験(2004年)類似
腎臓による尿生成
Q19
腎臓の機能に関する記述として、誤っているものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
腎細管から原尿が生成される。
原尿が生成される場所は腎細管ではなく、糸球体からボーマンのうにかけての腎小体である。腎細管の主な役割は、原尿から必要な成分(水、グルコース、無機塩類など)を血液中に戻す再吸収である。したがって、腎細管から原尿が生成されるという記述は誤りである。
センター試験(2004年)類似
タンパク質の代謝産物
Q20
タンパク質が体内で分解・代謝される際に生じる物質のうち、デンプンや脂肪の代謝からは生じない物質として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
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✅ 正解
アンモニア
タンパク質は窒素を含む有機化合物であり、分解過程でアミノ基が脱離することでアンモニアが生成されます。対照的に、デンプンはグルコースが重合した糖質であり、脂肪はグリセリンと脂肪酸からなる脂質であるため、これらは炭素、水素、酸素のみを主成分としています。したがって、これらの代謝産物には窒素を含むアンモニアは含まれません。
センター試験(2005年)類似
カルシウムとリンの生理的役割
Q21
カルシウムとリンの生体内での性質に関する記述として、誤っているものはどれか。
★★ 基本
背景
正答率 —
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✅ 正解
カルシウムとリンは、生体内で分解されてエネルギーを放出する栄養素である。
カルシウムとリンは無機質(ミネラル)であり、炭水化物や脂質、タンパク質のように体内で分解されてエネルギー源(ATP産生など)になることはありません。これらは主に骨や歯の構成成分として、生体の構造を支える役割を担っています。したがって、エネルギー源であるとする記述は誤りです。
センター試験(2005年)類似
デンプンの消化酵素
Q22
デンプンの消化に関する記述として、誤っているものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
ペプシンは胃液に含まれ、デンプンを直接分解してグルコースにする。
ペプシンは胃液に含まれるタンパク質分解酵素であり、デンプンの分解には関与しない。デンプンの消化は口腔内のアミラーゼから始まり、小腸でのマルターゼによる分解を経て、最終的にグルコースとして吸収される。したがって、ペプシンがデンプンを分解するという記述は誤りである。
センター試験(2014年)類似
変態を制御する内分泌器官
Q23
オタマジャクシからカエルへの変態を人為的に阻害する実験として、最も効果的な処置はどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
脳下垂体を除去し、甲状腺への刺激伝達を遮断する。
カエルの変態には甲状腺ホルモンが不可欠である。脳下垂体は甲状腺を刺激してホルモン分泌を促す役割を担っているため、脳下垂体を除去すると甲状腺ホルモンの分泌が著しく低下し、変態が正常に進行しなくなる。他の選択肢に挙げられた副腎や肝臓、視神経は、変態の直接的な制御において脳下垂体と甲状腺の連携ほど決定的な役割を果たさない。
センター試験(2012年)類似
バソプレシンの作用
Q24
哺乳類の体液の恒常性維持において、バソプレシンが腎臓の集合管に作用した際に起こる生理現象として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
水分の再吸収を促進し、体液の浸透圧を下げる
バソプレシンは脳下垂体後葉から分泌されるホルモンであり、腎臓の集合管における水分の再吸収を促進する働きを持つ。この作用により、尿として排出される水分量が減少し、体内に水分が保持されるため、結果として上昇していた体液の浸透圧を低下させ、正常な状態へと戻す調節が行われる。
センター試験(2013年)類似
血糖量の調節
Q25
血糖量調節において、グルカゴンが肝臓に作用した際に引き起こされる代謝変化として正しいものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
グリコーゲンが分解され、血中のグルコース濃度が上昇する。
グルカゴンはすい臓のA細胞から分泌されるホルモンであり、肝臓の細胞膜にある受容体に結合することで、細胞内の酵素を活性化させる。これにより、貯蔵されていたグリコーゲンがグルコースへと分解され、血液中に放出される。この結果、低下していた血糖量が正常な範囲まで上昇する。インスリンとは逆に、血糖値を上昇させる役割を担う。
センター試験(2006年)類似
血液凝固のメカニズム
Q26
血液凝固の過程において、トロンビンが触媒として働き、水溶性のタンパク質であるフィブリノーゲンを繊維状のタンパク質に変化させることで血餅を形成する。このとき生成される繊維状のタンパク質はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
フィブリン
血液凝固の最終段階では、酵素であるトロンビンが作用して、血漿中に溶けているフィブリノーゲンを不溶性の繊維状タンパク質であるフィブリンへと変化させます。このフィブリンが網目状の構造を形成し、赤血球や血小板などの血球成分を絡め取ることで血餅が作られ、傷口が塞がれます。プロトロンビンはトロンビンの前駆体であり、ヘモグロビンは酸素運搬に関与するタンパク質です。
センター試験(2004年)類似
アンモニアの解毒と排出
Q27
タンパク質の代謝過程で生じる有害なアンモニアを、肝臓において毒性の低い尿素へと変換する一連の代謝経路の名称として最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
オルニチン回路
タンパク質やアミノ酸の代謝によって生じるアンモニアは細胞に対して強い毒性を持つ。脊椎動物の肝臓では、このアンモニアを二酸化炭素と結合させ、毒性の低い尿素に変換する代謝経路であるオルニチン回路が機能している。生成された尿素は血液によって腎臓へ運ばれ、最終的に尿として体外へ排出されることで、体内の恒常性が維持されている。
センター試験(2010年)類似
酸素解離曲線
Q28
酸素解離曲線において、ヘモグロビンとミオグロビンの特性に関する記述として最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
ヘモグロビンの曲線はS字状であり、酸素濃度が低い組織で効率よく酸素を放出する。
ヘモグロビンの酸素解離曲線はS字状を描くため、酸素濃度が低下する組織において結合割合が急激に減少し、効率よく酸素を放出する性質がある。一方、ミオグロビンの曲線は左側に寄った双曲線に近い形状であり、低い酸素濃度でも高い結合割合を維持する。このため、筋肉組織など酸素濃度が低い場所では、ヘモグロビンから離れた酸素をミオグロビンが受け取り、保持することができる。
センター試験(2011年)類似
脊椎動物のヘモグロビン
Q29
脊椎動物の体内におけるヘモグロビンの生理的役割に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
酸素と可逆的に結合し、全身の組織へ酸素を供給する。
ヘモグロビンは酸素濃度が高い場所で酸素と結合し、酸素濃度が低い組織で酸素を解離するという可逆的な性質を持つ。この性質により、効率的な酸素運搬が可能となっている。有機物の分解やエネルギー産生は主にミトコンドリアで行われる呼吸の過程であり、光エネルギーの利用はクロロフィルによる光合成の過程である。アントシアニンは主に植物細胞の液胞に存在する。
センター試験(2018年)類似
抗体の可変部
Q30
抗体と抗原の特異的な結合に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
抗体の可変部は、遺伝子の再構成により多様な立体構造をとることで特定の抗原を認識する。
抗体の特異性は、可変部のアミノ酸配列の違いによって生じる立体構造の多様性に由来します。1個のB細胞は通常1種類の抗原を認識する抗体のみを産生し、抗原と抗体の結合は非共有結合的な相互作用によるもので、ペプチド結合の切断や再結合を伴う化学変化ではありません。この特異的な認識機構により、免疫系は自己と非自己を厳密に識別し、特定の病原体を効率的に排除できます。
生殖と発生(87問)の一問一答問題
センター試験(2007年)類似
ウニの卵割
Q1
ウニの発生過程において、受精卵が卵割を繰り返して桑実胚を経て胞胚に至るまでの特徴として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
卵割が進むにつれて、各割球の大きさはほぼ均等に小さくなる。
ウニの卵は卵黄が均一に分布する等黄卵であるため、卵割によって生じる割球の大きさはほぼ均等である。卵割期には細胞分裂の合間に細胞の成長が伴わないため、分裂を繰り返すたびに細胞の総数は増えるが、個々の細胞の大きさは小さくなっていく。カエルの卵のような端黄卵では、卵黄の分布の偏りにより割球の大きさに差が生じるが、ウニではそのような現象は見られない。
センター試験(2008年)類似
ウニの卵の発生特性
Q2
ウニの卵の発生に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
ウニの卵は調節卵であり、2細胞期に割球を分離しても、それぞれの割球から完全なプルテウス幼生が発生する。
ウニの卵は典型的な調節卵である。調節卵とは、発生の初期段階において割球を分離しても、それぞれの割球が正常な胚へと発生する能力を持つ卵のことである。これに対し、ホヤの卵のように割球を分離すると特定の部位を欠いた胚になる卵はモザイク卵と呼ばれる。ウニの場合、2細胞期に分離しても、それぞれの割球から完全なプルテウス幼生が形成されることが実験的に示されている。
センター試験(2012年)類似
無性生殖
Q3
多細胞生物における無性生殖の具体例として、植物の栄養器官(根、茎、葉など)から新しい個体が生じる現象を何と呼ぶか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
栄養生殖
植物が根、茎、葉などの栄養器官から新しい個体をつくる無性生殖の方法を栄養生殖と呼びます。出芽は親の体の一部が膨らんで新しい個体になる方法(ヒドラや酵母など)であり、分裂は細胞が分かれる方法(アメーバやゾウリムシなど)です。これらはすべて、配偶子の合体を伴わない無性生殖の一形態として分類されます。
センター試験(2005年)類似
胎児の発生過程
Q4
ヒトの発生過程において、受精後8週目頃の胎児の身体的特徴として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
身長に対する頭の大きさの割合が約4分の1である
ヒトの発生初期においては、脳をはじめとする中枢神経系が他の器官に先駆けて急速に発達する。そのため、受精後8週目頃の胎児は、体全体に対して頭部が占める割合が非常に大きく、身長のおよそ4分の1に達する。この時期を過ぎると、相対的に体幹や四肢の成長が顕著になり、頭部の割合は徐々に低下していく。
センター試験(2012年)類似
無性生殖
Q5
無性生殖が有性生殖と比較して、生物の生存戦略上どのような特徴を持つかについて述べた文として最も適当なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
配偶子を探す必要がなく、短期間で効率的に個体数を増やすことができる。
無性生殖は、配偶子を形成したり、相手を探して交配したりするコストがかからないため、環境が安定している条件下では短期間で効率的に個体数を増やすことができます。しかし、遺伝的な多様性が生じにくいため、環境が急激に変化した場合や新しい病原体が出現した場合には、集団全体が全滅するリスクを伴うという側面もあります。
センター試験(2015年)類似
タンパク質Yの機能
Q6
発生過程において、タンパク質Yがタンパク質Xの働きを抑制することで生じる生物学的な意義として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
分化能Mを持つ割球の範囲を適切に制限する
タンパク質Yは、タンパク質Xの働きを抑制する因子として機能します。実験においてタンパク質Yを欠損させると分化能Mを持つ領域が拡大することから、タンパク質Yの本来の役割は、タンパク質Xの作用を抑えることで分化能Mを持つ細胞の分布範囲を限定し、正常な発生パターンを維持することであると結論付けられます。
センター試験(2011年)類似
ウニの卵割
Q7
ウニの卵割に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
細胞の大きさは分裂ごとに小さくなり、核あたりのDNA量は分裂周期ごとに倍加と半減を繰り返す。
ウニの卵割では、胚全体の大きさは変わらないまま細胞質分裂を繰り返すため、個々の細胞の大きさは次第に小さくなる。一方で、細胞分裂の準備期である間期にはDNAの複製が行われるため、核あたりのDNA量は分裂前に倍加し、分裂によって娘細胞に分配されることで元の量に半減するというサイクルを繰り返す。
センター試験(2007年)類似
被子植物の花粉
Q8
被子植物の生殖過程における花粉母細胞と減数分裂に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
花粉母細胞は2倍体であり、減数分裂を経て半数体の花粉四分子を生じる。
被子植物の花粉形成において、葯の中にある花粉母細胞は2倍体(2n)の細胞である。これが減数分裂を行うことで、染色体数が半減した半数体(n)の花粉四分子が生じる。その後、花粉四分子はそれぞれ個別の花粉へと成熟する。一方、受精によって生じる胚は、精細胞(n)と卵細胞(n)が融合するため2倍体(2n)となり、花粉母細胞の染色体数と等しくなる。
センター試験(2004年)類似
予定運命の誘導
Q9
ウニの発生において、16細胞期の胚から小割球を分離し、中割球と組み合わせた際に観察される現象として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
小割球が中割球に対して働きかけ、中割球の予定運命を変化させて内胚葉を誘導する。
ウニの発生において、小割球は胚の極性を決定し、隣接する細胞に対して誘導能を持つことが知られています。実験的に小割球を中割球と組み合わせると、本来は別の組織になるはずの中割球が小割球からのシグナルを受け取り、内胚葉へと分化する運命転換が起こります。これは発生における細胞間相互作用の典型的な例であり、予定運命の誘導と呼ばれます。
センター試験(2016年)類似
タンパク質による発生運命の決定
Q10
野生型の4細胞期胚において、分化能Mを持つ割球が形成されるために必要な条件として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
タンパク質Xとタンパク質Yの両方がその割球に共存すること
発生過程において、特定の分化能を持つ細胞の運命決定には、細胞内のタンパク質の局在が重要な役割を果たす。本事例では、タンパク質Xとタンパク質Yが重なって存在する領域と、分化能Mを持つ割球の分布が一致している。突然変異体を用いた解析により、いずれか一方のタンパク質が欠損すると分化能を持つ割球が形成されないことから、両者の共存が分化能の獲得に必須であると結論付けられる。
センター試験(2010年)類似
減数分裂における染色体数
Q11
テッポウユリの体細胞の染色体数が24本であるとき、減数分裂の第一分裂中期および第二分裂中期に細胞内で観察される染色体数の組み合わせとして最も適当なものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
第一分裂中期:24本、第二分裂中期:12本
テッポウユリの体細胞の染色体数は24本であり、これは相同染色体が対になった状態である。減数分裂の第一分裂中期では、相同染色体が対合した状態で赤道面に並ぶため、染色体数は24本のまま維持される。その後、第一分裂で相同染色体が分離し、娘細胞の染色体数は半数となる。したがって、第二分裂中期には12本の染色体が赤道面に並ぶことになる。
センター試験(2006年)類似
受精のメカニズム
Q12
ヒトの受精において、精子の核が卵の核と合体するタイミングとして最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
二次卵母細胞が減数第二分裂を完了し、卵として成熟した後
ヒトの受精では、精子は減数第二分裂の中期で停止している二次卵母細胞に侵入する。その後、精子の刺激を受けて二次卵母細胞が減数第二分裂を完了し、卵として成熟した段階で、精子の核と卵の核が合体する。この過程を経て、受精卵は正常な二倍体の染色体数を持つことになる。
センター試験(2015年)類似
タンパク質Yの機能
Q13
発生過程におけるタンパク質Xとタンパク質Yの相互作用に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
タンパク質Yは、タンパク質Xの働きを抑制することで、特定の細胞群の分化能を空間的に限定している
発生における細胞の分化や領域の決定には、特定の因子の働きを抑制する制御機構が重要です。本事例では、タンパク質Yがタンパク質Xの働きを抑制することで、分化能Mを持つ細胞の範囲を適切に制御しています。これは発生過程において、特定の領域で細胞の性質を維持または制限するための典型的な制御様式です。
センター試験(2013年)類似
ウニの受精と受精膜の形成
Q14
ウニの受精において、精子の侵入に伴う卵内カルシウム濃度の上昇と受精膜の形成に関する記述として最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
卵内カルシウム濃度の上昇が引き金となって受精膜が形成される。
ウニの受精では、精子が卵に侵入すると、卵細胞内のカルシウムイオン濃度が急激に上昇する。この濃度上昇がシグナルとなり、卵表層の表層粒が放出されることで受精膜が形成される。実験的にカルシウム濃度の上昇を阻害すると受精膜の形成が起こらないことから、この濃度上昇は受精膜形成に必須のプロセスである。
センター試験(2006年)類似
器官の形成と成長
Q15
ヒトの個体発生において、受精後から出生までの期間に基本的な形態が形成されるものの、生殖機能として成熟するのは思春期以降である器官はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
精巣
ヒトの発生過程において、精巣は胎児期の比較的初期に基本的な解剖学的構造が形成されます。しかし、精子形成や男性ホルモンの分泌といった生殖機能が本格的に成熟するのは、出生後から長い期間を経て、第二次性徴が現れる思春期以降となります。他の選択肢であるすい臓や腎臓、大脳などは、出生時にはすでに機能的な成熟が進んでおり、思春期を待たずに生命維持や代謝の主要な役割を担っています。
センター試験(2009年)類似
精子のDNA量
Q16
ある生物の肝臓細胞の核1個当たりのDNA量が6.6であるとき、減数分裂を経て形成された精子の核1個当たりのDNA量として最も妥当な数値はどれか。
★ やさしい
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
3.3
体細胞である肝臓の細胞は、減数分裂を行わないため2nのDNA量を持つ。一方、精子は減数分裂を経て形成されるため、そのDNA量は体細胞の半分(n)になる。したがって、肝臓細胞のDNA量が6.6であれば、精子のDNA量はその半分の値である3.3となる。
センター試験(2017年)類似
棘皮動物の発生
Q17
ヒトデなどの棘皮動物の発生過程において、原腸胚の原口が将来どのような器官になるか、最も適切なものを選べ。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
肛門
ヒトデなどの棘皮動物は、発生の過程で原口が肛門になる新口動物に分類される。これに対し、節足動物や軟体動物などの旧口動物では、原口が将来の口となる。この発生様式の違いは、動物の系統進化を考える上で重要な指標であり、棘皮動物は脊椎動物と同じ新口動物のグループに含まれる。
共通テスト(2021年)類似
眼の形成とタンパク質Xの空間的分布
Q18
発生の過程でタンパク質Xの分布領域が消失した場合、脊椎動物の胚においてどのような眼の形成異常が起こると予想されるか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
眼の領域が融合し、中央に一つだけ眼が形成される
タンパク質Xは眼の領域を左右に分ける境界としての役割を担っています。このタンパク質が正中線付近に存在することで、眼の領域が左右に分離されます。したがって、このタンパク質の分布領域が消失すると、本来分断されるべき領域が融合してしまい、結果として中央に単一の眼を持つ個体が形成されることになります。これは発生学における位置情報の重要性を示す典型的な例です。
センター試験(2011年)類似
動物の精子
Q19
動物の精子の構造と機能について、誤っている記述はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
精子は形成された直後に細胞分裂を行い、複数の精子へと分化する。
精子は減数分裂を経て形成された後の最終的な細胞形態であり、形成後にさらに細胞分裂を行うことはない。精子は核を保持して遺伝情報を運び、ミトコンドリアで生成したATPを用いて鞭毛を動かし、卵へと到達する。減数分裂の結果、染色体数は体細胞の半分(n)となる。
センター試験(2010年)類似
胚の誘導
Q20
両生類の初期胚において、中胚葉への分化を促す誘導作用を担う細胞群が存在する領域として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
背側の細胞
両生類の発生において、原口背唇部を含む背側の細胞は、周囲の細胞に対して中胚葉や神経への分化を促す誘導作用を持つ。この領域を移植すると、移植先で二次胚が形成されることが知られている。腹側の細胞にはこのような強力な誘導能は見られない。
センター試験(2020年)類似
花器官形成のABCモデル
Q21
ABCモデルにおけるBクラス遺伝子の機能が完全に失われた無弁花変異体において、花器官の配置が外側から順にどのようになるか、最も適切なものはどれか。
★★★★★ 最難
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
がく片、がく片、めしべ、めしべ
Bクラス遺伝子は、花弁とおしべの形成を制御する。この遺伝子が機能しない場合、Bクラスが関与するはずの領域でAクラスのみ、あるいはCクラスのみが働くことになる。その結果、本来花弁ができる領域はがく片に、おしべができる領域はめしべに置き換わり、がく片、がく片、めしべ、めしべの順で配置される。
共通テスト(2021年)類似
形成体の移植
Q22
脊椎動物の発生における形成体の移植実験に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
移植された組織は、周囲の細胞に対して分化を促すシグナルを送ることで器官形成を誘導する。
形成体による誘導は、移植された組織が周囲の未分化な細胞に対して特定の分化を促すシグナルを放出することで成立する。このプロセスは細胞間の相互作用によるものであり、分化運命が固定されているわけではなく、周囲の環境からのシグナルによって柔軟に決定される。この実験は、発生における細胞間のシグナル伝達の重要性を明らかにした重要な知見である。
センター試験(2010年)類似
減数分裂の進行速度
Q23
テッポウユリのつぼみの成長に伴う減数分裂の進行について、葯と胚珠の比較として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
葯では比較的短い期間で減数分裂が完了するのに対し、胚珠ではより長い期間をかけて減数分裂が進行する。
テッポウユリの減数分裂の観察において、葯ではつぼみの長さが10mmから30mmという比較的短い成長過程で分裂が完了する。一方、胚珠では10mmから170mmという長い成長過程にわたって各段階の分裂が観察される。このことから、葯と胚珠では減数分裂の進行速度や期間に明確な差があることがわかる。生物の発生過程において、器官ごとに分裂のタイミングや速度が異なることは、個体形成の調節において重要な意味を持つ。
センター試験(2017年)類似
棘皮動物の発生
Q24
動物の発生様式に関する記述として、最も適切なものを選べ。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
脊椎動物は新口動物であり、原口は肛門になる。
動物の系統分類において、新口動物には棘皮動物や脊椎動物が含まれる。新口動物の発生では、原腸胚の原口が将来の肛門となり、その反対側に新たに口が形成される。一方、旧口動物には節足動物や軟体動物などが含まれ、これらは原口がそのまま口になるという特徴を持つ。
共通テスト(2022年)類似
細胞間相互作用による分化誘導
Q25
ショウジョウバエの複眼における光受容細胞R7の分化誘導に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
R7の分化には、隣接する細胞から供給されるタンパク質が、R7細胞表面の受容体に結合してシグナルを伝達することが必要である。
ショウジョウバエの複眼形成において、R7細胞の分化は隣接するR8細胞などから供給されるシグナル分子が、R7細胞表面の受容体に結合することで誘導される。この細胞間相互作用による分化誘導は、発生生物学における典型的なシグナル伝達の例であり、受容体タンパク質が細胞外からの情報を細胞内に伝えることで、特定の遺伝子発現を制御し、細胞の運命を決定する。
センター試験(2012年)類似
被子植物の重複受精
Q26
被子植物の受精が完了した後、子房の各部位は成熟して果実となる。このとき、子房壁が発達して形成される組織はどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
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✅ 正解
果皮
被子植物において、受精後の子房は果実へと発達する。この際、子房壁は果実の外壁である果皮へと変化する。なお、種子の外皮となるのは珠皮であり、果皮とは起源が異なる。助細胞は受精を補助する役割を終えると消失するため、果実の構成要素にはならない。
センター試験(2017年)類似
水晶体分化の誘導
Q27
脊椎動物の眼の発生過程において、眼杯が予定水晶体領域に接触することで水晶体への分化が引き起こされる現象を何と呼ぶか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
分化誘導
発生過程において、ある細胞群が隣接する細胞群に働きかけ、特定の方向へ分化させる現象を分化誘導と呼ぶ。眼の発生では、間脳から突出した眼杯が表皮の一部である予定水晶体領域に接触することで、水晶体への分化が誘導される。このプロセスには、誘導する側の組織と、それに応答する側の組織の両方が正常に機能することが不可欠である。
共通テスト(2022年)類似
種子の構造と発芽
Q28
種子の休眠と発芽の制御に関する記述として誤っているものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
アブシシン酸は種子の発芽を促進する働きを持つため、含有量が多いほど発芽しやすい。
アブシシン酸は種子の発芽を抑制する植物ホルモンであり、種子の休眠を維持する役割を担う。したがって、アブシシン酸の含有量が多いほど発芽は抑制され、発芽しにくい状態となる。種子の休眠は、不適当な環境下での発芽を防ぎ、生存確率を高めるための重要な適応戦略である。発芽には、休眠の打破と十分な水分吸収、温度や酸素などの適切な環境条件が不可欠である。
センター試験(2005年)類似
根の成長領域における細胞の大きさ
Q29
植物の根の成長において、根の先端から基部に向かって表皮細胞のサイズが変化する様子として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
先端部から基部に向かって、表皮細胞のサイズは段階的に大きくなる。
根の先端付近には細胞分裂が活発な分裂組織があり、そこでは細胞は比較的小さい。その領域から基部に向かって細胞が伸長・肥大する領域へと移行するため、根の表面に付けた印の間隔は基部側ほど広くなる。この成長過程により、根の先端から基部に向かって表皮細胞のサイズは順次大きくなるという特徴が見られる。
センター試験(2017年)類似
眼杯の誘導能力
Q30
眼杯による水晶体誘導のメカニズムに関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
眼杯から分泌される誘導物質が、予定水晶体領域の細胞の遺伝子発現を変化させる。
発生における誘導は、主に誘導組織から分泌されるタンパク質などのシグナル分子が、標的細胞の受容体に結合し、細胞内のシグナル伝達経路を介して特定の遺伝子の転写を活性化または抑制することで進行する。これにより、標的細胞の分化の方向性が決定される。
共通テスト(2022年)類似
被子植物の共通特徴
Q31
被子植物が他の植物群と区別される分類上の決定的な特徴として、正しいものはどれか。
★★ 基本
背景
正答率 —
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✅ 正解
胚珠が子房に包まれていること。
被子植物の名称は、胚珠が子房に「被(おお)われている」ことに由来します。クチクラ層は乾燥を防ぐために多くの陸上植物が備えており、クロロフィルaとbの保持や維管束の分化も被子植物固有の特徴ではありません。したがって、胚珠が子房に包まれているという構造こそが、被子植物を他の植物群から明確に区別する定義となります。
センター試験(2008年)類似
花粉管の伸長速度と切断時期
Q32
被子植物の花粉管の伸長に関する実験において、花粉管の伸長速度が一定で毎分40マイクロメートルであると仮定する。この花粉管が柱頭から胚珠までの距離1センチメートルを伸長し終えるために必要な時間として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
4時間
花粉管の伸長に必要な時間は、距離を伸長速度で割ることで求められる。1センチメートルは10000マイクロメートルであるため、10000マイクロメートルを毎分40マイクロメートルで割ると250分となる。250分を時間単位に換算すると4時間10分となり、選択肢の中で最も近い値は4時間である。
センター試験(2015年)類似
ウニの受精後の発生
Q33
ウニの受精プロセスに関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
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✅ 正解
精子の侵入後、受精膜が形成されることで多精拒否が起こる。
ウニの受精において、受精膜の形成は精子の侵入直後に起こる極めて速い反応です。この反応は、複数の精子が卵に侵入する「多精」を防ぐための重要な防御機構であり、発生の初期段階で正常な倍数性を維持するために不可欠です。他の選択肢にあるような卵細胞膜の溶解や、卵割後の形成といった説明は誤りです。
共通テスト(2026年)類似
タンパク質間の相互作用による調節
Q34
ショウジョウバエの初期発生において、タンパク質Bがタンパク質CのmRNAの翻訳を阻害することで濃度勾配が形成される現象について、最も適切な説明はどれか。
★★★ 標準
基礎
正答率 —
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✅ 正解
タンパク質Bはタンパク質CのmRNAと結合し、リボソームによるタンパク質合成の過程を抑制する。
ショウジョウバエの発生過程では、特定のタンパク質が他のタンパク質の翻訳を抑制することで、空間的な濃度勾配が形成されます。翻訳阻害とは、mRNAからタンパク質が合成される過程を物理的に阻害することを指し、mRNAそのものを分解する作用とは区別されます。この機構により、タンパク質Bの濃度が高い部位ではタンパク質Cの合成が抑えられ、発生に必要な空間的なパターンが決定されます。
センター試験(2011年)類似
被子植物の受精
Q35
被子植物の重複受精において、精細胞が融合する対象として正しい組み合わせはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
卵細胞と中央細胞
被子植物特有の重複受精では、2個の精細胞のうち一方が卵細胞と融合して受精卵となり、もう一方が中央細胞の2個の極核(または融合核)と融合して胚乳となる。この過程により、胚と胚乳が同時に形成される。助細胞や反足細胞は受精の過程で退化することが多く、精細胞との融合には関与しない。
センター試験(2007年)類似
被子植物の胚乳の遺伝
Q36
被子植物の重複受精によって形成される胚乳の染色体数および遺伝的構成に関する記述として、最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
胚乳核は、2個の極核と1個の精細胞が融合するため、相同染色体を3本ずつ持つ3倍体である。
被子植物の重複受精では、1個の精細胞が卵細胞と受精して胚(2倍体)となり、もう1個の精細胞が2個の極核と受精して胚乳(3倍体)となる。胚乳核は、精細胞由来の1セットと極核由来の2セットの計3セットの染色体を持つ。対立遺伝子Aとaに注目すると、精細胞がAまたはa、極核(AA, Aa, aa)の組み合わせにより、AAA, AAa, Aaa, aaaの4通りの遺伝子型が生じる。
センター試験(2008年)類似
ホヤの卵割様式
Q37
ホヤの8細胞期の胚において、特定の割球を分離して培養した際に観察される現象として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
分離した割球は、本来形成されるはずの組織のみを分化させる。
ホヤの卵はモザイク卵であり、割球の運命は発生の極めて早い段階で決定されている。このため、8細胞期の胚から特定の割球を分離しても、その割球は他の細胞からの影響を受けずに、あらかじめ決められた運命に従って特定の組織へと分化する。この性質により、分離された割球からは完全な胚は形成されない。
センター試験(2006年)類似
受精の過程
Q38
ヒトの受精から発生初期にかけての現象として、時系列順に正しいものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
排卵 → 精子侵入 → 減数分裂完了 → 両核融合 → 卵割
ヒトの卵は排卵時には減数分裂の途中で停止している。精子が卵に侵入する刺激によって減数分裂が完了し、精子由来の核と卵由来の核が融合する両核融合が起こる。その後、受精卵は細胞分裂である卵割を開始する。この一連のプロセスは発生学における基本的な順序であり、精子の侵入が減数分裂完了のトリガーとなる点が重要である。
センター試験(2007年)類似
被子植物の花粉
Q39
ある被子植物において、花粉母細胞の染色体数が20本であるとき、その植物の花粉に含まれる核の染色体数として正しいものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
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✅ 正解
10本
花粉母細胞は減数分裂を行うことで、染色体数が半減した配偶子を形成するための準備段階に入る。花粉母細胞が2倍体(2n=20)である場合、減数分裂の結果生じる花粉(配偶体)の細胞は半数体(n)となる。したがって、染色体数は20の半分である10本となる。
センター試験(2007年)類似
カエルの後期神経胚
Q40
カエルの発生過程における後期神経胚の構造に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
中胚葉由来の脊索や体節が分化し、内胚葉由来の腸管が形成されている。
後期神経胚は、原腸胚期を経て形成される段階であり、中胚葉が脊索や体節へと分化し、内胚葉が腸管を形成する重要な時期である。神経管は神経板が陥入して形成されるが、この時期にはまだ神経管の閉鎖が進行中である場合も多い。胞胚腔や卵割腔は発生の初期段階で消失または縮小しており、後期神経胚の主要な特徴ではない。
共通テスト(2024年)類似
有性生殖の特徴
Q41
有性生殖が生物の進化や生存において持つ利点として、最も適切な説明はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
減数分裂による遺伝情報の組み替えにより、環境変化に対する適応の幅が広がる。
有性生殖の最大の利点は、減数分裂と受精を通じて遺伝的な多様性が生み出されることにある。環境が変化した際、集団内に多様な遺伝的構成を持つ個体が存在することで、一部の個体が生き残り、種としての絶滅を防ぐことができる。無性生殖は親のクローンを作るため、環境変化に対して集団全体が脆弱になる可能性がある。
センター試験(2004年)類似
原腸胚
Q42
ウニの発生において、胞胚から原腸胚へと移行する際に起こる、胚の細胞群が胚の内部に向かって移動する現象を何というか。
★★ 基本
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
陥入
胞胚の内部に生じた隙間(胞胚腔)に向かって、胚の表面の細胞群が内側へ入り込む現象を陥入と呼びます。このプロセスによって、将来の消化管となる原腸が形成されます。卵割は受精卵が細胞分裂を繰り返す過程であり、分化は細胞が特定の機能を持つようになる過程を指します。
センター試験(2009年)類似
雌雄異株の植物
Q43
植物の生殖様式および雌雄の別に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
イチョウは雌雄異株であり、ナズナは雌雄同株である。
イチョウは裸子植物であり、雄株と雌株が分かれる雌雄異株の代表例である。一方、ナズナは被子植物であり、一つの個体に雄しべと雌しべを持つ雌雄同株である。ジャガイモは塊茎による栄養生殖という無性生殖を行うことが可能であり、トウモロコシは一つの個体に雄花と雌花をつける雌雄同株の植物である。したがって、最初の選択肢が生物学的事実として正しい。
センター試験(2013年)類似
受精膜形成の所要時間
Q44
ウニの受精において、精子が卵に接触した後に卵内カルシウム濃度が上昇し、その後低下して受精膜の形成が完了するまでに要する標準的な時間はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
約90秒
ウニの受精過程では、精子の侵入をきっかけに卵内のカルシウム濃度が急激に上昇し、これが引き金となって皮層顆粒の放出が起こり、受精膜が形成されます。このカルシウム濃度の上昇から低下に至る一連の反応は、精子を加えてから約90秒後には完了し、受精膜の形成もこの時間経過とともに終了します。したがって、すべての卵で受精膜が完成している状態を考える場合、約90秒という時間が基準となります。
センター試験(2013年)類似
多細胞生物の特性
Q45
多細胞生物の特性に関する記述として、最も適切なものを選べ。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
多細胞生物の体は、特定の機能を持つ組織や器官が分化して構成されている。
多細胞生物は、単なる細胞の集合体ではなく、細胞が分化して組織や器官を形成し、個体として統合された機能を持つ。無性生殖を行う多細胞生物(植物の栄養生殖など)は存在するため、有性生殖のみを行うという記述は誤りである。また、ヒトの赤血球のように成熟過程で核を失う細胞や、植物の道管のように死んだ細胞が組織の一部として機能する場合もある。
センター試験(2004年)類似
予定運命の誘導
Q46
ウニの発生における「予定運命の誘導」に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
小割球は、隣接する細胞の分化の方向性を決定する誘導能を持っている。
ウニの16細胞期において、小割球は胚の発生を正常に進めるための重要な誘導因子を放出します。この誘導能により、本来は内胚葉になる予定のない中割球などが、小割球の働きかけを受けて内胚葉へと分化します。この現象は発生初期の細胞間相互作用を理解する上で極めて重要であり、細胞の分化運命が周囲の環境によって決定されることを示しています。
センター試験(2006年)類似
原基
Q47
キイロタマホコリガビの移動体において、周囲の細胞の分化を誘導する細胞群の役割と類似した機能を持つ、動物の発生における概念はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
形成体
動物の発生において、周囲の細胞に対して分化の方向性を決定づける信号物質を放出し、誘導作用を持つ細胞集団を形成体と呼ぶ。キイロタマホコリガビの移動体における信号物質を放出する細胞群は、これと同様に周囲の細胞の分化を制御する役割を担っており、発生生物学的な機能の類似性が認められる。
センター試験(2005年)類似
卵割の同調性
Q48
カエルの発生過程において、卵割の同調性が失われる時期として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
胞胚期以降
カエルの卵割は、初期には胚全体で同調して進行するが、胞胚期を過ぎると各部位で分裂のタイミングがずれ始め、同調性が失われる。これは、細胞周期の調節機構が変化し、各細胞が独立して分裂周期を制御するようになるためである。この時期以降、分裂周期は徐々に長くなり、細胞の分化や形態形成運動が活発化する。
共通テスト(2025年)類似
中胚葉誘導
Q49
中胚葉誘導におけるタンパク質Aとタンパク質Bの役割について、正しい説明はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
タンパク質Bの濃度勾配は、背腹軸に沿った細胞の分化運命を決定する。
中胚葉誘導は、特定のタンパク質が形成する濃度勾配によって制御されます。タンパク質Aは背側への局在を通じてシグナルを送り、タンパク質Bの濃度勾配を形成します。この濃度勾配は、細胞が背側中胚葉になるか腹側中胚葉になるかを決定する重要な因子であり、発生における位置情報の基盤となっています。
センター試験(2013年)類似
動物の配偶子形成
Q50
動物の卵形成において、減数分裂の結果として形成される細胞の性質として正しいものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
形成された極体は、卵細胞と比較して細胞質が極めて少なく、最終的に退化する。
卵形成では、細胞質を卵細胞に集中させることで、受精後の発生に必要な栄養分を確保します。そのため、減数分裂の際に生じる極体は細胞質が非常に少なく、機能的な卵にはならず退化します。精子形成では1個の精母細胞から4個の精子が生じますが、卵形成では1個の卵しか生じない点が大きな違いです。
環境応答(88問)の一問一答問題
センター試験(2012年)類似
オーキシン
Q1
植物の成長調節に関与する植物ホルモンであるオーキシンの働きとして、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
頂芽で生成されたオーキシンが側芽の成長を抑制する頂芽優勢を引き起こす
オーキシンは植物の成長調節において中心的な役割を果たすホルモンであり、頂芽で合成されて下方へ輸送される過程で側芽の成長を抑制する「頂芽優勢」という現象を引き起こします。なお、果実の成熟にはエチレンが、気孔の開閉にはアブシシン酸が主に関与しており、これらはオーキシンの主な機能とは異なります。
センター試験(2014年)類似
花成ホルモン(フロリゲン)の移動
Q2
ある植物Aと植物Bを用いた接ぎ木実験において、花芽形成条件を満たした植物Aを台木とし、条件を満たしていない植物Bを接ぎ穂とした。このとき、植物Bに花芽が形成された理由として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
植物Aで合成された花成ホルモンが接ぎ木面を通過して植物Bの茎頂に到達し、花芽形成を誘導したから。
接ぎ木実験において、花芽形成条件を満たした個体から満たしていない個体へ花芽形成が伝達される現象は、葉で合成された花成ホルモンが維管束(師管)を通って移動することを示しています。このホルモンは移動先で茎頂の分化を促し、花芽形成を誘導します。栄養供給や物理的刺激ではなく、化学的な情報伝達物質であるフロリゲンの移動が本質的な要因です。
センター試験(2007年)類似
学習による動物の行動
Q3
動物の行動のうち、個体の経験や学習によって形成・修正される行動として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
カモのヒナが孵化直後に初めて見た動くものを親として追従する行動
刷り込みは、生後の特定の時期に経験した対象を親として認識し追従する学習の一種である。一方、カイコガのフェロモン反応やイトヨの求愛行動は、経験を必要としない生得的な行動である。また、熱いものに触れた際の反射は、学習を介さず中枢神経系を介して起こる生得的な反応であり、いずれも学習による行動には該当しない。
センター試験(2008年)類似
植物の光周性
Q4
植物が日長の変化を感知して花芽形成を行う性質を何と呼ぶか。また、明期の長さが一定の限界を超えると花芽形成が促進される性質を持つ植物を何と呼ぶか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
光周性、長日植物
植物が日長の変化を感知して花芽形成を行う性質を光周性と呼ぶ。このうち、明期の長さが一定の限界(限界日長)を超えると花芽形成が促進される植物を長日植物という。一方、一定の限界日長よりも短い明期で花芽形成が促進される植物は短日植物と呼ばれる。本問の植物は、日長が長いほど開花までの日数が短くなることから、長日植物の性質を示している。
センター試験(2017年)類似
シナプス伝達
Q5
神経細胞におけるシナプス伝達の過程として、最も適切な記述はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
活動電位が軸索末端に到達すると、シナプス小胞が細胞膜と融合して神経伝達物質が放出される。
シナプス伝達は化学的な情報伝達過程である。軸索末端に活動電位が到達すると、電位依存性カルシウムチャネルが開き、細胞内へのカルシウムイオン流入が引き金となってシナプス小胞が細胞膜と融合する。このエキソサイトーシスにより神経伝達物質がシナプス間隙へ放出され、後シナプス膜の受容体に結合することでイオンチャネルが開閉し、膜電位が変化する。
センター試験(2011年)類似
茎切片の太さとホルモン作用
Q6
植物の茎切片を用いた実験において、オーキシン単独で処理した場合と比較して、オーキシンとジベレリンを併用して処理した場合に観察される現象として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
単位長さあたりの重さが増加し、茎切片がより太くなる
オーキシンは細胞壁の伸展を促進して細胞の伸長を引き起こすが、ジベレリンを併用すると、伸長だけでなく細胞の肥大成長も促進される。実験結果によれば、オーキシンとジベレリンの併用は、オーキシン単独の場合よりも単位長さあたりの重さの増加が大きく、これは細胞の横方向への肥大が顕著であることを示している。したがって、茎切片はより太く成長する。
センター試験(2006年)類似
脊椎動物の反射
Q7
ヒトの反射の仕組みと特徴について、誤っている記述はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
すべての反射は脊髄を中枢として行われるため、脳の損傷は反射に一切影響しない。
反射には脊髄が中枢となるものだけでなく、脳が中枢となるものも存在する。したがって、脳の損傷部位によっては、特定の反射機能が失われたり、正常に機能しなくなったりすることがある。脊髄反射は脳を経由しないため極めて迅速であるが、反射のすべてが脊髄のみに依存しているわけではない。
センター試験(2008年)類似
植物各部位のオーキシン量
Q8
植物の成長に関与するオーキシンに関する記述として、最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
オーキシンは植物の各部位に含まれており、抽出液の希釈実験による屈曲角の比較からその量を推定できる。
オーキシンは植物の成長を制御する重要なホルモンであり、その生理活性は濃度に依存する。アベナ胚鞘を用いた屈曲試験は、オーキシンの濃度を生物学的に定量する古典的かつ有効な手法である。抽出液を希釈して屈曲角の変化を観察することで、各部位に含まれるオーキシンの相対量を推定することが可能である。
センター試験(2017年)類似
フィトクロムの光吸収特性
Q9
植物の種子発芽に関与するフィトクロムの性質として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
波長660nm付近の光を吸収して活性型となり、波長730nm付近の光を吸収して不活性型となる。
フィトクロムは光受容体タンパク質であり、赤色光(約660nm)を吸収すると活性型のPfr型へ、遠赤色光(約730nm)を吸収すると不活性型のPr型へと可逆的に構造変化する。この光変換特性により、植物は周囲の光環境を感知し、発芽や開花などの生理応答を制御している。
共通テスト(2026年)類似
動物の反射と植物の光応答
Q10
動物の反射行動および植物の光応答に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
ヒトの膝蓋腱反射や瞳孔の縮小は、中枢神経系を介して行われる反射行動である。
アメフラシの反射は神経系を介した反応であり、光発芽種子において遠赤色光は発芽を抑制する。長日植物は暗期が一定時間より短くなると花芽形成が促進されるため、暗期に光を当てる光中断は花芽形成を促進する。膝蓋腱反射や瞳孔反射は、脊髄や脳幹などの神経系を介した反射であり、適切な記述である。
センター試験(2011年)類似
蒸散の役割
Q11
植物の葉において、蒸散が活発に行われることで植物体にもたらされる生理的な利点として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
葉の表面から水が気化する際の気化熱により、葉の温度上昇を抑制する。
蒸散は植物体内の水が気孔から水蒸気として放出される現象である。水が液体から気体に状態変化する際には周囲から気化熱を奪うため、直射日光を受けて温度が上昇しやすい葉の表面温度を下げ、植物体の過度な温度上昇を防ぐ役割がある。これは植物が恒常性を維持するための重要な適応の一つであり、光合成の最適温度を保つためにも不可欠である。
センター試験(2013年)類似
植物ホルモン
Q12
植物ホルモンであるエチレンの生理作用に関する記述として、最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
果実の成熟を促進し、落葉を促進する
エチレンは気体状の植物ホルモンであり、果実の成熟を促進する働きがよく知られている。また、離層の形成を誘導することで落葉や落果を促進する作用も持つ。一方、アブシシン酸は種子の休眠維持や乾燥ストレス時の気孔閉鎖に関与しており、エチレンとは異なる生理的役割を担っている。
センター試験(2010年)類似
重力屈性のメカニズム
Q13
植物の茎を水平に置いた際に上側に屈曲する重力屈性において、そのメカニズムとして最も適切な説明はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
茎の先端部で感知された重力刺激により、オーキシンが下側に偏って輸送され、下側の細胞の伸長が促進されることで上側に屈曲する。
重力屈性では、茎の先端部で重力が感知されると、植物ホルモンであるオーキシンが下側に偏って輸送されます。茎においてオーキシンは細胞の伸長を促進する働きがあるため、オーキシン濃度が高くなった下側の細胞が上側の細胞よりも速く伸長します。その結果、茎全体が上側に向かって屈曲することになります。先端部を除去するとオーキシンの供給源がなくなるため、この屈曲は消失します。
センター試験(2006年)類似
気孔の開閉調節
Q14
乾燥した環境において、植物が蒸散を抑えるために体内で合成・蓄積させるホルモンとして適切なものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
アブシシン酸
植物は乾燥ストレスを受けると、根や葉でアブシシン酸を合成します。このホルモンが孔辺細胞に作用すると、細胞内のカリウムイオン濃度が低下し、浸透圧が下がることによって水が細胞外へ流出します。その結果、孔辺細胞の膨圧が低下して気孔が閉じ、植物体からの過度な水分の蒸散が抑制されます。これは植物が乾燥環境を生き抜くための適応戦略の一つです。
センター試験(2006年)類似
気孔の開閉調節
Q15
気孔の開閉調節のメカニズムと植物ホルモンの役割について、誤っている説明はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
サイトカイニンとアブシシン酸は、いずれも気孔を閉じることで光合成速度を最大化させる。
気孔の開閉は、光合成に必要な二酸化炭素の取り込みと、蒸散による水分喪失のバランスを保つための重要な機構です。アブシシン酸は気孔を閉じることで水分保持を優先させますが、サイトカイニンは気孔を開くことで二酸化炭素の取り込みを促進します。したがって、両者が共に気孔を閉じるという記述は誤りであり、植物は環境に応じてこれらホルモンのバランスを調節しています。
共通テスト(2021年)類似
A種のさえずり学習
Q16
A種のさえずり学習に関する実験において、X期に自種の歌を聴かせ、Y期に聴覚を遮断した場合の成鳥の歌の固定結果として最も妥当なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
X期に記憶が形成されているため、正常な自種の歌が固定される
A種の学習プロセスでは、X期(孵化後の一定期間)に自種の歌を聴いて記憶することが、歌の固定に向けた重要な基盤となる。実験的にY期(成長過程)で聴覚を遮断しても、X期に既に記憶が形成されていれば、その記憶に基づいた歌の修正・固定が可能である。このことは、さえずりの獲得が単なる本能ではなく、聴覚を通じた学習プロセスであることを示している。
センター試験(2014年)類似
ヒトの耳の構造
Q17
ヒトの耳の構造と機能に関する記述として、最も適当なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
前庭は頭部の傾きを感知する平衡感覚器である。
前庭は内耳に位置し、頭部の傾きや直線的な加速度を感知する平衡感覚器である。耳管は中耳と咽頭をつなぎ気圧を調整する管であり、耳小骨とは異なる。半規管は回転加速度を感知する平衡感覚器であり、蝸牛は音の振動を神経信号に変換する聴覚器である。それぞれの器官は独立した役割を持って機能している。
共通テスト(2025年)類似
北海道型イネの光周性
Q18
北海道型のイネが、本州型のイネと比較して短い温暖な期間でも開花・結実が可能である理由として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
長い明期においてもフロリゲン遺伝子のmRNA量が減少しにくく、花芽形成が促進されるため
北海道のような高緯度地域では、夏期の明期(日照時間)が長くなる。一般的なイネの多くは短日植物であり、明期が長くなるとフロリゲン遺伝子の発現が抑制されるが、北海道型のイネは長い明期でもフロリゲン遺伝子のmRNA量が高い水準で維持される性質を持つ。この適応により、短い生育期間であっても花芽形成に必要なフロリゲンが十分に生成され、効率的に結実を完了させることが可能となっている。
共通テスト(2021年)類似
A種のさえずり学習
Q19
鳥類のさえずり学習において、学習プロセスが不可欠である理由として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
聴覚を通じて記憶した歌を、自らの発声と照らし合わせて修正する必要があるため
さえずりの学習は、記憶したモデル音と自らの発声を聴覚的にフィードバックし、比較・修正するプロセスである。このため、単に聴くだけでなく、成長過程で自らの歌を聴きながら微調整を行うことが不可欠となる。この学習メカニズムにより、鳥類は種特有の複雑な歌を正確に継承し、個体間での認識や縄張りの主張に役立てている。
センター試験(2014年)類似
植物の花芽形成と日長
Q20
植物X、Y、Zの特性について、以下の実験結果から判断した分類として正しいものはどれか。植物Xは日長が14時間の条件で花芽を形成し、植物Yは日長が10時間の条件で花芽を形成する。また、植物Zは日長に関わらず、冬の低温期間を経過した後にのみ花芽を形成する。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
植物Xは長日植物、植物Yは短日植物、植物Zは春化を必要とする植物である。
長日植物は一定の日長よりも長い条件で花芽を形成し、短日植物は一定の日長よりも短い条件で花芽を形成する。植物Xは14時間という比較的長い日長で花芽を形成するため長日植物、植物Yは10時間という短い日長で花芽を形成するため短日植物と判断できる。植物Zのように低温処理が必須であるものは春化を必要とする植物に分類される。
共通テスト(2022年)類似
正のフィードバックによる経路選択
Q21
アリの行列形成において、特定の経路を通行する個体数が増えるとフェロモン濃度が高まり、さらに多くの個体がその経路を選択するという自己強化的な仕組みを何と呼ぶか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
正のフィードバック
正のフィードバックとは、ある現象の結果がさらにその現象を促進する方向に働く仕組みを指す。アリの行列形成では、フェロモンという化学物質が媒介となり、経路上の濃度が高まるほど他の個体を誘引しやすくなるため、一度形成された経路が強化・維持される。これは生物の行動や生理現象において、特定の状態を安定化させる重要な機構である。
センター試験(2008年)類似
植物の光周性
Q22
長日植物における花芽形成のメカニズムとして、最も適切な説明はどれか。
★★★★ 難問
背景
正答率 —
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✅ 正解
明期の長さが限界日長を超えると、葉で生成された花芽形成刺激物質が茎頂へ運ばれる。
光周性は主に葉で感知される。長日植物では、明期の長さが限界日長を超えると、葉において花芽形成を誘導する刺激物質(フロリゲンなど)が生成され、それが茎頂へ運ばれることで花芽形成が開始される。短日植物の場合は、逆に暗期の長さが一定以上(限界暗期以上)になることが重要であり、暗期が中断されると花芽形成が抑制される性質を持つ。
共通テスト(2026年)類似
動物の反射と植物の光応答
Q23
植物の光受容体であるフィトクロムの働きと光発芽種子の関係について、正しい説明はどれか。
★★ 基本
背景
正答率 —
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✅ 正解
赤色光はフィトクロムを介して発芽を促進し、遠赤色光はそれを打ち消して発芽を抑制する。
フィトクロムには赤色光吸収型(Pr)と遠赤色光吸収型(Pfr)の二つの状態がある。赤色光を吸収するとPfr型に変化して発芽を促進し、遠赤色光を吸収するとPr型に戻って発芽を抑制する。この可逆的な反応により、植物は環境中の光条件を感知して発芽のタイミングを制御している。
センター試験(2008年)類似
オーキシン濃度と成長促進
Q24
植物ホルモンの一種であるオーキシン(IAA)の濃度と植物の成長促進効果の関係について、最も適切な説明はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
オーキシンには成長を促進する適正な濃度範囲があり、過剰な濃度では成長が抑制される。
オーキシン(IAA)は植物の成長を促進するホルモンであるが、その作用には濃度依存性がある。低濃度から適正な濃度までは濃度の上昇とともに成長促進効果が高まるが、ある一定の濃度を超えると逆に成長を抑制する方向に働く。このため、成長促進効果は濃度に対して山型の曲線を描くことが知られている。したがって、濃度が高ければ高いほど成長が促進されるという考え方は誤りである。
センター試験(2016年)類似
視覚・聴覚・平衡感覚の適刺激と受容器
Q25
ヒトの感覚器と、それらが受容する適刺激の組み合わせとして最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
視覚の受容器は網膜であり、適刺激は光である。
視覚の受容器は眼球の奥にある網膜であり、光を刺激として受け取る。聴覚の受容器は内耳のコルチ器である。平衡感覚において、体の回転は半規管が受容し、体の傾きは前庭器官の一部であるうずまき管が受容する。鼓膜は音の振動を増幅して内耳へ伝える器官であり、受容器そのものではない。
センター試験(2017年)類似
慣れと学習
Q26
動物が特定の刺激を繰り返し受けることで、その刺激に対する反応が次第に弱まる現象を何と呼ぶか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
慣れ
慣れは、無害な刺激が繰り返される際に、エネルギーを節約し、より重要な刺激に集中するために反応を抑制する現象である。反射は経験によらず生得的に備わった反応であり、適応進化は世代を超えた遺伝的変化を指す。条件付けは、特定の刺激と行動を関連付ける学習の一種であり、反応が弱まる慣れとは区別される。
センター試験(2012年)類似
神経伝達物質の放出抑制
Q27
神経伝達物質の放出に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
神経終末に活動電位が到達すると、シナプス小胞が細胞膜と融合し、神経伝達物質が放出される。
神経伝達は、軸索を伝わってきた活動電位が神経終末に到達することで始まります。この刺激により、神経終末の膜電位が変化し、カルシウムイオンの流入が引き金となって、あらかじめ形成され待機していたシナプス小胞が細胞膜と融合(エキソサイトーシス)し、神経伝達物質がシナプス間隙へ放出されます。小胞の形成や輸送は放出の前段階のプロセスであり、放出そのものとは区別されます。
センター試験(2006年)類似
末梢神経系の分類
Q28
ヒトの末梢神経系を機能的な分類に基づいたとき、意識的に骨格筋を制御する神経系として適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
体性神経系
末梢神経系は、大きく体性神経系と自律神経系に分けられます。体性神経系は、感覚器からの情報を中枢へ伝える感覚神経と、中枢からの指令を骨格筋へ伝える運動神経からなり、意識的な制御が可能です。一方、自律神経系は内臓や血管などの機能を無意識的に調節する神経系であり、交感神経と副交感神経に分類されます。
センター試験(2005年)類似
神経の興奮と伝導
Q29
感覚器が特定の種類の刺激に対して特に敏感に反応する性質を何と呼ぶか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
適刺激
感覚器は、光、音、圧力、化学物質など、それぞれ特定の種類の刺激に対して最も低いエネルギーで反応する性質を持っており、これを適刺激と呼ぶ。他の刺激であっても非常に強いエネルギーであれば反応する場合があるが、本来の受容対象となる刺激を指す用語である。
センター試験(2009年)類似
ニューロンの反応特性
Q30
ニューロンが光刺激を受けた際の反応特性に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
光刺激が強くなると、活動電位の発生頻度が増加する。
ニューロンの反応特性において、刺激の強さは活動電位の振幅ではなく、発生頻度(発火頻度)によって符号化される。光刺激が強くなると、ニューロンの活動電位の発生回数や頻度は増加する。また、刺激が強くなるほど受容器から中枢への情報伝達が速まるため、刺激開始から反応開始までの時間である潜伏期は短縮する。静止電位は細胞膜のイオン透過性によって維持される一定の値であり、刺激の強さによって直接変化するものではない。
センター試験(2014年)類似
平衡感覚の受容機構
Q31
動物の平衡感覚の受容機構に関する記述として最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
前庭では平衡石の移動が感覚細胞を刺激し、体の傾きを感知する。
脊椎動物の平衡感覚は、内耳の前庭と半規管によって担われる。前庭には炭酸カルシウムを主成分とする平衡石が存在し、頭部の傾きに伴う平衡石の重力による移動が感覚毛を刺激することで、体の傾きや直線加速度を感知する。一方、半規管は3つの管からなり、回転運動に伴う管内のリンパ液の慣性による流動がクプラを押し、感覚細胞を刺激することで体の回転を感知する仕組みである。
センター試験(2014年)類似
オーキシン濃度と細胞伸長
Q32
水平に置かれた植物の根において、重力屈性が起こるメカニズムとして最も適切なものはどれか。
★★★★ 難問
背景
正答率 —
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✅ 正解
下側に蓄積したオーキシンが根の細胞伸長を抑制し、上側が長く伸びるため。
根を水平に置くと、重力の影響でオーキシンが下側に偏って蓄積する。根の細胞は茎の細胞よりもオーキシンに対する感受性が高く、高濃度のオーキシンによって伸長が抑制される性質を持つ。その結果、オーキシンが蓄積した下側の細胞の伸長が抑制され、相対的に伸長が促進された上側の細胞が伸びることで、根は下向きに屈曲する。
センター試験(2009年)類似
ニューロンの反応特性
Q33
ニューロンの反応特性において、光刺激の強さと潜伏期および活動電位の発生パターンの関係について述べたものとして、誤っているものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
刺激が強くなると、活動電位の発生頻度は一定である。
ニューロンの活動電位は全か無かの法則に従い、刺激が閾値を超えれば一定の振幅で発生するが、刺激が強くなると単位時間あたりの発生頻度が増加する。したがって、発生頻度が一定であるという記述は実験結果と矛盾する。また、強い刺激は受容器での情報処理を早めるため、潜伏期は短くなるのが一般的である。これらの特性により、神経系は外部刺激の強度を活動電位の頻度として識別している。
センター試験(2014年)類似
植物ホルモンの生理作用
Q34
植物が乾燥環境に適応する際、アブシシン酸が果たす役割として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
孔辺細胞の膨圧を低下させて気孔を閉じ、蒸散を抑制する。
乾燥条件下では、植物体内でアブシシン酸が合成され、これが孔辺細胞に作用する。アブシシン酸は孔辺細胞からのカリウムイオンの流出を促し、浸透圧を低下させることで細胞内の水分を減少させ、結果として膨圧を低下させて気孔を閉鎖させる。これにより、植物は葉からの過度な蒸散を抑制し、体内の水分保持を図る。
共通テスト(2026年)類似
エチレンによる細胞成長の制御
Q35
植物ホルモンであるエチレンが胚軸の成長に及ぼす影響として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
細胞壁のセルロース繊維を横方向に配向させ、胚軸の横方向への肥大成長を促進する。
エチレンは植物の胚軸において、細胞壁内のセルロース繊維の配向を横向きに変化させる働きがある。細胞壁のセルロース繊維が横向きに並ぶと、細胞が縦方向に伸びにくくなり、代わりに横方向への肥大成長が促進される。その結果、胚軸は太く短い形態をとるようになる。この過程ではオーキシンが関与し、細胞壁の構造変化を助けることで肥大成長が進行する。
共通テスト(2026年)類似
ガのコウモリ回避行動
Q36
ガがコウモリの超音波を感知して行う回避行動のうち、音源からの距離が5メートル以上と比較的遠い場合に多く見られる行動はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
定位行動
ガはコウモリが発する超音波の強弱を感知し、音源との距離に応じて行動を使い分けている。実験データによると、音源までの距離が5メートル以上あるような比較的遠い状況では、ガは音源の方向を特定して回避する定位行動をとる割合が高い。一方、距離が5メートル未満と非常に近接した状況では、捕食を回避するために予測不能な動きをする非定位行動の割合が高まる。
共通テスト(2023年)類似
葉緑体の光定位運動と光透過率
Q37
シロイヌナズナの葉において、葉緑体が光定位運動を行う意義として最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
強光下で細胞側面に移動することで、光による損傷を回避する。
葉緑体は光環境に応じて細胞内での配置を変化させる。強光下では、過剰な光エネルギーによる光化学系への損傷を防ぐため、葉緑体は細胞の側面に移動して光の吸収を抑える。一方、弱光下では、限られた光を効率よく吸収するために細胞の上面と底面に並ぶ。この運動は光定位運動と呼ばれ、植物が光環境に適応するための重要な生存戦略である。
センター試験(2008年)類似
筋肉の収縮様式
Q38
骨格筋の収縮様式に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
単収縮とは、単一の刺激に対して筋肉が一度だけ収縮・弛緩する現象である。
筋肉の収縮様式において、単一の刺激に対して一度だけ収縮・弛緩するものを単収縮と呼ぶ。刺激の間隔が短くなると、弛緩が不完全なまま次の収縮が重なる不完全強縮となり、さらに刺激間隔が短くなると、弛緩が全く見られない持続的な収縮である完全強縮となる。また、骨格筋の収縮は「全か無かの法則」に従うため、閾値を超えた刺激に対しては一定の大きさで収縮し、刺激強度に比例して収縮力が増大し続けるわけではない。
センター試験(2005年)類似
眼と耳の受容器
Q39
ヒトの感覚器における受容器と刺激の受容に関する記述として最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
網膜にある錐体細胞は光の刺激を受け取り、色の識別に関与する。
ヒトの眼の網膜には視細胞が存在し、錐体細胞は明るい場所で色や形を識別する役割を担う。一方、かん体細胞は暗い場所での明暗を感じる。耳において音の振動を感知するのは内耳のうずまき管にある聴細胞であり、半規管は回転加速度を感知する平衡感覚器である。脈絡膜は眼球内部の光を遮断し、栄養を供給する組織であり、受容器ではない。
センター試験(2017年)類似
フィトクロム
Q40
日なたと日かげの光環境の違いが植物の発芽に与える影響として、フィトクロムの機能に基づいた記述として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
日なたでは赤色光が豊富に含まれるため、フィトクロムが活性型に変化し、発芽が促進される。
植物の葉は赤色光を効率よく吸収するため、日かげでは赤色光が減少し、相対的に遠赤色光の比率が高まる。フィトクロムは赤色光を吸収して活性型となり発芽を促進するが、遠赤色光を吸収すると不活性型に戻る。したがって、日なたでは活性型が多くなり発芽が促進され、日かげでは不活性型が多くなり発芽が抑制されることで、植物は競争の少ない環境を選んで発芽する適応戦略をとっている。
センター試験(2018年)類似
骨格筋の収縮制御
Q41
骨格筋の収縮メカニズムに関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
筋細胞膜へのナトリウムイオンの流入が、筋小胞体からのカルシウムイオン放出の引き金となる。
骨格筋の収縮は、神経刺激によって生じた活動電位が筋細胞膜を伝わり、筋小胞体からカルシウムイオンが放出されることで起こる。カルシウムイオンは筋原線維の収縮装置に作用し、アクチンとミオシンの滑り込み運動を促進する。ナトリウムイオンの流入は活動電位発生の初期段階であり、この電気的変化が収縮のトリガーとなる。
共通テスト(2026年)類似
エチレン情報伝達の変異体
Q42
野生型と変異体において、エチレン処理を行った際のセルロース繊維の向きを観察した。野生型ではエチレン処理により繊維が横向きに変化したが、変異体ではエチレン処理をしても未処理時と同様に斜め向きのままであった。この変異体の性質として、最も妥当な推論はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
エチレン情報伝達経路が機能不全に陥っている。
実験結果から、変異体はエチレンを外部から与えても野生型のような反応(セルロース繊維の横向きへの変化)を示しません。これは、エチレンの受容やその後の細胞内へのシグナル伝達が正常に行われていないことを示唆しています。もしエチレン合成や分解の異常であれば、内因性のエチレン量に影響が出ますが、外部からの処理に応答しない点は情報伝達系の障害を強く示しています。
センター試験(2007年)類似
オーキシンの移動速度
Q43
植物の茎の切り口に標識物質を与え、一定時間後に茎の各部位でその物質を検出することで移動速度を測定する実験を行う。切り口から0.25cm間隔で切片を切り出し、120分後に切り口から1.0cm離れた部位で標識物質が初めて検出された場合、この物質の茎における移動速度として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
0.5 cm/時間
移動速度は、移動した距離を要した時間で割ることで算出できる。本実験では、120分(2時間)かけて1.0cmの距離を移動したことになる。したがって、1.0cm ÷ 2時間 = 0.5cm/時間となる。オーキシンなどの植物ホルモンは、極性移動と呼ばれる特定の方向性を持った輸送機構により、細胞間を一定の速度で移動することが知られている。
センター試験(2015年)類似
視覚・聴覚・平衡感覚の受容
Q44
ヒトの平衡感覚に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
体の回転は半規管で受容される
平衡感覚は、体の傾きを前庭器官で、体の回転を半規管で受容する。コルチ器は聴覚に関与し、網膜は視覚に関与する。これらの受容器はそれぞれ特定の刺激に対して反応する仕組みを持っており、混同しないように整理しておく必要がある。
共通テスト(2021年)類似
A種のさえずり学習
Q45
A種のさえずり学習において、成鳥が正常な自種の歌を固定するために必要な条件として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
孵化後の一定期間に自種の歌を聴き、記憶すること
A種のさえずり学習は、孵化後の感受性期に父鳥の歌を聴いて記憶し、その後の成長過程で自らの歌を修正・固定するプロセスを経る。この学習には聴覚が不可欠であり、特に初期の記憶形成がその後の歌の完成を左右する。成長過程で聴覚を失うと修正が困難になるため、特定の時期に自種の歌を聴く経験が正常な発声の獲得に必須である。
センター試験(2006年)類似
蒸散速度と気温の相関
Q46
ある植物において、15時から17時にかけて気温が25度から20度まで緩やかに低下した。このとき、蒸散速度の変化として最も妥当なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
気温の低下に伴い、蒸散速度も緩やかに低下する。
蒸散速度は気孔の開閉や周囲の気温、湿度に大きく左右される。気温の低下は葉面付近の飽和水蒸気圧を下げ、蒸散を抑制する方向に働く。したがって、気温の低下が緩やかであれば、蒸散速度もそれに連動して緩やかに低下する。光合成速度の急増やP/T比の低下といった現象は、この気温低下に伴う蒸散速度の変化とは直接的な因果関係を持たない。
センター試験(2006年)類似
腹部伸展・後ずさり行動のメカニズム
Q47
チャバネゴキブリの配偶行動に関する記述として、誤っているものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
翅上げをしていない雄であっても、雌のフェロモンを感知すれば直ちに腹部伸展・後ずさり行動を開始する。
チャバネゴキブリの配偶行動は、雄が翅を上げて雌を誘引し、雌が雄の背面に乗りかかるという段階的なプロセスを経て進行する。腹部伸展・後ずさり行動は、この一連の行動の過程で発現するものであり、翅上げをしていない雄がフェロモンを感知しただけで直ちにこの行動をとるわけではない。行動の発現には、雌の存在確認と、それに続く雌の接近という文脈が不可欠である。
共通テスト(2025年)類似
オーキシンによる重力屈性の制御
Q48
ラッカセイの子房柄が正の重力屈性(重力方向に屈曲する性質)を示すメカニズムを説明する仮説として、最も妥当なものはどれか。
★★★★ 難問
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
上側のオーキシン濃度が高くなるか、あるいは上側の細胞がオーキシンに対して高い感受性を持つことで、上側の伸長が促進される。
茎が示す負の重力屈性と異なり、正の重力屈性を実現するためには、重力方向(下側)ではなく、その反対側(上側)の細胞伸長を促進させる必要があります。そのため、オーキシンの分布が逆転しているか、あるいは組織ごとのオーキシンに対する感受性の違いが、正の重力屈性を生む重要な要因となります。
共通テスト(2023年)類似
嗅覚受容体の特異性と濃度応答
Q49
ある培養細胞Aが物質CからGのすべてに反応し、培養細胞Bが物質FとGにのみ反応する状況において、匂い物質の濃度と嗅覚受容体の興奮に関する記述として正しいものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
細胞Aにおいて、物質Cの濃度を3mg/Lから300mg/Lに高めると、興奮の大きさは増大する。
嗅覚受容体における興奮の大きさは、匂い物質の濃度に依存します。一般に、匂い物質の濃度が高くなるほど受容体との結合頻度や強さが増し、細胞の興奮の大きさは増大します。細胞Aは物質Cに反応する性質を持つため、その濃度を上げれば興奮の大きさも増大します。一方、細胞Bは物質FとGにのみ反応するため、物質Cに対しては濃度を上げても興奮は生じません。
センター試験(2006年)類似
大脳の組織構造
Q50
大脳の構造において、白質が主に担っている機能として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
ニューロン同士の情報を伝達するための神経線維の通り道としての役割。
大脳の白質は、ニューロンの軸索が集合した部位です。軸索は神経細胞体から情報を伝達するための突起であり、白質はこれらが束となって脳の各領域間や、脳と脊髄の間を結ぶネットワークを形成しています。情報の高度な処理は主に細胞体が集まる灰白質で行われますが、白質はその情報を高速かつ効率的に伝達するための通信路として機能しています。
生態と進化(103問)の一問一答問題
センター試験(2017年)類似
生きている化石
Q1
イチョウは裸子植物に分類されるが、他の多くの種子植物とは異なり、受精の際にどのような特徴を持つことで知られているか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
精子をつくり、それを用いて受精を行う
イチョウは裸子植物でありながら、精子をつくるという原始的な特徴を保持している。一般的な被子植物や多くの裸子植物は、花粉管の中で精細胞が形成され受精が行われるが、イチョウやソテツなどの一部の裸子植物は、花粉管の先端から精子が放出されて受精が行われる。この特徴は、進化の過程で水生環境から陸上環境へ適応する以前の祖先的な性質を残しているものと考えられている。
共通テスト(2022年)類似
分子時計と自然選択
Q2
分子時計の理論において、タンパク質のアミノ酸配列の差異が予測値よりも有意に小さい場合、そのタンパク質で生じている現象として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
機能維持のための負の自然選択が働いている
分子時計は、中立的な突然変異が一定の速度で蓄積することを前提としています。しかし、特定のタンパク質においてアミノ酸配列の差異が予測値よりも小さい場合、そのタンパク質は生命維持に不可欠な機能を担っていると考えられます。このとき、機能を変えてしまうような変異は生存に不利となるため、自然選択によって排除される「負の自然選択(精製選択)」が働いていると解釈されます。
センター試験(2005年)類似
立体視の獲得背景
Q3
立体視のメカニズムと生物学的意義に関する記述として最も適当なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
両眼の視野を重ね合わせることで、対象物までの距離を正確に測定する。
立体視は、両眼の視野を一部重複させることで、左右の眼に映る像のわずかなズレ(視差)を脳が処理し、奥行きや距離を認識する仕組みである。これは獲物の捕獲や樹上での移動において極めて重要な役割を果たす。視野を広げることは主に草食動物に見られる適応であり、立体視とは異なる進化の方向性である。
センター試験(2005年)類似
生物濃縮性物質
Q4
環境中で分解されにくく、生物の脂肪組織に蓄積されやすい性質を持つ化学物質が、食物連鎖を通じて高次消費者の体内で濃度が高まる現象を何と呼ぶか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
生物濃縮
生物濃縮とは、環境中に放出された難分解性かつ脂溶性の高い化学物質が、食物連鎖の過程で上位の栄養段階にある生物ほど体内に高濃度で蓄積される現象を指す。DDTやPCBなどが代表例であり、これらは代謝や排出がされにくいため、生態系全体に深刻な影響を及ぼす可能性がある。
共通テスト(2022年)類似
分子系統樹
Q5
生物の進化的な類縁関係を推定する手法の一つである分子系統樹において、タンパク質のアミノ酸配列の差異が小さいほど、進化的に近縁であると判断される。ヒトと他の霊長類とのアミノ酸配列の差異を比較した結果、ヒトと最も近縁であると考えられる生物の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
ヒトとチンパンジー
分子系統樹は、DNAの塩基配列やタンパク質のアミノ酸配列の差異を解析することで作成される。アミノ酸配列の差異が小さいことは、共通の祖先から分岐してからの時間が短いことを意味する。ヒトとチンパンジーは、他の霊長類と比較してアミノ酸配列の相同性が極めて高く、進化的に最も近縁な関係にあることが分子生物学的な解析から明らかになっている。
センター試験(2004年)類似
ヒトの近縁種
Q6
ヒト(ホモ・サピエンス)が属する霊長類の中で、系統的に最も近縁な生物として適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
オランウータン
ヒトは霊長類に属し、進化の過程で他の霊長類と分岐してきた。分子系統学的な解析によると、ヒトはチンパンジーやゴリラと非常に近い関係にあるが、提示された選択肢の中ではオランウータンがヒトに最も近縁な生物である。メガネザル、キツネザル、ニホンザルは、ヒトとの系統的な分岐がより古く、近縁関係はオランウータンよりも遠い。
センター試験(2016年)類似
ハチの血縁度と利他的行動
Q7
ハチの性決定様式において、雌が二倍体、雄が半数体である場合、姉妹間での血縁度と、親が娘に対して持つ血縁度の組み合わせとして正しいものはどれか。
★★★★ 難問
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
姉妹間:0.75、親と娘間:0.5
ハチの雌は二倍体で、雄は半数体である。姉妹は父親から受け継ぐ遺伝子が同一であるため、血縁度は0.75となる。一方で、親(母親)から娘への遺伝子の伝達は減数分裂を経て行われるため、親と娘の血縁度は0.5となる。この血縁度の非対称性が、社会性昆虫における利他的行動の進化を説明するハミルトンの法則の基礎となっている。
センター試験(2016年)類似
ハチの血縁度と利他的行動
Q8
ミツバチなどの社会性昆虫において、ワーカー(働きバチ)が自ら繁殖せずに女王バチを助けて妹を育てる利他的行動が進化しやすい理由として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
雌が二倍体、雄が半数体であるため、姉妹間の血縁度が自身の娘との血縁度よりも高くなるから
ハチの性決定様式は、雌が二倍体、雄が半数体である。このため、姉妹は父親から全く同じ遺伝子セットを受け継ぎ、母親からは半分を受け継ぐため、姉妹間の血縁度は0.75となる。一方、自身が産む娘との血縁度は0.5である。自身の遺伝子を次世代に残すという観点では、血縁度の高い妹を育てる方が効率的であり、これが利他的行動の進化を促す要因となっている。
センター試験(2018年)類似
窒素の構成元素
Q9
生物の体を構成する有機化合物のうち、窒素を構成元素として含まないものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
ピルビン酸
タンパク質はアミノ酸が重合したものであり、アミノ基(-NH2)を持つため窒素を含む。核酸であるDNAやRNAは、塩基部分に窒素原子を豊富に含んでいる。一方、ピルビン酸は炭素、水素、酸素のみから構成される有機酸であり、窒素を含まない。窒素はアミノ酸や核酸塩基の合成に不可欠な元素である。
共通テスト(2023年)類似
最適縄張りサイズ
Q10
アユの縄張り維持に関する記述として、環境要因の変化と最適縄張りサイズの傾向の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
★★★★ 難問
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
藻類の量が少ない環境では、利益を確保するために最適縄張りサイズは大きくなる傾向がある
最適縄張りサイズは、利益曲線とコスト曲線の差が最大となる点である。藻類の量が少ない環境では、単位面積あたりの利益が低下するため、一定の利益を確保するためにはより広い面積を縄張りにする必要が生じ、結果として最適サイズは大きくなる。一方、個体群密度が高い環境では、他個体からの侵入頻度が増し、防衛コストが上昇するため、最適縄張りサイズは小さくなる傾向がある。
共通テスト(2021年)類似
生産構造図
Q11
植物群落における生産構造図の定義として最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
群落の高さごとの葉の乾燥重量と光量の分布を示したもの
生産構造図は、植物群落を高さ方向に層別に分け、各層における葉の乾燥重量と、その高さに到達する光量の分布を可視化したものである。これにより、群落内での光の利用効率や、どの層で光合成が活発に行われているかを把握することができる。他の選択肢は、個体群動態や物質生産の収支に関する記述であり、生産構造図の定義とは異なる。
センター試験(2019年)類似
3ドメイン説
Q12
3ドメイン説に基づく生物の系統関係として、最も適切な記述はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
系統樹上では、古細菌と真核生物は細菌よりも近縁なグループとして位置づけられる。
3ドメイン説は、カール・ウーズらによって提唱された分類体系である。リボソームRNAの塩基配列解析に基づくと、生物は細菌、古細菌、真核生物の3つのドメインに大別される。この系統樹において、古細菌と真核生物は共通の祖先から分かれた姉妹群の関係にあり、細菌よりも互いに近縁であることが示されている。真核生物の細胞内小器官であるミトコンドリアや葉緑体は、それぞれ細菌由来の細胞内共生によって獲得されたものである。
共通テスト(2026年)類似
ヤエヤマヒルギの窒素獲得と窒素固定
Q13
ヤエヤマヒルギの根における窒素固定に関する実験において、15Nを含むN2を供給した際、最も活発に窒素の同化が行われている部位として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
側根
実験データに基づくと、15Nの検出量と窒素固定速度を比較した際、根の各部位の中で側根において最も高い窒素固定速度が観測されます。これは、側根が窒素固定細菌の活動拠点として機能し、効率的に窒素の同化を行っていることを示唆しています。根の先端や皮目自体は窒素の取り込み口や成長点としての役割が主であり、同化の主戦場は側根にあります。
センター試験(2005年)類似
種数平衡モデル
Q14
大陸から非常に遠い島と、大陸に近い島を比較した場合の種数平衡モデルの考え方として最も適当なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
大陸から遠い島は移入率が低いため、平衡種数は大陸に近い島よりも少なくなる。
移入率は大陸からの距離に依存し、距離が遠いほど新たな種が到達する確率が下がるため、移入率曲線は下方に位置する。このため、絶滅率曲線との交点である平衡種数は、大陸に近い島と比較して小さくなる傾向がある。
センター試験(2018年)類似
総生産量
Q15
植物の生産量に関する考察として、誤っているものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
総生産量は、植物の純生産量に消費者の成長量を加えることで算出できる。
総生産量は植物自身の光合成能力に関わる指標であり、純生産量と呼吸量の和で定義される。消費者の成長量は、生産者が生産した有機物が食物連鎖を通じて消費者に移行した結果であり、植物の総生産量の算出には直接関係しない。したがって、消費者の成長量を加えるという記述は誤りである。
共通テスト(2024年)類似
同化物の分配率の算出
Q16
ある植物において、地下茎の乾燥重量が2.0 g、地下茎を除く植物体全体の乾燥重量が8.0 gであるとき、地下茎への同化物分配率は何パーセントか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
20%
分配率は、特定の器官の乾燥重量を植物体全体の乾燥重量で割ることで算出される。この場合、植物体全体の乾燥重量は地下茎の2.0 gとそれ以外の8.0 gを合計した10.0 gとなる。したがって、分配率は2.0 g / 10.0 g = 0.2となり、パーセントに換算すると20%となる。
センター試験(2019年)類似
年齢ピラミッド
Q17
個体群における各年齢階級の個体数の構成比を示し、将来の個体数の増減を予測する指標として用いられるものを何というか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
年齢ピラミッド
年齢ピラミッドは、個体群の年齢構成を視覚的に示したものであり、若齢個体の割合が高い場合は将来的に個体数が増加する拡大型、逆に若齢個体が少ない場合は減少していく老化型と判断されます。生存曲線は個体ごとの生存率を、個体群密度は単位面積あたりの個体数を示す指標です。
センター試験(2016年)類似
生物の進化史と大量絶滅
Q18
中生代末の大量絶滅期において、爬虫類の科の数が急激に減少する一方で、その後の新生代にかけて被子植物の科の数が急増した。この現象が示す生物進化の過程として最も適切な説明はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
大規模な絶滅が既存の生態的地位を空け、生き残った生物群の適応放散を促進した。
大量絶滅は、それまで支配的だった生物群を排除することで、空いた生態的地位(ニッチ)を他の生物が利用可能にする。中生代末の大量絶滅後、哺乳類や被子植物は、それまで恐竜などが占めていた環境へ進出し、多様化する適応放散を起こした。これは進化史における重要な転換点であり、生物多様性の再構築プロセスである。
共通テスト(2021年)類似
ニッチの分割
Q19
種間競争が激しい環境において、複数の種が利用する資源や生活空間を分けることで共存を図る現象を何と呼ぶか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
ニッチの分割
ニッチの分割とは、同じ資源を巡って競争する種同士が、利用する空間や餌の種類、活動時間などを分けることで、競争を回避し共存する現象を指す。これにより、限られた環境下でも複数の種が安定して生息可能となる。
センター試験(2018年)類似
種分化と配偶者選択
Q20
同所的分布域において、近縁種との交配による雑種の繁殖力低下を避けるために、雌が自種と他種を識別して自種の雄を選択する好みが進化する現象を何と呼ぶか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
生殖隔離の強化
同所的分布域で近縁種が共存する場合、交雑による不適応な子孫の生産を回避する淘汰圧が働きます。その結果、雌が自種の雄を識別して選ぶ行動が進化し、種間の生殖隔離が強化される現象を「生殖隔離の強化(または強化的種分化)」と呼びます。これは種分化の過程において重要な役割を果たします。
センター試験(2015年)類似
地質時代と生物の大量絶滅
Q21
中生代末期の大量絶滅が、その後の生物進化に与えた影響として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
既存の支配的な生物群が絶滅することで、新たな環境に適応した生物群の適応放散が促進された。
大量絶滅は生物の多様性を一時的に大きく減少させるが、同時にそれまで支配的であった生物群が姿を消すことで、生存していた他の生物群にとってのニッチ(生態的地位)が解放される。これにより、哺乳類や被子植物のような生物群が急速に多様化する適応放散が起こり、進化の歴史における重要な転換点となった。
センター試験(2015年)類似
隠蔽効果
Q22
生物が周囲の環境と類似した模様や色を持つことで、捕食者から発見されにくくなる現象を何と呼ぶか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
隠蔽効果
隠蔽効果とは、生物が背景と類似した体色や模様を持つことで、捕食者などの他者から見つかりにくくなる現象を指す。これに対し、擬態は他の生物に似せることで利益を得る現象であり、警告色は毒を持つことなどを周囲に知らせるための目立つ色を指す。本問の定義は隠蔽効果そのものである。
センター試験(2018年)類似
学名の分類階級
Q23
生物の分類において、リンネが提唱した二名法による学名の構成として正しいものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
属名と種小名の二語で構成される
二名法は、生物の学名を属名と種小名の二つの単語を組み合わせて表記する命名法である。属名は分類上の属を示し、種小名は属の中でその種を特定するための名称である。この体系により、世界共通の名称として生物を分類・整理することが可能となっている。
センター試験(2019年)類似
自然選択
Q24
自然選択が生物集団に及ぼす影響について、誤っている記述を選べ。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
自然選択は、集団内の遺伝的変異を減少させる唯一の要因であり、他の要因は存在しない。
生物集団の遺伝的構成を変化させる要因は自然選択だけではありません。突然変異や遺伝的浮動、移入・移出なども重要な要因です。特に遺伝的浮動は、偶然によって遺伝子頻度が変化する現象であり、自然選択とは異なるメカニズムで集団の遺伝的多様性に影響を与えます。したがって、自然選択が唯一の要因であるという記述は誤りです。
センター試験(2020年)類似
光合成とオゾン層の形成
Q25
光合成とオゾン層の形成に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
光合成による酸素の放出が、オゾン層形成の直接的な要因となった。
光合成生物が放出した酸素は、大気中で紫外線と反応してオゾンを生成しました。このオゾン層が形成されたことで、地表に届く有害な紫外線が遮断され、生物が生存しやすい環境が整いました。化学合成は光エネルギーを利用しないためオゾン層形成とは直接関係なく、またエディアカラ生物群はオゾン層による保護が発達した環境下で多様化したと考えられています。
センター試験(2017年)類似
ハーディ・ワインベルグの法則
Q26
ある集団において、対立遺伝子Aの頻度をp、対立遺伝子aの頻度をqとする。ハーディ・ワインベルグの法則が成立しているとき、次世代における遺伝子型AAの頻度はどのように表されるか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
p^2
ハーディ・ワインベルグの法則に基づくと、対立遺伝子頻度がpとqであるとき、次世代の遺伝子型頻度は二項展開 (p+q)^2 = p^2 + 2pq + q^2 に従って分布する。ここで、p^2はホモ接合体AAの頻度、2pqはヘテロ接合体Aaの頻度、q^2はホモ接合体aaの頻度をそれぞれ示す。この関係は、集団が平衡状態にあることを示している。
共通テスト(2025年)類似
夏緑樹林の林床における光環境と植物の適応
Q27
夏緑樹林の林床における光環境と植物の適応に関する記述として、最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
夏緑樹林の林床に生育する植物は、樹冠の葉が茂る夏季よりも、春季の光環境を有効に利用して物質生産を行うものが多い。
夏緑樹林では、樹冠を構成する高木が葉を広げる前の春季に、林床まで十分な光が到達する。この時期は光環境が明るく、林床の植物にとって光合成に有利な期間となる。多くの春植物(スプリング・エフェメラル)などは、この短い期間に光合成を集中させ、効率的に物質生産を行うことで、その後の暗い林床環境での生存に適応している。
センター試験(2020年)類似
光合成とオゾン層の形成
Q28
原始地球において、酸素発生型の光合成を行う生物が出現したことで大気中の酸素濃度が上昇し、その結果として形成されたものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
オゾン層
原始大気には酸素がほとんど存在しませんでしたが、シアノバクテリアなどの酸素発生型光合成生物の出現により酸素濃度が上昇しました。大気中の酸素分子が紫外線を吸収してオゾン分子が生成され、これが成層圏に蓄積することでオゾン層が形成されました。オゾン層は生物に有害な紫外線を遮断する役割を果たし、生物の陸上進出を可能にする重要な環境要因となりました。
センター試験(2019年)類似
カンブリア紀の生物進化
Q29
約5.4億年前から始まるカンブリア紀に起こった、現生の動物の主要な門が短期間に相次いで出現した現象として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
カンブリア爆発
カンブリア紀の初期には、現生動物の主要な門の多くが化石記録として突如として現れる。この急速な多様化は、生物進化の歴史においてカンブリア爆発と呼ばれている。オルドビス紀の大量絶滅は後の時代の出来事であり、脊椎動物の陸上進出はさらに後のデボン紀以降に本格化した。真核生物の誕生は、カンブリア紀よりもはるか以前の先カンブリア時代に遡る。
共通テスト(2022年)類似
分子時計と自然選択
Q30
分子時計の概念に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
中立的な突然変異が一定の速度で蓄積することを利用して進化時間を推定する
分子時計は、タンパク質やDNAの塩基配列における中立的な変異が、長い時間スケールで見ると一定の速度で蓄積するという仮説に基づいています。この速度を利用することで、生物種間の分岐年代を推定することが可能です。選択圧が強いタンパク質では変異が排除されるため、分子時計の予測値よりも実際の差異は小さくなります。
センター試験(2016年)類似
役割分担の決定要因
Q31
ハチのワーカーの役割分担に関する実験において、羽化後一定日齢のワーカーを単独飼育した場合と、他のワーカーと共に飼育した場合で役割分担が異なる現象が観察された。この結果から導き出される結論として、最も妥当なものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
ワーカーの役割は、個体間の相互作用によって決定される要素が含まれる。
単独飼育と集団飼育での行動変化は、個体間の相互作用が役割分担の決定に不可欠であることを示しています。もし役割が日齢のみで決まるのであれば、飼育環境に関わらず同じタイミングで役割が変化するはずですが、実際には周囲の個体からの影響を受けるため、社会性昆虫の行動は柔軟に調整されます。
センター試験(2004年)類似
硫黄酸化物と酸性雨
Q32
人間活動によって排出される硫黄酸化物が大気中で水と反応し、酸性雨を引き起こす過程において、最終的に生成される酸の化学式として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
H2SO4
硫黄酸化物(SOx)は、工場や火力発電所などの化石燃料の燃焼に伴い排出されます。これらは大気中で酸素や水と反応し、最終的に硫酸(H2SO4)となります。硫酸は強い酸性を示すため、雨水に溶け込むことでpHを低下させ、酸性雨の原因となります。他の選択肢であるHNO3は窒素酸化物から生じますが、本問の主眼である硫黄酸化物由来の生成物は硫酸です。
センター試験(2016年)類似
密度効果と間接効果
Q33
捕食者と被食者の関係において、個体群密度が相互作用の強度を左右し、食物網を介して直接的な捕食関係にない生物種にも影響が及ぶ現象を何と呼ぶか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
密度効果と間接効果
生物群集において、捕食者の個体群密度が被食者の生存率や行動に影響を与えることを密度効果と呼び、その結果として食物網を介して他の生物種に波及する影響を間接効果と呼ぶ。これらは生物群集の構造を維持する重要な相互作用であり、単なる食物連鎖の概念を超えて、複雑な食物網全体に影響を及ぼす仕組みである。
センター試験(2005年)類似
生物濃縮性物質
Q34
生物濃縮が起こりやすい化学物質が持つ物理化学的な性質として、最も適切な説明はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
脂溶性が高く、自然界で分解されにくい
生物濃縮を引き起こす物質は、水に溶けにくく脂肪に溶けやすい(脂溶性が高い)という特徴を持つ。これにより、摂取された物質が生物の脂肪組織に蓄積され、分解酵素による代謝や排泄を受けにくくなる。この性質と、環境中での化学的安定性が組み合わさることで、食物連鎖を通じた濃縮が進行する。
センター試験(2004年)類似
指数関数的成長
Q35
生物の個体重量が指数関数的に増大する成長様式に関する記述として最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
個体重量の増加量は、現在の個体重量に比例して増大する。
指数関数的成長では、単位時間あたりの増加量(成長速度)がその時点での個体重量に比例する。つまり、個体が大きくなるほど、同じ成長率であっても1日あたりの絶対的な重量増加量は大きくなる。これは生物の初期成長段階や、資源が十分に存在する環境下での個体群成長によく見られる現象である。
センター試験(2020年)類似
社会性昆虫
Q36
社会性昆虫のコロニーにおけるワーカー(働きアリなど)の一般的な特徴として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
一生を通じて生殖能力を持たない個体が多い
社会性昆虫は、女王とワーカーに分業されたコロニーを形成する。ワーカーは多くの場合、一生を通じて生殖能力を持たず、女王の産卵を助けたり、巣の維持や餌の収集を行ったりすることで、コロニー全体の存続と効率的な繁殖に貢献する。これは、繁殖を一時的に控えるヘルパー個体とは異なり、個体としての生殖能力が恒久的に抑制されている点が特徴である。
共通テスト(2026年)類似
ハーディ・ワインベルグの法則
Q37
ハーディ・ワインベルグの法則が成り立つ集団において、遺伝子頻度が変化しないための条件として誤っているものはどれか。
★★ 基本
背景
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
特定の表現型を持つ個体が選択的に生存すること
ハーディ・ワインベルグの法則は、自然選択、突然変異、遺伝的浮動、移入、非ランダム交配がない理想的な集団で成立する。特定の表現型が生存や繁殖に有利であると、その対立遺伝子の頻度が変化するため、自然選択が働かないことが前提条件となる。
センター試験(2018年)類似
総生産量
Q38
植物の生産量に関する記述として最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
💡 答えを確認
✅ 正解
総生産量は、純生産量に植物の呼吸量を加えた値である。
植物が光合成によって取り込んだ有機物の総量を総生産量と呼ぶ。このうち、植物自身の生命維持活動(呼吸)によって消費されるエネルギー量を呼吸量といい、残りの有機物量が純生産量となる。したがって、総生産量は純生産量と呼吸量の和として定義される。
センター試験(2017年)類似
攪乱
Q39
生態系において、台風、火災、あるいは人為的な開発などの外部要因によって、既存の生物群集や環境が破壊される現象を何と呼ぶか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
攪乱
生態系における攪乱とは、外部からの物理的・化学的要因によって、既存の生物群集やその生息環境が破壊される現象を指す。攪乱は、その後の遷移の出発点となり、種の組成や多様性を大きく変化させる要因となる。一方、種間競争は資源を巡る生物同士の相互作用であり、共生は異なる種が利益を得る関係、適応進化は環境に適応して形質が変化する過程を指すため、本問の定義とは異なる。
共通テスト(2023年)類似
窒素固定のエネルギーコスト
Q40
根粒菌による窒素固定のエネルギーコストに関する記述として、最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
窒素固定には多量のエネルギーを要するため、窒素が豊富な環境では共生のコストが利益を上回る
根粒菌は植物と共生する従属栄養生物であり、植物から有機物を受け取ることで窒素固定に必要なエネルギーを確保している。窒素固定反応は非常に多くのエネルギーを消費するため、植物にとって窒素が土壌から容易に得られる環境では、根粒菌を維持するためのコストが窒素獲得による利益を上回る。したがって、植物は環境に応じて共生関係を制御している。
共通テスト(2023年)類似
種間競争
Q41
異なる種間で同じ資源を利用する際に生じる「種間競争」に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
種間競争は、利用する食物の大きさが異なることで緩和されることがある。
種間競争は、限られた資源を複数の種が同時に利用しようとする際に生じる相互作用である。しかし、各個体が利用する食物のサイズや種類が分化(ニッチの分化)していれば、資源を巡る競合が減少し、競争は緩和される。移動能力の有無や群れの大きさ、捕食者の存在は競争の発生条件そのものではなく、資源の競合という本質的な定義とは異なる。
センター試験(2018年)類似
純生産量
Q42
植物の生産量に関する記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
総生産量は、純生産量に植物の呼吸量を加えた値である。
植物が光合成によって生産した有機物の総量を総生産量といい、そのうち植物自身の呼吸によって消費される分を呼吸量という。総生産量から呼吸量を差し引いた残りが純生産量であり、これは植物体の成長や枯死、被食に回されるエネルギー量に相当する。したがって、総生産量は純生産量と呼吸量の和として表される。
センター試験(2005年)類似
種数平衡モデル
Q43
島における種数平衡モデルに関する記述として最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
島における種数は、大陸からの移入率と島内での絶滅率が等しくなる平衡状態で決定される。
マッカーサーとウィルソンが提唱した種数平衡モデルでは、島への新たな種の移入率と、島内での種の絶滅率が釣り合う点において、その島の種数が平衡状態に達すると考える。移入率は大陸からの距離が遠いほど低くなり、絶滅率は島の面積が小さいほど高くなるという特性がある。
センター試験(2015年)類似
役割分担の決定要因
Q44
社会性昆虫であるハチのワーカーにおける内役と外役の役割分担の決定要因として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
個体間の相互作用によって影響を受ける
社会性昆虫のワーカーにおける役割分担は、単なる日齢の経過だけでなく、周囲の個体との相互作用によって動的に調整される。例えば、若いワーカーや老いたワーカーの存在が、特定の役割への分化を抑制または促進するシグナルとして機能する。このため、個体間の相互作用は役割分担を決定する重要な要因であり、単独飼育と集団飼育では役割分担の進行速度やパターンに明確な差が生じることが知られている。
共通テスト(2024年)類似
遺伝的浮動と集団サイズ
Q45
集団内で新しく生じた突然変異の運命と、遺伝的浮動の影響に関する記述として最も適当なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
遺伝的浮動の影響は、集団サイズが小さいほど顕著に現れ、対立遺伝子の頻度が偶然によって変動しやすい。
遺伝的浮動は、配偶子のサンプリング誤差など、偶然の要因によって次世代の遺伝子頻度が変化する現象である。この影響は集団サイズが小さいほど強く現れ、対立遺伝子が固定または消失しやすくなる。一方、集団サイズが大きいほど偶然の影響は緩和される。また、ある対立遺伝子が集団に固定されることは、その集団の全個体がその遺伝子を持つ共通の祖先に由来することを意味する。
共通テスト(2022年)類似
種子生産数と個体の乾燥重量の関係
Q46
植物の個体サイズと種子生産の関係において、乾燥重量が増加しても種子生産数の増加が鈍化または飽和する生物学的な理由として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
個体サイズが大きくなるほど、成長や維持に費やすエネルギーコストも増大するため
植物は光合成産物を成長、維持、繁殖に分配します。個体が大きくなると光合成産物の総量は増えますが、同時に自身の体を維持するための呼吸量や構造維持コストも増大します。そのため、繁殖投資に回せる資源の限界が近づき、種子生産数の増加率は飽和傾向を示します。
センター試験(2017年)類似
哺乳類の系統関係
Q47
哺乳類の系統関係を推定する際に、DNAの塩基配列が利用される理由として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
DNAの塩基配列の変異は蓄積しやすく、生物種間の分岐時期や近縁関係を定量的に評価できるから。
分子系統学において、DNAの塩基配列は進化の記録として利用される。中立的な変異は一定の確率で蓄積するため、塩基配列の類似度を比較することで、分岐からの経過時間を推定し、系統樹を作成することが可能である。形態的な特徴のみでは収斂進化の影響で誤った分類をすることがあるが、DNA解析はより客観的な近縁関係を示す。
センター試験(2004年)類似
共生窒素固定のエネルギーコスト
Q48
ある植物において、生産した有機物のうち成長(有機物の蓄積)に回される割合が65%から50%に低下し、新たに共生窒素固定に20%の有機物が消費されるようになった場合、この植物が窒素固定を行うことによる成長への配分減少分は、通常の植物と比較して何%か。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
15%
通常の植物の成長への配分は65%であり、共生窒素固定を行う植物の成長への配分は50%です。この差を計算すると、65% – 50% = 15%となります。共生窒素固定を行う植物は、生産した有機物の20%を固定プロセスに消費していますが、成長への配分減少分は、固定に消費された分と、その他の代謝変動を含めた結果として15%の低下となっています。
共通テスト(2021年)類似
ニッチの分割
Q49
種間競争が激しい環境下でニッチの分割が生じる生物学的な意義として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
背景
正答率 —
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✅ 正解
限られた資源を効率的に利用し、種間の競争を緩和して共存するため。
ニッチの分割は、競争排除則が働くような状況下で、資源の利用範囲を調整することで競争の強度を下げ、複数の種が同一環境内で共存するための戦略である。これは生態系の多様性を維持する上で重要な役割を果たしている。
共通テスト(2021年)類似
繁殖干渉
Q50
近縁種間で生じる繁殖干渉が個体群に与える影響として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
繁殖効率の低下を招き、競争排除を引き起こす可能性がある
繁殖干渉は、求愛行動の失敗や繁殖機会の損失を招くため、個体群の成長率を低下させる。この影響が強い場合、より繁殖効率の高い種によって他種が排除される競争排除が生じることがある。したがって、繁殖干渉は種間の共存を困難にする要因であり、進化的に抑制される傾向がある。
共通テスト(2021年)類似
生産構造図
Q51
早春から初夏にかけて優占種Pが伸長し、群落上層の葉が増加した際、群落内部の光環境の変化として最も妥当なものはどれか。
★★ 基本
具体例
正答率 —
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✅ 正解
上層の葉による遮光が進み、群落内部への光の透過が減少する
植物が伸長して上層の葉が増加すると、上層の葉が光を吸収・反射するため、群落内部や下層に到達する光量は減少する。これは群落内での光の垂直分布が変化したことを意味し、上層の光合成が活発になる一方で、下層の光合成は制限される要因となる。光の透過量は、葉の密度や配置に強く依存する。
共通テスト(2022年)類似
種子生産数と個体の乾燥重量の関係
Q52
植物の個体において、乾燥重量の増加と個体当たりの種子生産数の関係を示す近似曲線として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
乾燥重量の増加に伴い、種子生産数は増加するが、重量が大きくなると増加率が低下し飽和する関係
植物の個体サイズと繁殖投資の関係では、個体が大きくなるほど光合成産物が増え、種子生産に回せる資源量も増大します。しかし、ある程度のサイズに達すると、成長や維持に必要なエネルギーコストも増大するため、種子生産数の増加率は低下し、グラフ上では右肩上がりの飽和曲線として表現されます。
共通テスト(2021年)類似
ニッチの分割
Q53
ブラウンアノールが導入された環境において、もともと生息していたグリーンアノールがより高い位置の幹を利用するようになった。この現象に関する説明として最も適切なものはどれか。
★★★ 標準
具体例
正答率 —
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✅ 正解
グリーンアノールが示した変化は、成長過程における表現型の可塑性によるものである。
この現象は、遺伝的な進化による形態変化ではなく、個体が環境に応じて表現型を変化させる可塑性によるものである。ブラウンアノールとの種間競争を避けるため、グリーンアノールは利用する生活空間を垂直方向にシフトさせることで共存を実現している。
共通テスト(2023年)類似
純生産量の算出方法
Q54
生態系における植物の純生産量の定義として、最も適切なものはどれか。
★ やさしい
基礎
正答率 —
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✅ 正解
総生産量から植物自身の呼吸量を差し引いた値
純生産量は、植物が光合成によって生産した有機物の総量である総生産量から、植物自身が生命維持のために消費した呼吸量を差し引いたものである。この値は、植物の成長量や、枯死して分解者に供給される量、および消費者に摂食される量の合計に相当する。植物のエネルギー収支を考える上で、自身の代謝活動による損失分を考慮することが不可欠である。
センター試験(2018年)類似
対立遺伝子の頻度
Q55
マラリアが流行している地域と流行していない地域を比較した際、ヘモグロビンベータ鎖の特定の対立遺伝子頻度が異なる理由として、生物学的に最も妥当な説明はどれか。
★★★ 標準
背景
正答率 —
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✅ 正解
マラリア抵抗性を持つ個体の生存率が高いため、自然選択が働いたから
自然選択は、環境要因(この場合はマラリア)に対して生存や繁殖に有利な形質を持つ個体が、集団内で相対的に高い頻度で次世代に遺伝子を残すプロセスである。マラリア流行地域では、ヘモグロビンベータ鎖の特定の対立遺伝子が生存上の利点となるため、自然選択の結果としてその頻度が高く維持される。
センター試験(2004年)類似
脊椎動物の類縁関係
Q56
脊椎動物の進化系統樹において、魚類であるアユよりもさらに基部(分岐の早い段階)に位置し、四肢を持ちながらも水辺での生活を主とする両生類として適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
ヒキガエル
脊椎動物の進化の過程で、魚類から最初に陸上へ進出したグループが両生類である。系統樹においてアユ(魚類)の隣に位置し、より原始的な陸上脊椎動物の性質を持つ生物として、両生類であるヒキガエルが該当する。ヤモリは爬虫類、ツバメは鳥類、イルカは哺乳類であり、これらは両生類よりも後に分岐したグループである。
センター試験(2016年)類似
生物の進化史と大量絶滅
Q57
地質時代において、短期間に地球規模で多くの種が絶滅する現象を大量絶滅と呼ぶ。古生代末のペルム紀末に発生した大量絶滅において、特に壊滅的な打撃を受け、それまで古生代の海で繁栄していたが完全に姿を消した生物群として最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
三葉虫類
古生代末のペルム紀末には、地球史上最大規模の大量絶滅が発生した。この時期、古生代の海を代表する節足動物であった三葉虫類は完全に絶滅した。アンモナイト類は中生代末の大量絶滅で絶滅し、無顎類は現在もヤツメウナギなどが現存している。哺乳類は中生代に起源を持ち、大量絶滅後に適応放散したグループである。
センター試験(2004年)類似
遷移
Q58
ある場所の植生が時間とともに変化していく過程である遷移において、窒素が乏しい環境で優占種となり、土壌を肥沃にすることで後続の植物の侵入を助ける役割を果たす植物群として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
窒素固定植物
遷移の初期段階では、土壌中の窒素分が極めて少ないため、根粒菌などと共生して大気中の窒素を固定できる窒素固定植物が優占種となります。これらの植物が枯死して分解されると、土壌に窒素が供給され、他の植物が生育可能な環境へと変化します。このプロセスは特に一次遷移の初期において重要な役割を果たします。
共通テスト(2024年)類似
同化物の分配率の算出
Q59
植物の炭素固定産物である同化物の分配率を算出する際、植物体の各器官の重量を測定するにあたって、最も適切な指標はどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
乾燥重量
植物体における同化物の分配を定量化するには、水分含量の個体差や環境による変動の影響を排除する必要がある。生の重量には水分が多く含まれ、焼却後の灰分は無機成分のみを示すため、炭素固定産物の蓄積量を反映する指標としては、水分を除去した乾燥重量を用いるのが最も適切である。
センター試験(2020年)類似
植物の成長能力と被食防御
Q60
富栄養土壌と貧栄養土壌における植物の適応戦略に関する記述として、最も適切なものはどれか。
★★ 基本
基礎
正答率 —
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✅ 正解
富栄養植物は、成長能力が高い一方で被食防御能力が低く、植食者の影響を受けやすい傾向がある。
植物の生存戦略にはトレードオフが存在する。富栄養土壌では資源が豊富なため、成長能力が高い種が光や空間を独占して優占するが、これらは防御への投資が少ないことが多い。一方、貧栄養土壌では資源獲得が困難なため、成長速度を犠牲にしてでも被食防御能力を高めることで、植食者による損失を抑える種が生存に有利となる。したがって、富栄養植物は防御が弱く、貧栄養植物は防御が強いという特性が一般的である。
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